1. シニアスマホとは?高齢者向けに特化したスマホの特徴
「スマホは難しそう」「操作が不安」──そう感じるシニア世代の声に応えて開発されたのが、“シニアスマホ”です。これは、高齢者でも簡単に使えるように設計されたスマートフォンのことで、見やすさ・聞き取りやすさ・操作のしやすさが重視されています。
シニアスマホの代表的な特徴
1.大きな文字とアイコン
・シニアスマホは、初期設定で文字サイズが大きく、アイコンも見やすくなっています。視力が低下しがちな高齢者でも、直感的に操作できます。
2.簡単メニュー
・通常のスマホと比べ、電話・メール・カメラなどの基本機能がトップ画面に大きく表示されるシンプル設計。迷わず使える工夫がされています。
3.音量や着信音が大きめ
・耳が遠くなった方にも配慮し、着信音や通知音、通話音量などを大きく設定できる機能を搭載。補聴器対応機種もあります。
4.サポート機能が充実
・ボタン一つで家族に電話できる「ワンタッチダイヤル」や、万一のときの「緊急ブザー」など、安心・安全のための機能も魅力です。
5.操作をガイドしてくれる機能
・「音声ガイド」や「操作アシスト」など、スマホの操作に不慣れな人を支える仕組みが豊富です。
シニアスマホと一般のスマホとの違い
一般的なスマホは、多機能でカスタマイズ性が高い反面、操作が複雑になりがちです。一方で、シニアスマホは「すぐに使えること」を最優先にした設計。スマホ初心者でも、最初からスムーズに使い始められるのが大きな違いです。
高齢者のスマホ所有率は年々上昇中
総務省の令和5年(2023年)通信利用動向調査によると、60代のスマホ利用率は90.5%、70代では77.1%と、着実に普及が進んでいます(※総務省「通信利用動向調査」より)。
スマホを活用することで、家族との連絡がしやすくなり、健康管理アプリや防災通知も受け取れるようになるなど、高齢者の暮らしに欠かせないツールになりつつあります。
2. どう選ぶ?シニアスマホ選びで重視すべき5つのポイント
スマートフォンにはさまざまな機種がありますが、シニア世代が使いやすいスマホを選ぶには、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは、70代の方がスマホ選びで後悔しないために、特にチェックしておきたい5つのポイントをご紹介します。
1. 操作のしやすさ(画面の見やすさとタッチ精度)
高齢になると目の機能や手の感覚が少しずつ変化します。そのため、
・文字やアイコンが大きく表示できるか
・タッチ操作がスムーズか
を確認することが大切です。店舗で実際に触ってみて、反応速度や画面の見やすさを体験すると安心です。
2. 音の聞こえやすさ(通話・通知音量)
聞こえに不安がある方は、通話音質や音量も要チェックです。シニアスマホには、
・音量が大きくできる
・補聴器対応(HAC機能)
などの機種もあり、聞こえに配慮した設計がされています。特に電話の利用が多い方には重要なポイントです。
3. サポート機能の有無
スマホ初心者の方にとって、困ったときにすぐ聞けるサポート体制があるかどうかも重要です。たとえば、
・操作説明が画面に表示される「スマホ教室アプリ」
・ショップでの「無料サポート」や「電話サポート」
などが整っている機種やキャリアを選ぶと安心です。
4. 月々の料金プランとコスパ
スマホの維持費は家計に直結します。年金生活の中で無理なく使い続けるには、
・月額1,000〜2,000円台の格安プラン
・通話中心か、データ通信中心か
といった使い方に合ったプランを選ぶことが大切です。使わない機能が多いと、無駄な料金が発生してしまうこともあります。
5. 安心・安全のための機能
災害時や急病時に備えて、
・緊急ブザー
・ワンタッチで家族に連絡できるボタン
・GPSによる位置情報通知
などの機能があると、より安心です。離れて暮らす家族がいる方にもおすすめです。
シニアスマホは、「安さ」だけで選ぶのではなく、使う人のライフスタイルや健康状態に合った機能が揃っているかを基準に選ぶことが成功のコツです。
3. おすすめのシニアスマホ機種3選【2025年最新版】
スマホ初心者の方にとって、「どの機種が使いやすいのか?」は最も気になるポイントのひとつ。ここでは2025年時点で人気が高く、特にシニア世代に支持されているおすすめのスマホ3機種を、特徴とともにご紹介します。
1. らくらくスマートフォン F-52C(NTTドコモ)
特徴:操作もサポートもとことん「らくらく」設計
「スマホに初挑戦」という方に特におすすめなのが「らくらくスマートフォン」シリーズ。F-52Cは2023年発売の最新機種で、以下のような特徴があります。
・らくらくタッチで指がぶれても誤操作しにくい
・画面表示が超大きい、メールも写真も見やすい
・Google Playに対応し、LINEなども簡単に使える
・通話時のノイズ軽減や補聴器対応で聞き取りやすい
・店頭、電話での無料サポートあり
対象者:70代の初心者、高齢の親へプレゼントしたい方
2. BASIO active(京セラ・au/UQ mobile)
特徴:シニア向けながら防水・防塵・耐衝撃で安心!
スマホに慣れていない方でも、頑丈で使いやすいのがこの機種。BASIOシリーズはシニア向けスマホとして根強い人気があります。
・「電話、メール、カメラ」の専用ボタンで簡単操作
・防水、防塵、耐衝撃に対応し、落としても壊れにくい
・「使い方ナビ」アプリで迷わず操作できる
・音が大きく、着信を逃しにくい設計
対象者:アクティブな高齢者、外出先でもスマホを使いたい方
3. AQUOS wish3(シャープ・SIMフリー)
特徴:コスパ重視の初心者向けスマホ
「スマホは初めてだけど、なるべく安く使いたい」という方には、AQUOS wish3もおすすめです。シンプルながら必要な機能がそろっており、操作性も良好です。
・約5.7インチの見やすい画面
・Googleアシスタントボタンで音声操作もラク
・顔認証対応でロック解除もスムーズ
・SIMフリー対応で格安プランと組み合わせて安価に使える
対象者:低価格でスマホを始めたい方、LINEやネット検索が中心の方
それぞれの機種には特長がありますが、選ぶ際は「どんな目的で使いたいか」「どこまでサポートが必要か」を考えるのがポイントです。
店頭で実物を試してみるのも、安心できる選び方のひとつです。
4. どのプランが安心?シニアにおすすめのスマホ料金プラン比較
シニア世代にとって、スマホ選びと同じくらい重要なのが「料金プラン」。使いこなせない機能にお金を払うより、自分の使い方に合った無駄のないプランを選ぶことが大切です。ここでは、シニア向けにおすすめの代表的な料金プランを紹介します。
楽天モバイル「Rakuten最強プラン」+シニア特典
・3GBまで:1,078円(税込)/月
・データ使い放題:3,278円(税込)/月(楽天回線エリア)
・通話:Rakuten Linkアプリ使用で国内通話無料
・特典:「最強シニアプログラム」加入で110ポイント毎月還元・かけ放題も実質割引
特徴:月額が使った分だけ変動し、あまり使わない人にとってお得。楽天ポイントを活用できる人には特におすすめです。
NTTドコモ「らくらくホン専用プラン」
・データ通信:1GBまで
・月額料金:1,815円(税込)/月
・通話:家族間通話無料、国内通話は22円/30秒(かけ放題オプションあり)
・対象端末:「らくらくスマートフォン」シリーズ
特徴:ドコモショップでの対面サポートが充実しており、スマホが初めての方も安心。通話中心の方に向いています。
au/UQモバイル「シニア向けBASIO専用プラン(UQ)」
・月額料金:1,078円(税込)~
・通話:10分かけ放題+データ1GBなどが選べる
・特徴:UQの格安プランに加え、店舗でのスマホ教室や操作サポートも充実。BASIOシリーズ利用者におすすめ。
シニアに合ったプラン選びのポイント
1.通話が中心か、インターネット中心か?
→ 通話メインならかけ放題オプションが充実しているプランを選びましょう。
2.どれくらいスマホを使う予定か?
→ 毎日LINEや動画を見る方は、容量の多いプランか楽天の無制限が安心です。
3.サポートを受けたいか?
→ 店舗サポートが欲しい方は、大手キャリア(ドコモ、au)のプランが手厚いです。
コストを抑えたい方には楽天モバイルがおすすめ
「スマホは使ってみたいけれど、費用はなるべく抑えたい」という方には、楽天モバイル+シニアプログラムの組み合わせが非常にコストパフォーマンスに優れています。家族が楽天ユーザーであれば、操作サポートやデータシェアもしやすく、初めてのスマホ利用に安心感があります。
5. これで安心!スマホ初心者のための使いこなしテクニック
「スマホを買ったけれど、使い方がよくわからない…」というのは、多くのシニアの方が感じる不安です。ですが、基本的な操作を少しずつ覚えていけば、スマホは生活を豊かにする頼れる道具になります。ここでは、スマホ初心者の方が安心して使い始めるためのテクニックとコツをご紹介します。
1. ホーム画面をシンプルに整える
まずは、スマホの「ホーム画面」を整理しましょう。使う機能だけを前面に配置することで、迷わず操作できるようになります。
・電話、メール、LINE、カメラなど、よく使うアプリだけを表示
・不要なアプリは非表示かフォルダにまとめてスッキリ
・アイコンは大きめ表示に設定(多くのシニア向けスマホに標準搭載)
これだけでも、「どこを押せばいいのか分からない…」という不安が軽減します。
2. 音声アシスタントを活用する
GoogleアシスタントやSiriなどの音声アシスタントを使えば、入力の手間を大幅に減らせます。
・「○○さんに電話して」
・「今日の天気を教えて」
・「○○駅までの行き方」
と話しかけるだけで、情報検索や通話もスムーズにできます。音声操作ができるボタンが最初からついている機種もあります。
3. まずは「LINE」に慣れよう
スマホで最初に使いこなしたいのは、家族や友人との連絡ができるLINEです。
・メッセージのやりとり
・写真やスタンプの送信
・音声、ビデオ通話
この3つができるようになるだけで、孤独感が減り、社会とのつながりを実感できるようになります。スマホ教室などでも、まずLINEから教えることが多いのはそのためです。
4. 不要な通知はオフにする
スマホを使っていると、多くの通知が届きますが、必要ないものはオフにしてOKです。
・ニュースアプリやゲームの通知は最初に整理
・LINEや電話など、重要な通知だけを残す
「いろんな通知で混乱する…」という方は、家族やショップのサポートに頼って、設定してもらうと良いでしょう。
5. 急がず、毎日少しずつ触ることがコツ
最初からすべてを覚える必要はありません。1日1操作でOK。例えば今日は「電話をかける」、明日は「写真を撮る」など、日々の習慣にすると、いつの間にか自然に使えるようになります。
スマホは、決して「若者のためだけの道具」ではありません。暮らしの中で使いたいことから覚えることが、長続きの秘訣です。
6. スマホ教室やサポートサービスの活用法とは?
スマホを使い始めたばかりの方にとって、「誰かに教えてもらえる安心感」はとても大切です。最近では、シニア向けのスマホ教室やサポートサービスが各地で充実しており、「わからない」「怖い」と感じていた人たちも、楽しみながらスマホを使いこなせるようになっています。
スマホ教室の特徴とメリット
スマホ教室は、通信キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなど)や家電量販店、市区町村などが開催しています。
・参加費無料〜数百円程度で気軽に参加可能
・マンツーマンまたは少人数制でゆっくり学べる
・LINE、カメラ、インターネットの基本操作を丁寧に指導
また、最近では「健康アプリの使い方」「災害時の情報取得方法」「キャッシュレス決済の初歩」など、実生活に役立つテーマの講座も増えています。
本でじっくり学ぶのもおすすめ
「教室に行くのは緊張する…」「自分のペースで覚えたい」という方には、スマホの使い方がわかる入門書の購入も選択肢です。
書店や通販では、「はじめてのスマホ」「70歳からのスマホ生活入門」といった、大きな文字と写真でやさしく解説された本が多数販売されています。
・自宅で何度も読み返せる
・メモやふせんで自分用にカスタマイズできる
・スマホを開きながら一緒に操作が可能
特に、スマホに苦手意識のある方には、本での学習が大きな助けになります。
主な開催場所・サービス一覧
サービス | 特徴 | 対象者 |
---|---|---|
ドコモ「スマホ教室」 | 全国のドコモショップで常設 | ドコモ契約者向け(無料) |
au/UQ「スマホ教室」 | 初心者〜応用まで幅広く対応 | 予約制・無料が多い |
ソフトバンク「スマホアドバイザー」 | 専門スタッフが常駐 | ショップでの個別対応が可能 |
楽天モバイル「あんしん操作サポート」 | スタッフが丁寧に案内 | シニアプログラム加入者におすすめ |
市区町村のデジタル講座 | 高齢者向けICT推進事業として開催 | 地元の公民館などで実施、要確認 |
オンラインサポートや自宅サポートも活用しよう
外出が難しい方には、電話・ビデオ通話・訪問サービスもあります。
・各キャリアのコールセンター:困ったときにすぐ相談可能
・遠隔サポート(リモートサポート):スマホ画面を共有して案内してくれるサービス
・自治体やNPOの訪問サポート:一人暮らしの高齢者に好評
いずれも、「一人で抱え込まない」ことが重要です。わからないことがあれば、遠慮せずに頼れる先を見つけておきましょう。
家族のサポートが最大の安心材料
最後に、やはりスマホ初心者にとって一番心強いのは家族の存在です。LINEでのやり取りを通じて、日常の会話や写真の共有、急ぎの連絡などがスムーズにできるようになります。
スマホ教室、サポート窓口、そして本の活用──自分に合った方法を選べば、スマホはきっと「難しいもの」から「便利な道具」へと変わっていきます。
まとめ:シニアスマホでつながりと安心を手に入れよう
スマートフォンは、もはや若者だけのものではありません。視覚・聴覚・操作性に配慮された「シニアスマホ」は、高齢者が安心して使えるように進化しています。電話やLINEといった基本機能から、健康管理、防災情報、地域とのつながりまで、スマホ一台でさまざまな安心と便利が手に入ります。
シニアスマホを使いこなすことの5つのメリット
1.家族や友人との連絡がスムーズに
2.生活情報・健康情報を簡単に取得
3.キャッシュレス決済や交通検索も可能に
4.災害時の備えや緊急連絡にも役立つ
5.学び直しや趣味の幅が広がる
さらに、スマホの使い方は教室・本・オンラインサポートなど、複数の選択肢から自分に合った方法で学ぶことができます。「覚えられるか不安」と感じる方でも、一歩踏み出せば、第二の人生をより豊かに彩るツールとなってくれるでしょう。
スマホを使いこなすことは、「社会とつながり続ける力」
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