70代でも元気なヒミツはボウリングにあり!?注目の“長寿ボウラー”に迫る

生活

1.はじめに|“長寿ボウラー”ってどんな人?

「ボウリングが健康にいいって本当?」——そんな声が聞こえてきそうですが、実はいま“長寿ボウラー”と呼ばれる高齢者たちに注目が集まっています。

「長寿ボウラー」とは、70代・80代、なかには90代になってもボウリングを楽しみ続けるシニア層のこと。単なる趣味としてではなく、健康維持や社会的つながりの手段として、ボウリングを生活の一部に取り入れているのが特徴です。

特に注目したいのは、ボウリングがもたらす多面的な効果です。体を動かすことで筋力やバランス感覚が鍛えられ、転倒防止にも役立ちます。また、ボウリング場では自然と人との会話が生まれ、笑顔が絶えない時間が過ごせます。

さらに最近では、高齢者向けのボウリング大会やクラブも各地で開催されており、「仲間と競う」「目標に向かって練習する」といった“生きがい”の要素も含まれるようになってきました。

日常生活にハリをもたらすボウリングは、まさに“心と体の健康習慣”。本記事では、なぜボウリングがシニアにとって理想的なのか、どんな効果が期待できるのか、実際に元気にプレーを続けているシニアの声とともに、詳しくご紹介していきます。


2.なぜボウリングが長寿につながるのか?

シニア世代が健康を保つには、運動・交流・目標の3つが重要とされています。ボウリングは、この3要素を自然に満たしてくれる数少ないレクリエーションの一つです。以下、その理由を具体的に解説します。

1. 軽めの全身運動で筋力・バランス感覚をキープ

ボウリングでは、10ポンド(約4.5kg)前後のボールを持ち、3〜4歩歩いてから投球するという動作を繰り返します。この一連の動きには、肩・腕・脚・体幹の筋肉がバランスよく使われます。
実際に、高齢者の転倒要因として挙げられるのが「下半身の筋力低下」や「バランス感覚の低下」です。ボウリングではこうした衰えを防ぐ効果があるとされています。


2. 有酸素運動としての健康効果

一度のゲームで約20回前後投げるため、プレー中は自然と身体が温まり、心拍数も適度に上昇します。これは散歩やラジオ体操に近い有酸素運動にあたり、
心肺機能の維持や血行促進といった健康効果が期待できます。


3. 仲間と笑って過ごす「社会的交流の場」

ボウリングは個人競技でありながら、チームで楽しめるスポーツです。
ゲームの合間に交わされる何気ない会話や、スコアに一喜一憂する時間が、孤独感の解消やメンタルヘルスの向上につながるといわれています。

厚生労働省の報告書(※1)でも、「地域での運動習慣がある高齢者は、健康寿命が長い傾向にある」とされており、まさにボウリングは理想的な習慣といえるでしょう。


※1 引用元:厚生労働省「健康寿命の延伸に向けた最新の取組み」
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/14/dl/1-03.pdf


3.“長寿ボウラー”の実例から見る元気の秘訣

実際に70代、80代、なかには90代になっても元気にボウリングを続ける“長寿ボウラー”たちは、どのような生活を送っているのでしょうか?ここでは、実例をもとに、彼らの元気の秘訣をひもといてみましょう。

80代でも週3回!現役バリバリの女性ボウラー

東京都在住のMさん(82歳・女性)は、70代半ばから地元のボウリングクラブに参加。現在も週に3回、仲間と一緒にプレーを楽しんでいます。
「最初は運動不足の解消になればと思って始めたんです。でも、スコアが少しずつ上がっていくのが楽しくて。今では大会にも出るようになりました」と笑顔で語ります。

始めた当初よりも体力がつき、持病だった膝の違和感も軽減。現在は通院も減り、「ボウリングの日がいちばん元気」と話すほど、生きがいの中心になっています。


90歳を超えてもスパッとストライク!

長野県のボウリング場では、90歳の男性Tさんがマイボール持参でプレーする姿が話題になっています。
「ボウリングは、何歳になっても“うまくなれる”楽しみがある。狙ってストライクが出たときは、若いころよりもうれしいよ」と語るTさんは、40年以上続けているそうです。

加齢により体力や筋力は落ちたものの、無理をせず自分のペースで投げることで、今でも平均スコア150以上をキープしています。


長寿ボウラーの共通点とは?

こうした実例に共通するのは、以下のようなポイントです。

定期的な運動習慣を持っている
目標(スコア向上や大会参加)を持ち続けている
仲間との交流を楽しんでいる
「好きなことを続ける」ことを優先している

“やらされる運動”ではなく、“楽しんで続ける”からこそ、無理なく習慣化でき、結果として健康も長寿もついてくるのです。


4.初心者でも安心!シニア向けボウリングの始め方

「ボウリングなんて何十年ぶり」「やったことがないから不安」——そんなシニアの方でも、実は始めるハードルは思ったほど高くありません。
ここでは、まったくの初心者でも安心してスタートできる“シニア向けボウリングの始め方”をご紹介します。

1. まずは「レンタル」で気軽に体験を

全国のボウリング場では、シューズやボールのレンタルが基本サービスとして用意されています。
自分専用の道具を買う必要はなく、まずは手ぶらで1ゲーム体験してみるのがオススメです。

また最近では、軽量ボール(6~8ポンド)や滑りにくいシニア向けの専用シューズもあるため、体力に不安がある方でも安心です。


2. 初心者講座や「シニアデー」を活用しよう

ボウリング場によっては、初心者向けの無料体験会や講習会を定期的に開催しています。
また、多くの施設では「シニアデー」や「朝割」などの割引プランも用意されており、平日の午前中にお得にプレーできます。

不安な場合は、まず施設に電話で「初心者でも大丈夫ですか?」と確認すると、スタッフが丁寧に案内してくれます。


3. 仲間と始めれば、楽しさ倍増!

同年代の友人を誘って一緒に始めると、継続しやすくなります。シニア向けのボウリングサークルや地域の健康クラブと連携して活動するケースも多く、初心者歓迎の雰囲気が整っています。

「健康のために始めたけど、仲間とのおしゃべりがいちばんの楽しみ」という声もよく聞かれます。


4. シニアでも通いやすい施設の選び方

以下のようなポイントを参考に、通いやすい施設を探しましょう。

チェックポイント内容
アクセスの良さ自宅や駅から近い、またはバスで通いやすい
シニア向けサービスの有無シニアデー・健康ボウリング教室・貸切利用などの有無
雰囲気・客層静かな時間帯、シニア層が多く通っている施設なら安心
設備の快適さ滑りにくい床、ボールリターンの位置、椅子の座り心地なども重要な要素

「上手にやらなきゃ」と思う必要はありません。まずは1歩を踏み出すことが、長寿への第一歩です。


5.ボウリングがきっかけで生まれる新しいつながり

年齢を重ねると、仕事仲間との関係が薄れ、日常での会話が減ってしまうという方も少なくありません。そんな中、ボウリングは新しい人間関係を築く“場”としても注目されています。

「久しぶりに笑った」という声も

ボウリングは個人プレーですが、同じレーンを共有することで自然と会話が生まれるスポーツです。
「ナイスストライク!」「惜しい!」という掛け声だけでなく、休憩時間には世間話や健康のこと、孫の話まで話題は尽きません。

実際にボーリングを始めたシニア世代からは「ボウリングを始めてから人と話す機会が増えた」「家以外で笑う時間が増えた」といった声も多く聞かれます。


世代を超えた交流のきっかけにも

ボウリング場には、子どもから高齢者までさまざまな年齢層が集まります。
とくに「祖父母と孫」「シニアと若い指導員」「地元の学生ボランティア」といった異世代交流の場にもなっており、“地域との接点”を感じられることも大きな魅力です。

このようなつながりは、孤独感の軽減や、前向きな気持ちの維持にもつながります。


「趣味仲間」が「生涯の友」に変わる

ボウリングクラブに所属すると、定例会やリーグ戦、合宿などを通じて、仲間との絆も深まっていきます。
気づけば「健康のために始めたボウリングが、人生の宝物になっていた」という人も少なくありません。

高齢になるほど「新しい友人」は作りにくくなる傾向がありますが、ボウリングはその壁をやさしく乗り越えるチャンスを与えてくれます。


6.長く続けるコツと気をつけたい健康面

ボウリングは年齢を問わず楽しめるスポーツですが、シニア世代が無理なく続けていくためには、いくつかの「工夫」と「注意」が必要です。せっかく見つけた健康習慣を、長く楽しむためのヒントをご紹介します。

無理は禁物!自分のペースで続けることが大前提

まず大切なのは「無理をしない」こと。調子が良くても連投しすぎたり、重いボールを使い続けたりすると、肩や膝、腰に負担がかかる恐れがあります。

とくに、以下のような症状がある方は注意が必要です。

・関節に慢性的な痛みがある
・心疾患の既往歴がある
・体のバランス感覚に不安がある

このような場合は、医師の許可を得たうえで、軽めのボールや短時間のプレーから始めましょう。


軽いストレッチでケガ予防を

ボウリングの前後には、肩・腰・足首を中心とした簡単なストレッチを行うことで、筋肉の緊張をほぐし、ケガの予防になります。
特に以下の部位は要チェック

部位ストレッチの目的
投球時の可動域を確保し、負担軽減
ひねり動作のケガ防止
足首・ふくらはぎ滑らかなステップ動作をサポート

休憩時間にも軽く体をほぐすことで、長時間でも疲れにくくなります。


“続ける仕組み”をつくるのがカギ

モチベーションを保ち続けるには、一緒に楽しめる仲間や、目標(スコア・大会参加など)を持つことが有効です。また、週に何回と頻度を決めておくと、生活のリズムにもなります。

加えて、「今日は無理せず見学だけ」というスタンスでもOK。ボウリング場に足を運ぶ習慣そのものが、社会参加の一歩です。


健康維持の一環としての位置づけが理想

ボウリングはあくまでも“楽しみ”でありながら、“健康管理”にもつながる絶妙な距離感のあるスポーツです。だからこそ、義務ではなく、「気分転換」や「週に1度の楽しみ」として取り入れるのが長続きのコツといえるでしょう。


7.地域のボウリング仲間を見つけるには?はじめの一歩ガイド

「興味はあるけど、一人で始めるのは不安」
そんな方におすすめなのが、地域のサークルやクラブ、イベント情報を活用する方法です。ここでは、初心者でも安心して仲間と出会える“第一歩”をご紹介します。

1. 市区町村の広報誌や高齢者向け情報をチェック

多くの自治体では、地域住民向けにシニア向けの健康教室やスポーツクラブの案内を広報紙や市役所ホームページで発信しています。「健康ボウリング講座」「シニアスポーツデー」などの名称で掲載されていることが多く、参加費も無料または低額です。


2. 地元のボウリング場で直接聞いてみる

お近くのボウリング場に足を運び、「初心者向けのクラブはありますか?」「見学できますか?」と声をかけるのも有効です。多くの施設では、高齢者向けのクラブ活動や初心者歓迎のリーグ戦を定期開催しており、スタッフが丁寧に案内してくれます。


3. 地域包括支援センターやサロンも頼りに

お住まいの地域にある「地域包括支援センター」では、高齢者の健康づくりや社会参加を目的とした情報提供を行っています。また、高齢者サロンや集いの場でも、ボウリング仲間を探している人と出会えることがあります。


4. ネットで「地域名+ボウリング」で検索してみよう

「ボウリングクラブ ○○市」や「シニア ボウリング △△区」など、地域名を入れて検索すると、意外と多くの団体やイベントが見つかります。中にはFacebookやLINEグループで活動しているクラブもあります。


少し勇気を出して踏み出せば、思いがけない“仲間との出会い”が待っているかもしれません。ひとりで始める不安は、すぐに「楽しさ」に変わっていくはずです。


8.まとめ|“好き”を続けることが長寿のカギ

「歳をとったから、もうできない」ではなく、「好きだから、続けていたら元気だった」。それが“長寿ボウラー”たちの共通点です。

ボウリングには、身体を動かすだけでなく、仲間と笑い合い、挑戦し続ける喜びがあります。
定期的な運動、社会との接点、生きがい——それらすべてを無理なく得られるのがボウリングというスポーツの魅力です。

人生100年時代。健康を保ち、毎日を楽しむためには、「自分に合った習慣」を見つけることが大切です。
その一つとして、ボウリングは非常に有力な選択肢といえるでしょう。

もちろん、誰にでも向いているとは限りませんが、「少し気になる」と思ったその気持ちが第一歩。まずは近くのボウリング場をのぞいてみるところから、未来は変わりはじめます。

“楽しいからこそ、続けられる”。その実感が、健康と笑顔を長く支えてくれるのです。

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