シニアのための仕事探しマニュアル|自分にぴったりの業界・職種を見極めるには?

仕事

1. なぜ「自分に合う仕事選び」がシニアには重要なのか?

70代でも働きたい理由とは?

定年後の生活は、自由な時間が増える一方で、「経済的な不安」「社会とのつながりの喪失」「健康の維持」といった新たな課題も生まれます。実際、総務省「労働力調査(2023年)」によると、65歳以上の就業者数は912万人にのぼり、過去最多を記録。特に70代でも働き続ける人は年々増加しています。

働くことで「収入が得られる」「生活にリズムができる」「人とのつながりが保てる」など、多くのメリットがあります。ただし、若い頃のように体力に任せた働き方は難しいため、「自分の特性に合った仕事選び」がこれまで以上に重要になるのです。


体力・価値観・ライフスタイルに合った選び方が鍵

70代になると、体調やライフスタイルの個人差が大きくなります。たとえば、毎日8時間の立ち仕事はきついと感じる方もいれば、週3日・午前中だけの仕事なら元気に働ける方もいます。また、「人と話すのが好き」「静かに集中するのが好き」など性格面の特徴も無視できません。

自分にとって無理のない働き方を見つけるには、体力・性格・経験・希望収入・通勤可能距離といった条件を明確にすることが重要です。これが、ミスマッチによる早期離職を防ぎ、長く続けられる仕事に出会う第一歩となります。

シニア_自己分析シート.pdf をダウンロードする


2. 仕事探しの第一歩!自分の強み・希望を整理する

強みを可視化できる「自己分析シート」とは?

70代での仕事探しでは、自分の強みや希望を言語化できるかどうかが大切です。若いころのように「何でもやります」では通用しにくく、「何が得意で、どんな働き方なら続けられるのか」を自分で把握しておく必要があります。

ここで活用していただきたいのが、先ほどご紹介した【自己分析シート】です。
このシートでは、過去の経験や得意なこと、避けたい業務、希望する働き方などを7つの質問で整理できる構成になっています。

たとえば、

・過去に工場で製造ラインを管理していた
・人と話すよりも機械操作のほうが得意
・通勤は電車で30分以内が理想
・長時間立ちっぱなしは避けたい

といった情報を言語化できれば、求人情報との照合もスムーズになります。
「応募はできたけど続かなかった…」という事態を防ぐためにも、自己分析は欠かせないプロセスです。


自分に合う働き方(短時間・週〇日など)を考える

強みと同時に、「働き方の希望」も整理しておくことが大切です。
以下は、70代で働く方に多い希望例です。

希望項目具体例
勤務時間帯午前中だけ、13時までなど
勤務日数週2~3日、土日休み
通勤距離徒歩圏内、自転車で10分以内
業務内容座ってできる作業、軽作業中心
人間関係の傾向一人作業中心、協力し合う職場

求人を見るときにも、「この条件に合っているか?」という目線でチェックするだけで、選ぶ基準が明確になります。


3. シニアにおすすめの業界と職種一覧【特徴・選び方つき】

70代でも無理なく働ける仕事は、体力や経験、働き方の希望に応じて幅広く存在します。ここでは「体を動かすのが好き」「人と関わるのが得意」「一人で作業したい」といったタイプ別に、シニアに合う業界・職種を紹介します。


体を動かすのが好きな方に向いている仕事

体を動かすことが健康維持につながると感じている方には、次のような仕事が向いています。

おすすめ職種例:

清掃スタッフ(マンション・オフィスなど)
農作業補助、園芸ボランティア
軽作業(仕分け、ピッキング)
配送補助(シニア向け軽トラック運転や自転車配達)

ポイント:
無理のない範囲で動ける仕事かどうかを見極めることが大切です。たとえば「階段の上り下りが多い現場」や「真夏の屋外作業」などは避けたほうがよいかもしれません。


人と関わるのが好きな方に向いている仕事

人との会話や助け合いを楽しめる方には、以下のような仕事が適しています。

おすすめ職種例:

受付、案内係(施設やビルのフロント)
介護補助(資格不要の補助作業)
家事代行、訪問サービス
地域見守りスタッフ、傾聴ボランティア

ポイント:
シニア世代同士や子育て中の世代との交流を通じて、やりがいを感じやすい職種です。会話や気配りを大切にできる人材は、非常に歓迎されています。


黙々と作業するのが得意な方に向いている仕事

人との会話よりも、静かに集中する方が得意な方には次のような仕事があります。

おすすめ職種例:

工場内作業(検品、包装、仕分けなど)
マンション管理、施設管理
ポスティング、封入作業
図書館や公共施設の管理補助業務

ポイント:
作業手順が決まっていて、習熟すれば自分のペースでこなせる仕事が多くあります。経験不問の現場も多く、未経験でも始めやすい分野です。


4. 実際の求人をチェック!仕事選びで見落としがちなポイント

求人サイトやチラシで見つけた仕事にすぐ応募する前に、「この仕事、本当に自分に合っているか?」を見極める目が必要です。ここでは、70代の方が求人情報を確認する際に注意すべきポイントを紹介します。


「やりがい」と「現実」のバランスを考える

「社会に役立ちたい」「やりがいがある仕事がしたい」という気持ちはとても大切です。ですが、70代での仕事探しでは、それ以上に「続けられるかどうか」「身体への負担がないか」といった現実的な要素を重視することが重要です。

たとえば、

・「介護職」はやりがいがあるものの、体力を必要とする場面も多い
・「清掃業」は感謝される一方、立ち仕事や移動距離が長いこともある

など、「やりがい」と「仕事内容」のバランスを見極める視点が欠かせません。自己分析シートで整理した「譲れない条件」を軸に、無理なく続けられるかをチェックしてみてください。


求人票のどこを見る?シニアが注目すべき項目とは

求人票にはたくさんの情報が書かれていますが、シニアがとくに注目すべきなのは以下の項目です。

項目注目ポイントの例
勤務時間「午前のみ」「週2~3日」など柔軟な条件かどうか
勤務地自宅から通える距離か/通勤手段が確保できるか
業務内容の詳細重い荷物の運搬があるか、立ち仕事か、機械操作か
応募資格年齢制限がないか/未経験者歓迎かどうか
職場の雰囲気シニアスタッフの在籍有無、チームの年齢層など

また、企業によっては「70歳以上も歓迎」や「定年なし」など、シニア採用に積極的な姿勢が求人に明記されているケースもあります。
このような記載は見逃さないようにしましょう。


まとめ|自分に合う仕事を見つけて、充実したセカンドキャリアを

70代になっても「働く」ことは、単なる収入源ではなく、健康維持や社会とのつながり、自己実現にもつながる大切な選択です。しかし、年齢を重ねるからこそ「何でもいい仕事」ではなく、「自分に本当に合った仕事」を見つけることが重要になります。

そのために必要なのが、

・自己分析による「強みと希望の整理」
・自分に合う「業界・職種の見極め」
・求人票を読む際の「現実的な視点」

です。

本記事で紹介した【自己分析シート】を活用すれば、自分の特性や希望条件が明確になり、求人探しがぐっとスムーズになります。自分に合った職場を見つけることで、日々の生活にハリが生まれ、「まだまだ自分は社会に必要とされている」と感じられるはずです。

70代からのセカンドキャリアは、決して遅くありません。これまでの経験と知恵を活かしながら、無理なく、長く続けられる「自分らしい働き方」を見つけていきましょう。

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