1.【はじめに】採用成功のカギは「媒体選び」にあり
人材不足が深刻化するなか、求人情報を出したのに「応募がまったく来ない」と悩む企業は少なくありません。その原因のひとつが「求人媒体の選び方」です。多くの企業が陥りがちなのは、「とりあえず有名だから」と媒体を選ぶケース。しかし、採用成功には自社のニーズに合った媒体を選ぶことが重要です。
たとえば、「費用をかけずに広く露出したい」企業には無料で使える求人サイトが向いています。一方、「専門スキルを持った即戦力がほしい」場合は、有料でもターゲットを絞って集客できる媒体の方が効果的です。また、採用したい年齢層や職種によっても最適な媒体は異なります。
さらに最近では、ミドル・シニア層を積極的に採用する企業も増えています。若年層だけでなく、経験豊富で即戦力となる高齢人材の採用を視野に入れることで、組織の安定性や教育力が向上するというメリットも。
このように、採用活動の成功には「誰を、どこで、どう採るか」を見極めたうえで媒体を使い分ける戦略が欠かせません。
本記事では、「応募が来る」「採用につながる」求人サイトをランキング形式でご紹介しつつ、各サイトの特徴や選び方のコツを解説していきます。
2.求人サイトと人材紹介の違いとは?|無料・有料・特化型まで徹底解説
採用手段として広く利用されている「求人サイト」と「人材紹介サービス」。どちらも人材確保を目的としていますが、その仕組みやコスト、向いている企業のタイプは大きく異なります。ここでは両者の違いを明確にした上で、求人サイトの種類別(無料・有料・特化型)の特徴と選び方を解説します。
求人サイトとは?自社で掲載し、応募を待つ「集客型」
求人サイトは、企業が自ら求人情報を掲載し、応募者を募るスタイルの媒体です。掲載期間や条件はサイトごとに異なり、掲載後の選考や面接、採否の判断はすべて企業側が行います。主なメリットは次の通りです。
・自由に求人内容を設計できる
・多数の応募者にリーチできる
・費用を抑えた運用が可能(無料掲載サイトも多数)
一方で、掲載しても応募が来ない、もしくは求める人材とマッチしないといった課題もあります。
人材紹介とは?エージェントが候補者を紹介してくれる「マッチング型」
人材紹介は、エージェント(人材会社)が候補者を探し、企業に紹介する仕組みです。採用が決定した時点で成果報酬が発生する「成功報酬型」が一般的で、報酬額は年収の30%前後が相場です。
・マッチ度の高い人材を紹介してくれる
・面接や入社までのサポートが受けられる
・急ぎの採用や即戦力人材の確保に強い
ただし、費用が高額になることや、紹介可能な人材が限定される点には注意が必要です。
求人サイトの種類と特徴
① 無料求人サイト
コストをかけずに求人を出したい企業に最適です。代表的な媒体には「Indeed(無料枠)」「ジモティー」「求人Free」などがあります。応募数は媒体力に左右されますが、コストリスクがないため、スタートアップや中小企業に人気です。
② 特化型求人サイト
年齢層や職種、地域に特化した求人サイト。たとえば「シニアジョブ」は高齢者専門、「ケイサーチ!」は警備業界専門です。自社のニーズと一致していれば、効率よくマッチングできます。
有料求人サイトの課金タイプと選び方
一口に「有料求人サイト」と言っても、課金の仕組みにはいくつかの種類があります。自社の採用方針や予算に応じて、どの課金方式が適しているかを見極めることが重要です。
① 掲載課金型(固定料金制)
一定期間、求人広告を掲載するために費用を支払う形式です。掲載期間や表示順位などによって価格が変動し、費用相場は数万円〜十数万円/1案件・2~4週間程度が一般的。
▶代表例:タウンワーク、バイトル、リクナビNEXTなど
向いている企業:
・一定数の応募が期待できる業種
・複数名採用を想定している場合
② アクセス数課金型(クリック課金)
求職者が求人情報をクリックした数に応じて費用が発生する仕組みです。1クリックあたり数十円〜数百円程度で設定され、予算管理もしやすいのが特徴。
▶代表例:Indeed、求人ボックス(スポンサー枠)
向いている企業:
・少ない予算で露出を最大化したい企業
・募集職種が複数ある場合に柔軟に対応しやすい
③ 応募課金型(成果型)
実際に応募があった件数に応じて課金される形式。1応募あたりの単価は2,000円〜8,000円程度が相場。無駄な出稿を避けたい企業に向いています。
▶代表例:スタンバイ(応募課金プラン)、しゅふJOBなど
向いている企業:
・応募者の数に応じて効率的に費用をかけたい企業
・ターゲットが明確でミスマッチを避けたい場合
④ 採用課金型(成功報酬)
採用決定時にのみ費用が発生する完全成果型の課金方法です。1人あたり3〜10万円前後の費用がかかるのが一般的ですが、初期費用が不要というメリットがあります。
▶代表例:エンゲージ(一部プラン)、キャリア65、シニアジョブなど
向いている企業:
・初期コストを抑えたい
・採用が確定した時点で費用を発生させたい場合
このように、有料求人サイトといっても「いつ、何に対して課金されるのか?」を理解することが、無駄な費用を防ぎ、効率的な採用につながります。
3.【ランキング発表】採用できる!人が集まる求人サイト10選とその強みを徹底比較
※このランキングは、キャリア65独自視点で考察した非正規雇用(アルバイト・パート・契約社員など)を対象とした求人媒体の比較です。正社員向けの転職サイトとは異なりますので、あらかじめご留意ください。
【無料で使える!】コストを抑えて人を集める求人サイト5選
1位:ハローワークインターネットサービス
厚生労働省が運営する公的な求人情報サイト。掲載は完全無料で、全国の求職者へのリーチ力も非常に高い。特にシニア層や地元志向の高い人材に強い。
強み:
・完全無料で全国掲載可
・公的機関の信頼性
・シニア、未経験者の登録も多い
2位:求人ボックス(無料掲載枠)
求人検索エンジン型のサイトで、無料でも求人情報を掲載できます。SEO(検索表示)に強く、Googleからの流入も狙えるのが特徴です。
強み:
・無料掲載で即スタート可能
・求人票の自動生成も便利・
・シンプルで見やすいデザイン
3位:ジモティー(求人カテゴリ)
地域密着型のクラシファイドサイト。求人も無料で掲載可能で、特に地方・パート・短期採用に強い。
強み:
・地元人材にアプローチできる
・無料でスピーディに掲載可能
・定年後、副業層の利用も多い
4位:求人Free
中小企業・個人事業主向けの無料求人サイト。シンプルな設計で、応募管理もしやすい。若干ニッチだが、職人・現場系にも利用されている。
強み:
・完全無料、登録不要
・即日掲載OK
・掲載期間の制限なし
5位:げんきワーク
無料で掲載できるうえ、掲載後の自動拡散(外部サイト連携)も期待できる求人情報ポータル。応募が少ない業種でも意外と拾えることも。
強み:
・中小企業、地方に強い
・外部への自動拡散で閲覧数を増やせる
・掲載は完全無料、審査も緩め
【費用はかかっても効果絶大!】有料求人サイト5選
1位:タウンワーク
リクルートが運営する国内最大級のアルバイト系求人サイト。紙媒体とも連動しており、地域密着の採用に圧倒的な実績を持つ。
強み:
・知名度と閲覧数の高さ
・掲載枠の種類が豊富(バイト〜契約社員まで対応)
・地方、高齢者採用にも対応
2位:インディード(スポンサー枠)
無料枠でも掲載可能ですが、より多くのアクセスや上位表示を狙うなら、クリック課金型(CPC)のスポンサー枠が有効。広告設定の柔軟性が高く、予算に応じた運用が可能です。
強み:
・世界最大級の求人検索エンジン
・地域、職種、年齢問わず対応力が高い
・成果が出やすいクリック課金モデル
3位:バイトル
動画求人や職場の雰囲気訴求に強く、応募前に「職場を見せる」ことでミスマッチを防止。若手層からミドル層まで幅広く対応。
強み:
・動画で職場紹介が可能
・採用スピード重視の短期募集に強い
・若年層だけでなく50代以上の事例もあり
4位:マイナビバイト
学生〜30代前半に強いが、主婦・シニア層向けページの設計も進化中。柔軟な掲載プランが魅力。
強み:
・年齢層別のカテゴリ分けが明確
・複数職種で同時掲載しやすい
・若年層の集客力は国内でもトップクラス
5位:エンゲージ(成果報酬プランあり)
エン・ジャパンが提供する求人プラットフォーム。無料掲載も可能だが、有料プランでは「採用決定時のみ課金」の成功報酬制も選べる。
強み:
・コストを抑えて始められる
・採用課金型でリスクが低い
?中小企業や初めての採用担当に優しいUI
このように、求人媒体にはそれぞれ異なる「強み」があります。
4.高齢者採用にも強いサイトは?ミドル・シニア層に効果的な媒体
なぜいま「高齢者採用」なのか
日本の労働市場では、少子高齢化が加速しています。総務省の労働力調査(2024年)によると、65歳以上の就業者数は900万人を超え、過去最多を更新しました。つまり、高齢者の「働く意欲」も「労働力」としての価値も高まっているということです。
特に人手不足が深刻な中小企業にとって、経験豊富で定着率の高い高齢者は重要な戦力です。また、若手社員の教育係やサポート役として、現場の安定化にも大きく貢献します。実際に、以下のような業種で高齢者採用のニーズが増加しています。
・警備、清掃、施設管理
・製造業の軽作業
・介護、送迎補助、配食サービス
・受付、案内、事務補助など
ただし、高齢者の採用では「媒体選び」が非常に重要です。一般的な求人サイトでは若年層向けに偏る傾向があるため、シニア層を意識した求人設計や検索導線が整っている専門サイトの活用が鍵となります。
高齢者採用に強い求人サイト4選
① シニアジョブ
50歳以上に特化した求人サイト。掲載企業側も「シニア歓迎」の前提で募集しているため、マッチングの質が非常に高い。会員層は全国規模で、警備・清掃・送迎業務が特に人気。
強み:
・完全シニア特化
・掲載も採用もすべて「高齢者前提」
・成果報酬型の料金プランあり
② キャリア65
65歳以上の高齢者に特化した求人サイト。スマホやPCが苦手な層にも使いやすいUI/UX設計が強み。企業側も年齢配慮された募集内容が求められるため、ミスマッチが起きにくい。
強み:
・65歳以上専門の求人サイト
・高齢者向けのカテゴリや検索ロジックが独自
・掲載/初期費用ゼロ、採用時のみ成果報酬(初回無料キャンペーンあり)
③ シニア求人ナビ
全国のシニア歓迎求人を集約した求人ポータル。清掃・事務・軽作業など、人気職種に絞って探しやすい設計がされており、再就職支援の一環で利用する自治体や団体も。
強み:
・掲載求人数が豊富
・シンプルで見やすい画面
・地方や短時間勤務の案件も多数
④ はた楽求人ナビ
主婦やシニア層に向けた「柔軟な働き方」に特化した求人サイト。扶養内勤務や週1日勤務など、“ゆるく働く”ニーズにも対応可能。
強み:
・シニア × 主婦のダブルターゲットに強い
・働き方で検索できる
?一部エリアに特化した特集も実施中
5.採用成功事例に学ぶ!求人サイト選定のコツとは
求人媒体の選定は、単に「有名だから」「無料だから」といった理由だけで決めてしまうと、応募が集まらない・採用できないといった事態を招きかねません。ここでは、実際の企業の採用成功事例をもとに、求人サイト選定のポイントをご紹介します。
事例①:応募数ゼロから一転、採用3名に成功(製造業・従業員50名)
神奈川県の製造業A社では、タウンワークに広告を出すも3週間で応募ゼロ。そこで、地域+高齢者向けの無料媒体である「ジモティー」と「シニアジョブ」に切り替えたところ、2週間で5件の応募があり、60代男性3名の採用に成功しました。
ポイント:
・年齢層を意識した媒体の選択が功を奏した
・無料媒体でもターゲットに合えば成果は出る
事例②:清掃スタッフの応募が殺到(ビル管理・従業員30名)
大阪市のビル清掃会社B社では、「求人Free」と「キャリア65」を併用。どちらも掲載無料かつ成果報酬型でリスクが低いため、試験的に出稿したところ、10日で15件の応募が集まりました。結果として60代女性2名、70代男性1名を採用。
ポイント:
・複数の無料媒体を同時活用
・成果報酬型で予算管理も安心
事例③:応募単価を1/3に削減(飲食業・店舗数10)
飲食チェーンC社では、従来は有料媒体で月10万円以上の広告費をかけていたものの、クリック課金型のIndeedスポンサー枠に切り替えて運用。条件設定とキーワード対策を工夫することで、1人あたりの応募コストが約3分の1に減少しました。
ポイント:
・CPC型(クリック課金)はチューニング次第で費用対効果が高まる
・無駄な費用をかけず、ピンポイントで採用できた
媒体選びのコツ3つまとめ
1.ターゲット(年齢・職種・エリア)に合った媒体を選ぶこと
2.費用とリスクを天秤にかけて、「試しやすい媒体」から試すこと
3.応募が来なかったら、すぐに見直して“次の一手”を打つ柔軟さが必要
【まとめ】最適な求人サイトを選び、採用を成功に導こう
人手不足が続く中、「応募が来ない」「採用が決まらない」という悩みは多くの企業に共通しています。しかし、その原因の多くは「求人媒体の選び方」にあります。
本記事でご紹介した通り、求人サイトには無料・有料、特化型、クリック課金型など、さまざまなタイプがあります。また、高齢者採用に特化した媒体を選べば、年齢に対する理解度が高く、定着率や現場の安定感にもつながります。
特にシニア層は、「働く意欲」も「社会経験」も豊富。施設管理・清掃・送迎・受付業務などにおいて、企業にとっても貴重な戦力になります。加えて、若手社員の教育係やサポート役としても価値を発揮します。
採用成功のポイントは、「誰に来てほしいか」→「その人がいる媒体はどこか」→「その媒体でどう見せるか」という視点で求人戦略を立てることです。媒体の特性と、自社の採用ターゲットをしっかり結びつけていくことで、採用成果は大きく変わります。
まずは、無料で始められる求人サイトや、シニア特化型のサービスから試してみてください。コストを抑えつつも、確実な一歩を踏み出すことができるはずです。
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