採用媒体の種類と特徴を比較!中小企業に向いているのはどれ?

【企業様向け】シニア採用

1.採用媒体の選び方に“変化”が起きている理由とは?

近年、中小企業における採用活動は大きな転換期を迎えています。従来は「求人広告を出せば応募が来る」という構図が当たり前でしたが、現在ではその常識が通用しづらくなっています。

背景にあるのは、日本全体の労働人口の減少と、求職者の価値観の変化です。総務省の労働力調査(2024年)によると、15〜64歳の生産年齢人口は年々減少しており、若年層に限っては奪い合いの状況です。その一方で、シニア層の就業希望者は増えており、60歳以上の労働力人口はこの10年で約200万人以上増加しています(※総務省「労働力調査」2024年)。

また、求職者側も「給与」や「知名度」だけではなく、「働きやすさ」「社会貢献」「多様性」を重視する傾向が強まり、企業選びの基準が多様化しています。
その結果、単に「掲載するだけ」の求人では届かない層が増え、媒体の選び方と使い方そのものを見直す必要が出てきたのです。


2.中小企業が直面する採用の悩みとは?

多くの中小企業が抱える採用の課題は、「応募が来ない」「定着しない」「コストだけがかさむ」といった点に集約されます。これは単なる人手不足というよりも、採用媒体の選び方と運用方法が最適化されていないことに起因しているケースが少なくありません。

特に以下のような悩みが多く聞かれます。

1. 応募数が少ない・ターゲットがズレている

大手と同じ媒体を使っても、知名度やブランド力の差で埋もれてしまい、そもそも求職者の目に触れていない可能性があります。また、媒体によっては若年層中心でシニア層に届かない場合もあります。


2. 採用コストが高騰している

有料の求人広告を継続的に出すことは、予算の限られた中小企業にとって大きな負担です。掲載しても反応がなければ、コストだけがかかって終わる「広告倒れ」のリスクもあります。


3. 離職率が高く、採用のやり直しが続く

ミスマッチによって早期退職が相次ぎ、結局また採用コストと時間をかけるループに陥る企業も少なくありません。求職者に自社の魅力を正しく伝えきれていない、もしくは適切な候補者に届いていないことが原因です。

このような状況を打破するには、媒体選びを「なんとなく」ではなく、自社の課題やターゲットに合わせて戦略的に選定・運用する視点が不可欠です。


3.採用媒体の種類と特徴を比較!中小企業に向いているのはどれ?

中小企業が効果的に人材を確保するには、自社の採用ニーズに合った媒体を選び、適切に活用することが重要です。ここでは代表的な採用手段を6つに分類し、それぞれの特徴と中小企業向けのポイントを紹介します。


1. 求人サイト(例:Indeed、求人ボックス、エンゲージなど)

特徴
Web上で全国から応募を集められる。無料掲載から有料オプションまで幅広いプランあり。

中小企業向けポイント
まずは無料枠から始められるため、コストを抑えながら効果測定が可能。地元密着型の求人なら「げんきワーク」など地域対応のサイトも◎。


2. ハローワーク

特徴
国が運営する公共の職業紹介所。全国の事業所が無料で利用できる。

中小企業向けポイント
コストをかけずに掲載できるメリットは大きい。ただし求人原稿がシンプルで検索性に乏しく、他媒体と連携しにくい点も。


3. SNS・自社採用サイト

特徴
企業の魅力や文化を“自社の言葉”で発信できるツール。InstagramやX(旧Twitter)などが活用されている。

中小企業向けポイント
ブランディングや職場の雰囲気を伝えたい場合に効果的。小規模企業でも「人」が見える発信をすることで求職者との距離を縮められる。


4. リファラル(社員紹介制度)

特徴
既存社員のネットワークを活用して信頼できる人材を紹介してもらう手法。

中小企業向けポイント
ミスマッチが少なく、採用コストも抑えられる。制度設計と紹介者へのインセンティブを工夫することで継続的な活用が可能。


5. カムバック採用(退職者の再雇用)

特徴
過去に在籍していた社員を再び雇用する仕組み。最近は「アルムナイ採用」として注目。

中小企業向けポイント
自社の業務に精通しているため即戦力になりやすい。柔軟な雇用形態で再契約できるため、年齢を問わずシニア層の活用にもつながる。


6. 人材紹介会社・派遣会社

特徴
候補者とのマッチングや選考の一部を代行してくれる。費用は成果報酬型が多い。

中小企業向けポイント
緊急で人材が必要なときや専門職を探す際に有効。ただしコストが高いため、予算とのバランスが重要。


これらの手法を単体で使うのではなく、複数を組み合わせて試すことで、自社にとって最適な採用手段が見えてきます。


4.高齢者採用に強い媒体はこれ!経験豊富な人材を確保するには

中小企業にとって、シニア人材の活用は即戦力を確保する有力な手段です。特に「業務の流れを知っている」「勤怠が安定している」「若手への指導役になれる」といった点で、高齢者は貴重な戦力となります。しかし、60代以上の求職者にリーチできる媒体は限られており、一般的な求人サイトでは応募が集まりにくいのが現実です。

そこで注目すべきなのが、高齢者採用に特化した求人サービスです。


代表的なシニア向け媒体

■ キャリア65
掲載費・初期費無料で始められるシニア特化型サイト。2人目以降の採用時には成果報酬がかかる「採用課金型」ですが、65歳以上を対象とした求人に強く、職種のミスマッチも起こりにくい特徴があります。

■ シニア応援求人(各自治体のシニア雇用窓口)
東京都、名古屋市、大阪市など、自治体が運営する高齢者就労支援センターや「生涯現役促進地域連携事業」によるマッチングサービスもあります。コストを抑えつつ、地域密着型の雇用が可能です。

■ ハローワーク(60歳以上対象の求人)
ハローワークでは「高年齢者向け求人」にカテゴリ分けされており、60歳以上に限定した検索や、年金受給者向けの再就職支援も行っています。費用ゼロでの掲載が可能で、地元志向の人材にも有効です。


シニア採用を成功させるコツ

業務内容を明確に分ける(例:清掃・受付・巡回など)
勤務日数、時間の柔軟性(週2〜3日/午前のみなど)
体力負担の少ない職務内容(軽作業、案内、事務補助など)

また、求人票に「未経験歓迎」「年齢不問」「ブランクOK」などを明記することで、高齢求職者の安心感を高め、応募につながりやすくなります。


中小企業が「人手不足を補う」だけでなく、「職場に落ち着きと経験をもたらす存在」として高齢者人材を位置づけることが、採用成功のカギとなります。


まとめ:自社に合った採用媒体を選び、コストと効果の最適化を

採用活動において「どの媒体を使うか」は、今や中小企業の経営戦略に直結する重要な判断です。かつてのように「大手サイトに掲載すれば何とかなる」時代は終わり、今は自社の課題とターゲットに合わせて、媒体を“選び、使い分ける”時代です。

今回ご紹介したように、媒体にはそれぞれ特徴があります。

・コストを抑えたいなら「ハローワーク」「無料求人サイト」
・ターゲットにピンポイントで届きやすいのは「シニア特化型サイト」や「SNS」
・信頼性と定着率を求めるなら「リファラル」や「カムバック採用」

特にこれからの時代は、高齢者の活用を見据えた媒体戦略が差を生むようになります。単なる人手補充ではなく、「経験」「安定感」「多様性」という価値を企業にもたらす人材を確保するための手段として、媒体選びを捉え直してみてください。

まずは無料で使えるサービスから試しつつ、自社の採用成果を見ながら徐々に最適化していく。これが中小企業にとって、現実的かつ効果的な採用の第一歩です。

経験豊富なシニア人材を探している方へ。今すぐ使えるシニア向け求人サイト「キャリア65」はこちらからご覧ください。

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