1. 60代の学び直しや再就職を応援する「教育訓練給付」とは?
「教育訓練給付」とは、働く人や離職した人が自らのスキルを向上させ、再就職やキャリアアップを目指す際に、厚生労働省が受講費用の一部を支援(支給)してくれる制度です。
定年退職後に新しい仕事を探しているシニア世代にとって、この制度は非常に有益です。長年培ってきた経験に新しい知識やスキルを掛け合わせることで、年齢を問わず新たなキャリアを築くことが可能になります。
対象となる講座は、専門性の高い国家資格の取得から、ITスキル、医療・福祉の実務講座まで幅広く、60代からでも無理なく学べるカリキュラムが多数用意されています。
2. 【大誤解】申請タイミングに注意!教育訓練給付の3つの種類と違い
教育訓練給付を利用する際、「受講前に申請が必要か、受講後でよいか」を間違えると給付金が受け取れなくなってしまいます。給付金には以下の3種類があり、それぞれ手続きのタイミングや支給率が異なります。
・一般教育訓練給付
仕事に活かせる幅広い資格が対象です。受講費用の20%(上限10万円)が支給されます。事前の手続きは不要で、「受講修了後」にハローワークへ申請します。
・特定一般教育訓練給付
速やかな再就職につながる資格(介護職員初任者研修など)が対象です。受講費用の40%(上限20万円)が支給されます。「受講開始の1ヶ月前まで」にハローワークでの事前手続き(キャリアコンサルティングの受講など)が必須です。
・専門実践教育訓練給付
専門的・実践的な資格(看護師、社会福祉士など)が対象です。受講費用の最大70%(年間上限56万円)が支給されます。こちらも「受講開始の1ヶ月前まで」に事前手続きが必須です。
ご自身が受けたい講座がどの種類に該当するか、受講前に必ず確認しましょう。
3. 【一覧表】未経験でも挑戦しやすい。シニア世代におすすめの講座5選
教育訓練給付の対象となる講座の中で、シニア世代の再就職に強く、未経験からでも挑戦しやすいおすすめの資格をまとめました。
| おすすめの講座・資格 | 活かせる仕事と特徴 | シニア世代におすすめの理由 |
| 介護職員初任者研修 | 介護施設でのサポート業務など。 | 今後も圧倒的な需要があり、年齢を問わず即戦力として採用されやすい。 |
| 医療事務講座 | 病院やクリニックでの受付、会計業務など。 | 体力的な負担が少なく、全国どこでも求人があるため長く働きやすい。 |
| ITパスポート試験 | 事務職や管理業務でのパソコン操作全般。 | ITの基礎知識があることを証明でき、デスクワークへの再就職に有利。 |
| 宅地建物取引士(宅建) | 不動産会社での重要事項説明や営業、管理。 | 資格手当がつくことも多く、これまでの人生経験や対人スキルが活かせる。 |
| 調理師免許取得講座 | 飲食店や施設の給食センターでの調理業務。 | 料理の基本から学べるため、日頃の家事経験をそのまま仕事に直結できる。 |
4. 失敗しないための準備。講座の探し方と給付金受け取りまでの流れ
教育訓練給付を確実に利用するための、基本的な流れをご紹介します。
まずは、厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」を利用して、ご希望の講座が給付の対象になっているかを調べます。インターネットだけでなく、お近くのハローワークの窓口で直接相談して探すことも可能です。
受講したい講座が決まったら、それが「事前手続きが必要なもの(特定一般・専門実践)」かどうかを確認します。必要な場合は受講開始の1ヶ月前までにハローワークで手続きを行い、その後、教育機関へ申し込みをして受講をスタートします。
無事にカリキュラムを終え、教育機関から「修了証明書」などを受け取ったら、ハローワークに申請書や本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード等)を提出して給付金を受け取ります。
5. 新しいスキルと人脈を手に入れて、充実したセカンドライフを
教育訓練給付を活用して新しいことを学ぶのは、単なる「就職準備」にとどまりません。学校や講座に通うことで、同じ目標を持つ仲間や講師との新たな人脈が生まれ、退職後の生活に大きな充実感と達成感をもたらしてくれます。
60代からの学び直しは、決して遅くありません。ご自身の経験を活かしながら、新たな業界で再スタートを切るための第一歩として、ぜひこの制度を有効に活用してみてください。
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