まだ働きたいシニア必見!元気に働き続けるための正しい休養法5選

生活

1.なぜ休養がシニアの働き方に重要なのか

体力の衰えと向き合うために必要な「休む力」

シニア世代になると、どれだけ健康に気をつけていても、若い頃に比べて体力の回復力は確実に落ちています。特に、働きながら健康を保つには「働く力」だけでなく、「休む力」を意識的に育てることが重要です。
多くのシニアが見落としがちなのは、無理をしないことが長く働き続けるコツだという点です。週に何回、どれくらい働くのか、自分にとって“ちょうどいい”ペースを見つけるためにも、休養は不可欠な要素です。

体が「だるい」「眠い」と感じるのは、単なる老化ではなく、回復を求めるサインです。こうした声に耳を傾けることで、ケガや病気を未然に防ぐことができます。
仕事を探す際も、体力面を考慮して無理のない職種やシフトを選ぶようにしましょう。特にシフト制の仕事や短時間勤務のパート・アルバイトは、自分の体調に合わせやすくおすすめです。


休養がもたらす精神的・肉体的リフレッシュ効果

休養とは単に「寝ること」ではありません。脳や心、筋肉など、すべての“使われた機能”を回復させることが目的です。特に60代・70代になると、身体的な疲労よりも、精神的なストレスが健康に大きく影響します。

たとえば、「毎日仕事で気を使いすぎて疲れる」「失敗したことを引きずってしまう」といった心の疲れは、放置すると不眠や食欲不振、さらにはうつ状態を招くこともあります。
こうした精神疲労は、適切な休養を取ることで大きく緩和されます。

また、休養を取ることで集中力もアップします。日本睡眠学会の資料によると、短い昼寝を取り入れた高齢者グループは、注意力と記憶力の回復が見られたと報告されています(出典:日本睡眠学会「高齢者の睡眠と健康」2023年)。

「しっかり休むこと=怠けること」ではありません。むしろ、積極的に休養をとることこそが、仕事のパフォーマンスを高める秘訣です。


2.60代・70代におすすめの休養法5選

1. 短時間昼寝で脳と体を回復させる

60代・70代の働くシニアにとって、短時間の昼寝は最高の回復手段です。昼寝には、脳の疲れをリセットし、午後の活動を活発にする効果があります。特に20分以内の昼寝が最適とされており、「パワーナップ(Power Nap)」とも呼ばれ注目されています。

厚生労働省が公開している『健康づくりのための睡眠ガイド(2023年改訂)』によると、昼寝を習慣にしている高齢者は、認知機能の低下が少ないという調査結果もあるほどです。
ただし30分以上の昼寝は深い眠りに入ってしまい、起きたあとに頭がボーッとする「睡眠慣性」が起こる可能性があるので注意が必要です。

仕事の合間や昼食後に15〜20分だけ横になる習慣を持つことで、疲れが溜まりにくくなり、日々の業務がより快適に進みます。


2. 趣味の時間を意識的に確保する

心を癒すには、趣味の時間が欠かせません。園芸、手芸、読書、音楽、囲碁・将棋など、頭と心を使う趣味は“精神の休養”に非常に効果的です。

特に、外で植物に触れる「ガーデニング」は、太陽の光を浴びることでビタミンDが生成され、骨の健康維持にもつながります。趣味の時間を確保することは、人生の満足度を高めるだけでなく、ストレスや孤独感の解消にもつながります。

また、趣味を通じて人とつながる場(サークルやイベント)に参加することで、社会的な刺激を受けながら休養の質を高めることもできます。単なる娯楽ではなく、「心のリハビリ」として積極的に取り入れていきましょう。


3. ウォーキングで血流改善とストレス軽減

軽めの運動も、実は立派な休養です。特にウォーキングは、全身の血流を改善し、脳内にリラックス物質(セロトニン)を分泌させる効果があるとされています。

東京都健康長寿医療センター研究所の調査によると、1日20〜30分程度のウォーキングを週4回以上行っているシニアは、認知症や高血圧などの生活習慣病リスクが低い傾向にあります。
ゆっくり景色を楽しみながらの散歩は、運動というより“癒し”の時間にもなります。

仕事帰りに近所を歩く、買い物ついでに少し遠回りをするなど、無理のない範囲で日常に取り入れましょう。


4. 深呼吸・瞑想でメンタルを整える

働くシニアにとって、心の安定は健康と同じくらい大切です。瞑想や深呼吸といった“静的な休養”は、心拍を落ち着かせ、自律神経を整えるのに非常に効果的です。

やり方はとても簡単です。静かな場所で背筋を伸ばして座り、ゆっくりと息を吸い、吐くだけ。1日5分でも、これを続けることで集中力や感情のコントロール力が向上すると言われています。

最近では「マインドフルネス」として注目されており、企業研修にも取り入れられているほど。シニア世代にも、ストレスに強くなる手軽な習慣としておすすめできます。


5. 良質な睡眠のための生活習慣改善

最後に忘れてはならないのが「夜の睡眠」です。70代になると睡眠の質が低下しがちで、「早く目が覚める」「夜中に何度も起きる」といった悩みを抱える人も多くなります。

大切なのは、朝に太陽の光を浴び、夜はテレビやスマートフォンの光を避けるなど、“生活リズム”を整えること。これにより体内時計が正常に働き、深い眠りにつきやすくなります。

また、寝る前にカフェインやアルコールを控える、軽いストレッチを取り入れるなども効果的です。十分な睡眠がとれると、翌日の仕事にも集中しやすくなり、体のだるさも軽減されます。


3.休養と仕事のバランスを取るコツとは?

週のスケジュールを見直し「休む日」をつくる

60代・70代で働き続けるには、「どれだけ働くか」よりも「どれだけ休めるか」が重要になります。特に、再就職後やシフト勤務の場合、つい無理をして毎日働いてしまう人も少なくありません。
しかし、休養は“あまった時間に取るもの”ではなく、あらかじめスケジュールに組み込むべき「計画的行動」です。

たとえば、週3日勤務なら「働く日」と「休む日」を交互に設定するなど、リズムを作ることが大切です。カレンダーや手帳に「休む」と明記することで、意識的に休養が取れるようになります。

また、「何もしない日」=「無駄な日」ではありません。仕事をしない時間だからこそ、体を整えるための運動や睡眠、好きなことに没頭する“能動的な休養”を入れることで、疲れの蓄積を防げます。

さらに、家族とのコミュニケーション時間を大切にすることも、心の休養につながります。日々のスケジュールの中に「自分のための時間」を入れることで、無理のない働き方が実現します。


自分のペースで働ける仕事を選ぶ重要性

再就職を目指すシニアにとって、「どんな仕事を選ぶか」は、健康を左右する大きなポイントです。体力に自信がある方でも、60代・70代は“若くない”ことを自覚し、自分のペースで働ける職場を選ぶことが長続きの秘訣です。

おすすめなのは、次のような柔軟性のある仕事です。

・シフト制で週2〜3日の勤務が可能な職場(清掃、施設管理、警備など)
・自分でスケジュールを決められる家事代行やベビーシッター
・体への負担が少なく、人との交流もある受付・案内スタッフ

また、仕事選びの際には、「シニア歓迎」「年齢不問」といった表記がある求人を選ぶことも重要です。こうした職場は、年齢に配慮した働き方を前提にしているため、無理な労働や急な変更が少なく、安心して働けます。

70代の働き方で大切なのは「短距離走」ではなく「マラソン」のように長く続けられるかどうか。自分の生活スタイルや体調に合った仕事選びが、結果的に心身の健康維持にもつながります。


4.高齢者の健康寿命と休養の関係

休養をとることで長く働ける体をつくる

「健康寿命」とは、介護などを必要とせず、自立して生活できる期間のことです。厚生労働省によれば、2022年時点での日本人の平均寿命と健康寿命の差は、男性で約8.7年あります(出典:厚生労働省「健康日本21(第二次)」)。
この差を少しでも縮めるには、日々の“休養”が欠かせません。

働き続けるには体力が必要ですが、ただ鍛えるだけでは逆効果になることもあります。高齢になると、回復力が低下するため、運動や仕事の後に適切な休養を取らないと、筋肉や関節に負担が蓄積し、ケガや病気につながります。

逆に言えば、計画的に休むことで、体の回復を助け、免疫力や持久力の維持がしやすくなります。昼寝、趣味、散歩、ストレッチなどの休養法を日常的に取り入れることが、長く仕事を続けるための“土台づくり”になるのです。

また、「休むこと」に罪悪感を持たない意識改革も重要です。70代は、無理をして頑張るよりも、上手に力を抜くことが、健康的な働き方への第一歩になります。


医師もすすめる「活動+休養」のリズムとは

現代の医療・健康分野では、「活動と休養のバランスを取ること」が高齢者の健康維持に不可欠とされています。
実際、国立長寿医療研究センターでは、高齢者に向けた健康ガイドラインの中で「活動量を保ちつつ、こまめに休息を取るライフスタイル」が推奨されています。

これは「活動 → 休養 → 回復 → 活動」の好循環を生み、疲労の蓄積を防ぐとともに、心身の健やかさを維持できる方法です。
たとえば、午前中に軽い仕事をし、午後は散歩や昼寝を取り入れるといったリズムが理想的です。

また、長時間同じ姿勢で作業するような仕事の場合は、1時間ごとに軽くストレッチする、深呼吸をして一度リセットするといった“マイクロ休憩”も有効です。

「活動」だけでなく、「回復」も同じくらい大切。これが、70代でも生き生きと働き続けられるカギなのです。


5.まとめ:休養を味方につけて、元気に働き続けよう

70代を迎えても、「まだまだ働きたい」「社会とつながっていたい」と考える方は少なくありません。しかし、長く元気に働き続けるためには、“がんばりすぎない働き方”を選ぶことが大切です。

この記事で紹介したように、昼寝や趣味の時間、ウォーキングや深呼吸などのシンプルな休養法を取り入れることで、心身の負担は大きく軽減できます。特に、「休養=体調管理のひとつ」と捉えることで、健康寿命の延伸にもつながります。

また、自分のペースで働ける職場を選び、週のスケジュールに「休む日」を設けることで、より安定した生活リズムを築くことができます。これは、経済的な安心感だけでなく、日々の充実感や自信にもつながるものです。

大切なのは、「休むこと」を遠慮せず、自分自身を大切にしながら働くこと。70代だからこそ、無理をせず、自分らしく、そして誇りをもって働ける日々を目指しましょう。

無理せず働ける仕事を探すなら、シニア歓迎の求人が豊富な専用サイト「キャリア65」をチェックしてみてください!

タイトルとURLをコピーしました