シニア世代が活躍！防犯パトロール・防犯ボランティアの始め方と魅力とは？

1. 防犯パトロール・防犯ボランティアとは？

活動の内容と目的

防犯パトロール・防犯ボランティアとは、地域の安全を守るために自主的に行われる見回り活動です。主な活動内容には、通学時間帯の子どもの見守り、不審者の発見や通報、夜間の巡回、地域イベント時の安全確保などがあります。

その目的は、犯罪の抑止力となる「目の力（地域の目）」を活用し、地域住民の安全・安心な暮らしを守ることです。警察官だけではカバーしきれない範囲を、市民が補完する形で活動しています。特に最近では、高齢者の参加が増え、シニア世代の新たな活躍の場として注目されています。

地域における役割と重要性

防犯パトロールは「地域のつながりを強化する」という点でも重要です。人と人とのつながりが犯罪を防ぐ抑止力となることは、警察庁の防犯白書（令和5年版）でも強調されています。また、近隣の住民同士が顔を合わせる機会が増えることで、孤立した高齢者や家庭内の問題の早期発見にもつながっています。

さらに、制服やジャンパーを着てのパトロールは「ここには地域の目がある」というアピールにもなり、防犯効果は目に見えない形でも大きな影響を与えています。

健康維持と社会参加ができる活動

防犯ボランティアは、身体に過度な負担をかけることなく、日常の運動にもなる活動です。無理なく歩くことが基本であり、「軽い運動＋社会貢献」という点が健康志向の高いシニアに支持される理由です。

特に70代に入ってからは、退職後の生活のリズムが乱れがちですが、パトロール活動によって生活に張りが生まれ、「明日も出かけよう」という意欲が健康長寿を支えます。

孤立防止や認知症予防にも効果的

一人暮らしの高齢者にとって、定期的な外出や人との会話は、孤独感の軽減や認知症の予防にもつながります。実際、東京都が行った高齢者の地域活動調査（2023年）でも、「ボランティア活動に参加している人の方が認知機能が維持されている傾向がある」と報告されています。

また、「自分が地域の役に立っている」と感じることは、シニア世代にとって大きな心の支えにもなります。自己肯定感の向上は、メンタルヘルスの観点でも非常に重要です。

元気の源になったという70代女性の体験談

元小売店勤務だった70代の女性Aさんは、「退職後、家にいるだけではもったいない」と思い、防犯ボランティアに参加しました。週に2回、朝の登校時間帯に小学生の見守り活動を行っており、「子どもたちの元気な挨拶が毎回の楽しみ。私の方が元気をもらっている」と語ります。

始める前は体力的に不安もあったそうですが、「決まった日だけの参加」「無理のない範囲での活動」だったため、負担も少なく、続けやすかったとのことです。

仲間との交流が何よりの楽しみという声も

別の参加者、元公務員の70代男性Bさんは「活動後にみんなで雑談する時間が最高に楽しい」と語ります。地域の同世代と気軽に話せる場があることで、自然と心が明るくなり、生活の充実感が増したとのことです。

このように、防犯ボランティアは地域を守る活動であると同時に、参加者自身の生活をも豊かにしてくれるのです。

どこで情報を探せる？募集の見つけ方

防犯ボランティアへの参加は、意外と身近なところから始められます。最も一般的なのは、自治体や町内会、地域の防犯協会などが主催する募集です。市区町村のホームページや広報紙に掲載されることも多く、「地域防犯パトロール参加者募集」などのタイトルで告知されていることがあります。

また、最寄りの警察署や交番に掲示されていることもあり、警察が地域住民と連携して運営しているケースも増えています。さらに、社会福祉協議会やボランティアセンターに登録しておくと、地域に合った活動を紹介してもらえることもあります。

最近では、インターネット検索でも「◯◯市　防犯パトロール　ボランティア」などのキーワードで地域情報を得ることができ、応募のハードルは低くなってきています。

活動に必要な準備や心構え

防犯パトロールは「特別な資格やスキルは不要」で、誰でも始められるのが特徴です。ただし、以下のような基本的な準備や心構えは重要です。

・動きやすい服装と靴を用意する
・無理せず自分の体調と相談して活動に参加する
・地域住民との信頼関係を大切にする
・パトロール中はスマートフォンなどを携帯して緊急時に備える
・他の参加者と連携し、1人で行動しないようにする

また、地域によってはジャンパーや帽子、腕章などを支給してくれる場合もありますので、初回説明会で確認しましょう。活動中に万が一事故や怪我があった場合に備えて、ボランティア保険に加入することが推奨されている自治体もあります。

防犯パトロールや防犯ボランティアは、地域の安全に貢献できるだけでなく、参加するシニアにとっても健康や生きがい、仲間づくりの面で大きなメリットがあります。とくに70代前後の方にとって、「何か役に立ちたい」「誰かと関わりながら生活したい」といった想いを形にできる貴重な機会です。

活動は無理のない範囲で、自分のペースで取り組めるため、初めてのボランティア活動としても最適です。経済的な報酬はないものの、「感謝の言葉」や「つながり」が何よりのご褒美になると多くの方が語ります。

地域を守る力は、あなたの一歩から。ぜひ近くの防犯活動に目を向けてみてはいかがでしょうか？

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