「ゆるスポーツ」がシニアに人気!無理せず楽しめる新しい健康習慣とは?

生活

はじめに|“ゆるスポーツ”ってなに?注目される背景とは

「最近、なんとなく体がなまってきた」「運動したいけど、激しいのはムリそう」──そんなシニア世代にいま注目されているのが、“ゆるスポーツ”です。
ゆるスポーツとは、勝ち負けや記録を競うことよりも、楽しさ・健康・交流を重視した、誰でも気軽に参加できる新しい形のスポーツ。特に、体力や運動習慣に不安のある中高年層から支持を集めています。

そもそもこの“ゆるスポーツ”が生まれた背景には、以下のような社会的な変化があります。

・健康寿命の延伸が社会課題となっている
・シニア世代の運動不足、孤立が問題視されている
・ストレスなく楽しめる「ゆるさ」を求める傾向が強まっている

また、内閣府の「高齢者の生活と意識に関する調査(令和4年)」によると、60代・70代の約65%が「健康のために何かしらの運動をしたい」と回答しています。
しかし一方で、「継続できるものがない」「体力的にハードな運動はムリ」といった悩みも多く、従来のスポーツ活動は敬遠されがちでした。

そんな中、“誰でも・どこでも・無理なく”楽しめるゆるスポーツは、まさに時代のニーズに合致した新しい健康習慣。定年後の生活にリズムとハリを取り戻す「入口」として、多くのシニアに受け入れられつつあるのです。


1.シニアにぴったり!“ゆるスポーツ”がもたらす3つの効果

“ゆるスポーツ”は、ただのレクリエーションにとどまらず、シニアの心と体に大きなプラス効果をもたらします。ここでは主に3つの側面から、その魅力を詳しく解説します。

① 健康維持|無理なく体を動かせる

まず第一の効果は、無理せず体を動かせることによる健康維持です。

ゆるスポーツは、瞬発力や持久力を必要とする競技とは異なり、体力に自信がない人でも取り組みやすいよう設計されています。たとえば「グラウンド・ゴルフ」や「モルック」などは、ゆったりとした動作で全身を使う運動。関節への負担も少ないため、膝や腰に不安を抱える人でも参加可能です。

また、習慣的に軽い運動をすることは、高血圧や糖尿病、認知症予防にもつながるといわれています。厚生労働省が推進する「健康日本21」においても、「週に2回以上、30分程度の軽度な身体活動」が健康寿命の延伸に効果的であると示されています。


② 社会参加|仲間づくりや会話のきっかけに

次に大きな効果として挙げられるのが、社会的なつながりを持てることです。

ゆるスポーツの多くは、チームで協力したり、順番にプレイしたりといったコミュニケーションを自然に生む仕組みになっています。たとえばスローピッチソフトボールでは、試合の前後に談笑する時間が生まれ、参加者同士の交流が深まります。

シニア層にとって、地域社会や他者との関わりは、孤立の防止やメンタルヘルスの向上にもつながります。特に退職後の男性にとっては、日常的に“会話する相手がいること”そのものが生活の質を大きく左右する要素になるのです。


③ 自己肯定感|役割や生きがいの再発見

最後に注目したいのは、自己肯定感の向上です。

「試合でヒットが打てた」「チームの役に立てた」「久しぶりに外で笑った」――そんな小さな達成感や役割意識が、日々の生活に彩りを与えてくれます。

また、年齢を重ねることで「できないこと」が増えていく中、「まだこれができる」「仲間がいる」というポジティブな実感は、自信や誇りを取り戻す大きなきっかけになります。

特に、ゆるスポーツでは年齢や体力差をうまく吸収できる工夫がされており、「活躍できる場面」が自然と用意されています。こうした環境が、シニア世代の生きがい創出にもつながっているのです。


2.初心者でも安心!人気の“ゆるスポーツ”5選

ここでは、運動が久しぶりの方でも無理なく始められる、特に人気の高い“ゆるスポーツ”を5つご紹介します。いずれも体への負担が少なく、仲間と一緒に楽しく続けられるものばかりです。

1. スローピッチソフトボール

ソフトボールの一種で、速いボールを投げない・打たないというルールが特徴。ピッチャーは大きな山なりのボールを投げ、バッターがゆったりと打つ形式です。

・高齢者向けのリーグも全国に多数あり
・野球経験がなくても気軽に参加可能
・打つ/走る/守る動きで全身運動に

地元の自治体や地域クラブが主催するチームに加入する人も多く、健康と仲間づくりの両方が叶うスポーツです。


2. モルック

フィンランド発祥のニュースポーツで、木製の棒を使って番号付きのピンを倒し得点を競います。

・力よりもコントロールや戦略が重要
・数字を計算しながら投げるため“脳トレ効果”も
・座りながらでも参加できる柔軟さ

公園や芝生の空きスペースがあればプレイ可能で、年齢や性別を問わず楽しめるのが魅力です。


3. スポーツ吹き矢

腹式呼吸と集中力を使って、的に向かって矢を吹き飛ばすスポーツ。

・呼吸法が整うことで血圧・自律神経にも好影響
・運動が苦手な方でも始めやすい
・高齢者福祉施設やカルチャーセンターでも導入例多数

心身のリフレッシュ効果が高く、「やってみたらハマった」という人が続出している人気競技です。


4. フロアカーリング

氷上ではなく、室内のフロアで行うカーリング。専用の滑りやすい台車型ストーンを使います。

・体育館や会館などで開催されることが多い
・ストーンを滑らせるだけなので腰や関節への負担が少ない
・チーム戦で盛り上がる

寒さや天候に関係なく続けられるため、通年型の軽運動として重宝されています。


5. グラウンド・ゴルフ

ゴルフのようにボールを打ってホールに入れるスポーツですが、クラブやルールが簡易化されており、老若男女に人気です。

・1ゲーム30分程度で気軽に楽しめる
・コースは公園や広場に設置可能
・仲間との競技、会話が楽しい

全国大会も開催されており、生涯スポーツとして長く親しまれています。


3.参加するにはどうしたらいい?始め方と地域の探し方

「ゆるスポーツ、やってみたいけど…どこでやってるの?」
そんな疑問を持った方も多いかもしれません。実は、身近なところに参加のチャンスはたくさんあります。ここでは、初心者がゆるスポーツを始めるための情報収集と参加の手順をご紹介します。


地域のスポーツ教室・サークルに参加する

まず最も身近で手軽なのが、地元のサークルやクラブ活動です。

・自治体の広報誌、回覧板、掲示板
・公民館や生涯学習センターの講座案内
・地域包括支援センターなど高齢者支援窓口

こうした場所に、無料または低料金で体験参加ができる教室情報が掲載されていることがあります。特に市町村によっては「シニア健康づくり推進事業」の一環として定期開催しているケースもあります。


自治体・NPO・地域団体の主催イベントを活用する

自治体主催の「健康フェスタ」「生涯スポーツ体験会」などでは、ゆるスポーツの体験ブースが設けられることも多く、気軽に試す絶好の機会です。

また、NPO法人や高齢者向け団体が地域で活動しているケースもあり、以下のような団体は要チェックです。

・NPO法人シニアネットワーク系の団体
・スポーツ推進委員が運営する地域クラブ
・シルバー人材センターと連携した健康教室

「●●市 ゆるスポーツ」「●●町 シニア サークル」などでネット検索すると、近隣の情報にアクセスできます。


初心者向けイベントや体験会から始めるのがおすすめ

最初からチームや定期活動に入るのは不安…という方は、単発の体験会やイベントからスタートするのが安心です。

たとえば、

・月1回の初心者向け講習会
・親子や家族で参加できる交流イベント
・地域の健康づくり教室(多くが無料)

体験を通じて「自分に合いそうか」を見極めながら、継続参加するかどうかを決められるのがポイントです。


スポーツ用品は「貸し出し」ありのケースも多い

「道具がないから無理かも」と思っている方もご安心を。多くの自治体やクラブでは、用具の貸し出しがあり、手ぶら参加OKな場合もあります。初期費用ゼロで始められるので、気軽に挑戦できます。


「やってみたい」という気持ちさえあれば、ゆるスポーツは誰にでも開かれた活動です。まずは一歩、地域に目を向けてみましょう。


4.働きながら楽しむ選択も!“ゆるスポーツ”が仕事につながる可能性

ゆるスポーツは「趣味」や「健康のための運動」として始める方が多いですが、実はそこから“仕事”につながるチャンスもあります。定年後のセカンドキャリアとして、好きなことを生かしながら収入を得る道が広がっています。


活躍の場は意外と多い!シニアできる関わり方

たとえば、以下のような業務は60代・70代の方でも十分対応可能です。

活動内容仕事内容の例
大会運営の補助会場設営、受付、備品管理など
指導者のアシスタント子どもや初心者への補助指導
道具の管理・メンテナンス用具の準備や片付け、点検など
地域クラブの事務作業メンバー管理、スケジュール調整など

これらは特別な資格が不要なケースも多く、「ゆるスポーツを続けていたら声がかかった」という自然な流れで始まることもあります。


「好き」を仕事にするメリット

身体を動かしながら働けるため、健康維持にもなる
・仲間とのつながりを持ち続けられる
・「誰かの役に立っている」という充実感が得られる
・定期的な収入があることで、年金以外の生活費を補える

特に、体力には自信があるがフルタイムは厳しいという方にとって、「ちょこっと働く+社会貢献」のバランスが取れる働き方です。


実際に採用されるには?

以下のような場所で、ゆるスポーツ関連の仕事情報を得られます。

・地域のスポーツセンターや教育委員会
・シルバー人材センター
・地域のボランティア募集掲示板
・シニア向けの求人サイト(例:シニアジョブ、はた楽求人ナビ、キャリア65など)

「運動が好き」「人と接するのが得意」そんなシニアにとって、ゆるスポーツは“健康・仲間・仕事”を一度に手に入れられるチャンスでもあるのです。


まとめ|“ゆるスポーツ”はシニアの未来を明るくする新習慣

年齢を重ねると、どうしても体力や交友関係の衰えを感じることが増えていきます。そんな中で、“ゆるスポーツ”はシニアにとって無理なく・楽しく・継続できる運動習慣として、多くのメリットをもたらしてくれます。

・軽い運動で健康を維持できる
・地域の仲間とのつながりが生まれる
・小さな達成感で毎日にハリが出る
・楽しみながら“働くきっかけ”にもなる

特に、退職後に「時間はあるけど目的がない」と感じていた方にとっては、生活リズムを取り戻し、再び社会とつながる入口として大きな意味を持ちます。

「ゆるくていい」「楽しいから続く」――そんなスポーツだからこそ、継続しやすく、心と体の両方にポジティブな影響を与えるのです。

まずは、気になる種目の体験会に参加することから。地域の公民館や生涯学習センター、スポーツ教室のチラシをぜひチェックしてみてください。
きっと、あなたにぴったりの“ゆるスポーツ”が見つかるはずです。

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