はじめに|なぜ今「フロアカーリング」なのか?
近年、シニア世代の間でじわじわと人気を集めているのが「フロアカーリング」。氷上ではなく室内の床で行うこのニュースポーツは、カーリングの戦略性とレクリエーション性を融合させたもので、体への負担も少なく、誰でも気軽に始められるのが特徴です。
特に注目されている理由のひとつが、「室内でできる軽運動」であること。コロナ禍以降、外出を控える傾向が強まった高齢者の間で、健康維持と社会参加を両立できるアクティビティへのニーズが高まりました。そんな中、フロアカーリングはまさに“ちょうどいい”運動として、各地の福祉施設や地域コミュニティで導入が進んでいます。
1.フロアカーリングとは?ルールと魅力をわかりやすく解説
フロアカーリングは、氷上のカーリングに似た「ジェットローラー」と呼ばれる器具を使い、床の上を滑らせて点数を競う競技です。使用するのは以下の道具です。
・ジェットローラー(円盤状の滑るストーン)
・ターゲットマット(的の役割を果たすマット)
・スコアボードやメジャー(点数計測用)
ゲームは2チームに分かれて交互にジェットローラーを投げ合い、最終的に的の中心に近い位置に多くのローラーを置けたチームが勝ちとなります。投げ方に力はいらず、椅子に座ったままでもプレイ可能。バリアフリー設計で、立ちっぱなしが苦手な方でも無理なく楽しめます。
ルールはシンプルですが、投げる順番や力加減、味方との連携など、戦略性もあり飽きが来ないのが魅力です。
2.シニアにうれしい5つの効果|フロアカーリングが健康に効く理由
フロアカーリングが高齢者に支持されている理由は、単なる娯楽ではなく、心身の健康維持にもつながるからです。以下のような効果が期待できます。
1.バランス感覚と集中力の維持
的を狙うという行為が、自然と姿勢を正し、身体のバランスを保とうとする働きを促します。また、集中力や判断力も問われるため、脳の活性化にもつながります。
2.軽い運動で筋力をキープ
無理なく体を動かすことができるので、運動不足の解消にぴったり。とくに脚の屈伸や腕の振りなどが自然と取り入れられ、筋力維持に効果的です。
3.認知症予防の一助に
人と会話しながらのプレイは、社会的交流と同時に脳の刺激にもなります。複数の動作を同時に行う「デュアルタスク」的要素もあり、認知機能を刺激すると言われています。
4.チーム戦での社会的つながり
1人ではなく複数人で楽しむ競技なので、自然と人との関わりが生まれます。孤独感を感じにくく、地域社会に参加するきっかけにもなります。
5.笑顔と前向きな気持ちの増加
ゲーム中の笑いや会話がストレスを軽減し、気分を前向きにしてくれます。「今日は勝った」「次はこうしよう」といった目標も日々の生活にハリを与えます。
3.どこでできる?フロアカーリングの体験スポット&始め方
「やってみたいけど、どこでできるの?」という声も多いフロアカーリング。実は、全国各地の身近な施設で体験できる機会が増えています。
自治体主催のスポーツ教室
多くの自治体では、シニア向けの健康増進イベントや「ニュースポーツ体験会」として、フロアカーリングを取り入れています。市区町村の広報紙や公式ホームページで、「高齢者スポーツ」「健康教室」などのキーワードでチェックしてみましょう。
地域の福祉センター・公民館
福祉施設や地域包括支援センター、公民館などでも、定期的にフロアカーリングのクラブや体験会が開かれています。特に、介護予防や地域交流を目的とした活動に取り入れられるケースが多く、初心者大歓迎の雰囲気です。
スポーツ推進委員・社会福祉協議会の活用
地域によっては、スポーツ推進委員やボランティア団体、社会福祉協議会が主導して活動している例もあります。定期的な練習会やミニ大会なども行われており、仲間づくりにも最適です。
道具をそろえて自主開催も可能
フロアカーリングは専用の「ジェットローラー」と「ターゲットマット」があれば、自宅や集会場でも手軽に楽しめます。数万円で一式を購入できるため、自治会や町内会で道具を共有し、定期的に活動するグループも増えています。
購入先の例
・ニュースポーツ用品専門店
・Amazonや楽天などの通販サイト
・地域の体育協会や福祉用具店(取り寄せ対応)
探し方のヒント
・「フロアカーリング + 〇〇市(地域名)」で検索
・高齢者福祉課や健康推進課に電話で問い合わせ
・地域SNS(ジモティー、Facebook等)で募集を探す
「どこに行けばいいかわからない…」と思っていた方も、意外と身近にあることがわかったのではないでしょうか。まずは見学だけでもしてみると、ぐっと親しみやすくなります。
4.仲間との交流が楽しい!続けたくなる理由とは?
フロアカーリングの最大の魅力は、「人と人とのつながり」が自然に生まれるところです。単なる運動ではなく、「仲間と楽しむ」という要素が加わることで、長く続けたくなる趣味になります。
チームプレイだから、自然と会話が増える
フロアカーリングは個人戦ではなく、基本的に2チームに分かれて戦います。そのため、プレイ中は「この一投どうする?」「ナイスショット!」といった会話が頻繁に交わされ、自然と打ち解けやすくなります。
はじめは知らない人同士でも、同じ目標に向かってゲームを進めるうちに、連帯感や一体感が生まれていくのです。
年齢や経験の差が関係ない
スポーツというと「若い人に敵わない…」「昔から運動が苦手だった…」と構えてしまう方もいるかもしれません。しかし、フロアカーリングはパワーやスピードよりも、戦略性と正確性が求められるため、体力に自信がなくても十分に楽しめます。
60代でも80代でも同じチームで戦えるため、世代を超えた交流が生まれやすいというメリットもあります。
続けている人のリアルな声
実際にフロアカーリングを続けている方々からは、以下のような声が多く聞かれます。
・「週1回のフロアカーリングが、生活の楽しみになっている」
・「仲間と笑い合える時間が増えて、気持ちが若返った」
・「地域に知り合いがいなかったが、参加をきっかけに友達ができた」
このように、「また来たい」「来週が楽しみ」と思える環境が、フロアカーリングの継続率の高さにつながっているのです。
“役割”があることが生きがいに
さらに、多くのフロアカーリングサークルでは、初心者への指導、会場準備、スコア管理など、役割分担がされています。「誰かの役に立っている」「自分が必要とされている」と感じられることが、自己肯定感や生きがいの向上にもつながります。
体を動かすだけでなく、人とつながり、役割を持って活動する。それこそが、フロアカーリングが“続けたくなる趣味”として多くのシニアに選ばれている理由なのです。
まとめ|フロアカーリングで心も体も若々しく!
シニア世代の多くが抱える悩み——「運動不足」「孤独感」「生きがいの喪失」。これらを一度に解決できるのが、フロアカーリングという新しい選択肢です。
氷の上ではなく、室内の床でできるフロアカーリングは、高齢者にとって取り組みやすく、健康維持だけでなく、仲間づくりや自己実現といった心理的な充足感も得られます。
健康・交流・生きがいが揃う“ちょうどいい”スポーツ
・運動不足の解消:無理なく全身を動かせる
・社会的交流の促進:会話や協力で孤立を防ぐ
・生活のハリ:定期的な活動が日々のリズムを生む
・役割と自信:自分の存在価値を感じられる時間が増える
こうした要素が重なり合うことで、「体も心も若返ったようだ」という実感を得るシニアも少なくありません。
一歩を踏み出すあなたへ
「ちょっと気になるけど、運動は久しぶり…」「人の輪に入れるか不安…」——そんな方でも、まずは見学や体験からでOKです。ほとんどのフロアカーリング教室やイベントは、初心者大歓迎。むしろ、同じような気持ちの人が集まっているからこそ、始めやすいのです。
今まで知らなかった世界に出会い、新しい自分を発見できるかもしれません。
フロアカーリングは、「できるか不安」なあなたにこそ試してほしい、新しい健康習慣です。
まずは、お住まいの地域で体験できる場所を探してみてはいかがでしょうか?
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