1.求人サイトの選び方|人事担当者が押さえるべき3つの基準
人手不足が深刻化する中、非正規職員(アルバイト・パート・契約社員など)の採用に強い求人サイトをどう選ぶかは、採用成功のカギを握ります。ここでは、人事担当者が必ず押さえておきたい3つの選定基準を解説します。
1. 掲載費用と成果報酬の違いを把握する
まず重要なのが、「掲載課金型」か「応募課金型(成果報酬)」かを見極めることです。
・掲載課金型:料金は固定(例:タウンワーク、バイトルなど)
・成果報酬型:応募があった時点で課金(例:求人ボックス、スタンバイ)
初めて求人媒体を使う場合や採用コストを抑えたい企業には、成果報酬型がおすすめです。無駄な出費を防ぎつつ、成果が出たときだけ費用が発生するため、予算管理もしやすくなります。
2. 業種や職種との相性を見る
求人サイトには、それぞれ得意とする職種やターゲット層があります。
たとえば、
・「飲食や接客のアルバイト」なら バイトル や タウンワーク
・「シニア人材」なら シニアジョブ や ハローワーク
・「短期・単発の仕事」なら スタンバイ や インディード
自社の求人内容とマッチする求職者層が集まっている媒体を選ぶことで、応募の質と量が大きく改善されます。
3. 無料トライアルやサポート体制の有無もチェック
近年では、無料で掲載できる媒体や、初回トライアルができる求人サイトも増えています。たとえばエンゲージは、無料で自社採用ページを作れる機能もついており、非常に人気です。
また、掲載後に原稿のブラッシュアップをしてくれる媒体や、応募管理画面が使いやすい媒体など、サポート体制の有無も重要なチェックポイント。採用が初めての担当者でも迷わず運用できるよう、サポートの有無は必ず確認しておきましょう。
このように、「費用」「相性」「サポート」の3点を軸に選べば、自社にとって最適な求人サイトが見えてきます。
2.求人サイトおすすめランキング【2025年最新版】
ここでは、非正規職員(パート・アルバイト・契約社員など)の採用に強い求人サイトを、実際の使いやすさ・コスト・成果をもとにランキング形式で紹介します。高額な広告費をかけずに効果的な採用を実現するための参考にしてください。
1位:求人ボックス|無料で始められる成果報酬型の万能サイト
掲載費:無料(応募課金制)
おすすめ職種:事務、軽作業、清掃、受付 など
求人ボックスは、エンジニアや正社員よりも、パート・アルバイトの採用に強い媒体として急成長中。掲載は完全無料で、応募があったときだけ費用が発生する成果報酬型なので、コストを無駄にせず運用できます。
Googleしごと検索やスタンバイと連携しており、表示される機会が非常に多いのも魅力。小規模事業者や初めて求人広告を出す企業に特におすすめです。
2位:シニアジョブ|50代・60代・70代の経験者採用に特化した専門サイト
掲載費:無料(一部有料オプションあり)
おすすめ職種:警備、清掃、マンション管理、介護補助 など
シニア層の採用を検討している企業にとって、シニアジョブは非常に心強い味方。60代以上の登録者が中心で、定年後の再就職を希望する意欲的な人材が多く集まります。
ハローワーク連携やスカウト機能も充実しており、求職者へのアプローチもしやすいのが特長。高齢者を活かす職場づくりを進める企業に最適です。
3位:ハローワークインターネットサービス|公的な無料求人サービスで安心
掲載費:完全無料
おすすめ職種:全般(特に地域密着型・非正規雇用)
公的機関であるハローワークが運営するインターネット求人サービス。掲載も応募も完全無料で、コストゼロで採用活動が可能です。
地元志向の強い求職者や、職歴に自信のない方からの応募も見込めるため、幅広い人材と出会えます。特に地域密着型の小規模事業者には根強い人気があります。
4位:スタンバイ|Googleしごと検索にも連動!無料&広範囲に届く
掲載費:無料(応募課金プランあり)
おすすめ職種:倉庫作業、販売、軽作業、コールセンター など
スタンバイは「Yahoo!しごと検索」として知られていたサービスがリブランディングされたもの。Googleしごと検索との連携が強く、求人が検索結果に表示されやすいのが大きなメリットです。
独自管理画面も見やすく、求人原稿の作成も簡単。無料枠でも十分な効果が期待でき、非正規採用における初動媒体として非常に優秀です。
5位:インディード|圧倒的な利用者数を誇る求人検索エンジン
掲載費:無料プランあり(※2024年6月以降、条件付き)/有料広告あり
おすすめ職種:配送、飲食、軽作業、イベント系 など
「インディードでバイトを探す」求職者は依然として多く、無料掲載でも大きな効果が期待できる媒体。ただし、2024年6月から無料掲載が制限対象になったため、表示順位を上げるには有料広告が必要なケースも増えています。
それでも、国内最大級の利用者数を誇るため、母集団形成に困っている企業には一見の価値ありです。
6位:エンゲージ|無料で採用ページが作れる!中小企業の味方
掲載費:完全無料(応募課金もなし)
おすすめ職種:事務、清掃、受付、販売など
エン・ジャパンが運営する「エンゲージ」は、無料で自社採用ページを作成できるユニークな求人サービスです。サイトデザインもスマホ対応で、求人初心者でも手軽にスタート可能。
求人情報はエン転職や求人検索エンジンにも転載され、無料ながら高い露出力を持つ点も評価されています。応募管理機能も使いやすく、パート・アルバイト採用との相性が抜群です。
7位:バイトル|動画付き求人で職場の雰囲気を伝えられる!
掲載費:有料(原稿サイズに応じて)
おすすめ職種:飲食、販売、軽作業、イベントスタッフ など
バイトルの特徴はなんといっても「動画付き求人」。現場の雰囲気や仕事の流れを視覚的に伝えられるため、ミスマッチを防ぎやすいという大きな強みがあります。
また、若年層の求職者(10代~30代)に特に人気があり、スマホアプリからの応募も多く、スピード感ある採用活動が可能です。短期・単発バイトの集客にも効果的。
8位:タウンワーク|紙×ネットで幅広い層に届く王道求人メディア
掲載費:有料(エリアやプランにより変動)
おすすめ職種:販売、飲食、事務、清掃、配達 など
長年の信頼と実績を持つタウンワークは、地域密着型の求人に非常に強い媒体。フリーペーパーとWebの両方に掲載されるため、ネットを使わない求職者層(中高年など)にもアプローチ可能です。
パートタイマーや学生アルバイト、主婦の時短勤務など、多様な雇用形態に対応。地元で非正規人材を集めたい企業に最適です。
9位:BOSS JOB(ボスジョブ)|AIマッチングで効率重視の中小企業向け
掲載費:無料プランあり/応募課金・成功報酬あり
おすすめ職種:営業補助、接客、事務補助、業務委託 など
ボスジョブは、求職者と企業のマッチングをAIが自動で行う「応募前提型」求人サイト。エントリー数よりも“質重視”で採用効率を上げたい企業に好まれています。
LINEやスマホUIにも強く、ITリテラシーが高くない担当者でも簡単に運用可能。中小企業が「今すぐ会える人材」を見つけたいときに有力な選択肢となります。
10位:キャリア65|65歳以上の採用に特化!高年齢者雇用の強力サポート媒体
掲載費:無料(初期費用・掲載費0円、採用1名まで無料)
おすすめ職種:施設管理、清掃、警備、受付、介護補助など
「キャリア65」は、65歳以上のシニア人材に特化した求人サイトです。掲載費は完全無料で、初期費用も一切かからず、1名の採用までは成功報酬も不要。高年齢者雇用安定法にもとづいた採用支援を行っており、法律面・実務面での安心感も抜群です。
また、介護・福祉・警備・ビルメンテナンスなど、年齢よりも経験や誠実さが重視される仕事での応募が多く、企業にとっても即戦力につながる人材と出会いやすいのが特長です。
「経験豊かな人材を確保したい」「社会貢献としてシニア採用を進めたい」企業にとっては、非常に有効な選択肢といえるでしょう。
3.業界別に見る求人サイトの使い分けポイント
求人サイトは「どこも同じ」ではありません。実際には、業界ごとに適した求人媒体が異なります。ここでは建設・介護・物流の3業界を例に、どの求人サイトが向いているのかをご紹介します。
建設業|即戦力と経験者の確保がカギ
建設業界では、現場経験者や資格保持者を求める傾向が強いため、シニアジョブやハローワークとの相性が良好です。
・シニアジョブ/キャリア65:元職人・定年後の経験者層が豊富
・ハローワーク:地域密着+公共性のある求人で信頼性あり
・求人ボックス/スタンバイ:軽作業や補助スタッフ向け
現場補助や軽作業の場合は、バイトルやタウンワークも検討すると母集団形成がしやすくなります。
介護業界|資格より人柄重視、柔軟シフト対応が重要
介護業界では「未経験可」「週2日〜」など、柔軟な働き方を求める非正規人材が重要な戦力です。
・ハローワーク:地域在住の主婦・シニア層からの応募に期待
・タウンワーク/バイトル:学生や主婦の応募が集まりやすい
・エンゲージ:無料掲載で複数職種を出し分けしやすい
さらに、シニアジョブで介護補助や見守りスタッフの募集を行えば、シニア層の活用にもつながります。
物流業界|短期・即日勤務・未経験歓迎の求人が多い
物流業界では、倉庫作業・仕分け・運搬などの体力系かつ短期雇用の案件が多く、以下の媒体が有効です。
・バイトル:短期・単発バイトにも強く若年層の登録多数
・インディード:フリーター層への広いリーチ
・スタンバイ/求人ボックス:応募課金型で費用効率を確保
夜勤や週末勤務など、条件に合う層をターゲットに絞ることで、採用効率が大幅にアップします。
4.求人媒体を比較するときに注意すべき落とし穴
どの求人サイトを使うかを決める際、つい「掲載料金」や「有名さ」だけで判断してしまいがちです。しかし、安さや知名度だけで選ぶと、思わぬ失敗につながることもあります。
掲載費の安さだけで判断しない|応募単価を見よう
「安く掲載できる=お得」とは限りません。実際に応募が来なければ1円も無駄にならない媒体の方が、コスパは高いのです。
・例)掲載10万円で0応募:単価=∞
・例)応募1件3,000円:必要数だけ確保すればムダがない
求職者の層と自社求人のミスマッチに注意
たとえば、主婦向けの求人なのに学生が多い媒体を使っても、応募は集まりません。媒体ごとにどんな層が多いのかを事前に確認することが、成功の第一歩です。
原稿の質・表現が成果に直結する
同じ媒体でも、求人原稿の書き方次第で応募数は大きく変わります。
・給与や勤務時間を明確に記載する
・写真や動画を活用して職場の雰囲気を伝える
・応募者の不安を解消する内容を入れる(例:「未経験OK」「研修あり」など)
まとめ|目的に合った求人サイト選びで採用成功を引き寄せよう
非正規職員の採用は、媒体選びひとつで成果が大きく左右されます。「有名だから」「無料だから」といった表面的な理由だけで選ぶのではなく、自社の採用目的や求める人材層に合った求人サイトを見極めることが最も重要です。
たとえば、シニア層の雇用促進を目指すなら「シニアジョブ」や「ハローワーク」が有効。コストを抑えて成果を出したいなら「求人ボックス」や「スタンバイ」のような成果報酬型が最適です。職場の雰囲気を伝えたいなら「バイトル」や「タウンワーク」など、動画や紙媒体との連動も視野に入れるとよいでしょう。
さらに、業界ごとの傾向に応じて媒体を使い分けたり、複数を併用して母集団形成を強化するのもおすすめです。今回のランキングと比較ポイントを参考に、自社にとって最適な採用パートナーを見つけてください。
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