シニアに人気の新しい働き方:マンション管理「代務員」—メリット・必要資格・勤務の流れ

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はじめに|マンション管理「代務員」はどんな働き方?

マンションの「代務員」は、常駐の管理員が休暇・病欠・研修・欠員などで不在のときに、一定期間だけ現場を支える仕事です。受付対応、館内巡回、共用部の簡単な清掃補助、業者立会い、掲示物の更新、日報作成など、日々の管理業務の“穴”を丁寧に埋める役割を担います。

特徴はつぎの3点です。
・勤務日や時間が比較的柔軟(週1日・半日・スポット案件もあり)
・自宅近隣の現場になりやすく、通勤負担が軽い
・住民から「助かった」「ありがとう」と感謝され、やりがいが高い

体力に強い不安があっても、接客力・気配り・報連相などの“生活力”が強みとして活きるのが代務員の魅力です。再就労の第一歩として試しやすく、家事や介護との両立、Wワークとも相性が良い働き方として、シニア世代で人気が高まっています。


1.代務員とは?管理員との違いと役割

「代務員」は、常駐のマンション管理員が不在のときに“同等の日常業務”を期間限定で担う人のことです。現場の穴を素早く埋めることが目的で、1日だけのスポットから数日〜数週間の連続勤務まで幅があります。就業先は管理会社・派遣会社・管理組合の直雇用など契約形態によりさまざまですが、基本姿勢は「安全と規約の順守」「確実な引継ぎ・記録」に徹する点で共通しています。

主な業務例
・受付対応(来訪者・宅配・業者)
・館内巡回と簡易点検(照明・設備の目視確認、異常の一次報告)
・共用部の軽作業(ゴミ置場整理、掲示物の差し替え、備品補充)
・業者・点検の立会い
・日報・引継ぎメモの作成、写真記録

管理員との違い(要点)
・関係性:管理員は住民や理事会と継続的に関係構築、代務員は“初見の現場で滞りなく回す”即応型。
・役割の重心:管理員は改善提案や季節業務の計画も担うことが多いが、代務員は既定手順の確実な実行と異常の一次対応に集中。
・判断範囲:独断で対応せず、マニュアル・指示書・緊急連絡表に基づき「一次確認→管理会社へ速やかに連絡→記録」を徹底。

求められる資質
・時間管理と正確さ(巡回・受付の定時運用)
・コミュニケーション力(丁寧な挨拶・要件確認)
・清潔感と基本の身だしなみ
・記録力(簡潔・時系列・抜け漏れなし)

ポイントは、「常駐者と同じ品質で“止めない”」こと。初日の朝に必ず引継ぎノート・鍵管理・緊急連絡表・館内図の4点を確認し、業務の優先順位(安全>受付>巡回>掲示>記録)を明確にして動くのがプロの代務員です。


2.シニア世代に向いている理由(体力・対人スキル・生活リズム)

マンション管理の「代務員」という働き方は、シニア世代に特に相性が良いと言われています。理由は大きく3つあります。

①体力面の負担が軽め

代務員の仕事は、長時間の肉体労働や重い荷物の運搬などは少なく、巡回や受付、簡単な清掃といった“適度に体を動かす作業”が中心です。過度に体力を消耗することなく、健康維持につながる適度な運動量が確保できる点が魅力です。


②接客・対人スキルが活かせる

住民や来訪者との挨拶、業者対応、ちょっとした相談ごとの受け答えなど、人とのコミュニケーションが多い仕事です。長年の社会経験で培った「気配り」「聞く力」「柔らかい対応力」が、そのまま評価されます。特に穏やかで誠実な姿勢は、住民から信頼を得やすい資質です。

③生活リズムに合いやすい

代務員の勤務は、午前だけ・午後だけ・週1日といった短時間や不定期も多く、家庭や趣味と両立しやすい働き方です。フルタイム勤務を避けたいシニアにとって、無理なく続けやすい点が大きなメリットです。

こうした理由から、代務員は「無理なく働きたい」「社会とのつながりを持ちたい」「人に感謝される仕事をしたい」と考えるシニアにぴったりの選択肢と言えます。


3.仕事の魅力と注意点

◎ 代務員のメリット
マンション管理員の代務員として働く魅力は、大きく3つあります。

1.柔軟なシフトで働ける
スポット勤務や週数回など、ライフスタイルに合わせやすいのが最大の特徴です。家庭や趣味との両立、Wワークも可能で、「短時間だけ働きたい」という希望に応えやすい働き方です。

2.感謝されるやりがい
住民にとって管理員の不在は不便や不安につながります。その穴を埋める代務員は「助かりました」「ありがとう」と直接声をかけてもらえることが多く、モチベーションにつながります。

3.地域で働ける安心感
派遣先の現場は自宅近隣が多く、長距離通勤の負担がないのも魅力です。地域と関わりながら安心して働けるのは、シニア世代にとって大きな利点です。


◎ 代務員の注意点

一方で、注意しておくべき点もあります。

1.現場ごとのルールが異なる
マンションによって管理規約や住民の雰囲気、清掃や巡回の手順が違います。現場に慣れるまで柔軟に対応できる姿勢が必要です。

2.短期・単発特有の難しさ
代務員は短期間での勤務が中心のため、住民と長期的な関係を築くより「限られた時間で確実に仕事をこなす」ことが求められます。段取りや記録の正確さが特に重要になります。

3.突発的な勤務依頼もある
病欠代行など、急な依頼が入ることもあります。スケジュールに多少の柔軟性を持てる人のほうが対応しやすいでしょう。


このように、「働きやすさ」と「即応力」が両立するのが代務員の特徴です。メリットと注意点を理解しておけば、安心して現場に臨めます。


4.仕事内容と一日の流れ

◎ 典型的な業務内容

代務員の業務は、マンションの規模や管理規約によって多少異なりますが、おおむね次のような作業が中心です。

受付対応:住民や来訪者、宅配業者への応対、来館者記録の確認
館内巡回:エントランスや廊下、駐輪場、ゴミ置場など共用部をチェック。照明切れや異常を発見したら報告
清掃補助:簡単なゴミ回収、落ち葉の掃除、掲示板の整理など(専門の清掃員がいる場合は軽作業中心)
点検立会い:定期点検や業者作業の際に現場を確認し、出入を管理
掲示物対応:新しいお知らせを掲示板に貼る、古い掲示を外す
日報作成:その日の業務内容や異常の有無を記録し、次の担当者や管理会社へ引き継ぎ


◎ 一日のスケジュール例
(フルタイムに近い1日勤務のイメージ)

8:30 出勤、引継ぎ確認
 前任者や管理会社の指示書を確認し、館内図・鍵・緊急連絡表をチェック。
9:00 館内巡回、簡易清掃
 エントランス、ゴミ置場、廊下、駐車場などを点検。落ち葉掃きやゴミ整理も行う。
10:00 受付対応、来訪者応対
 宅配便や点検業者への案内。住民のちょっとした相談も受け付ける。
12:00 休憩
13:00 午後の巡回、掲示物整理
 掲示板に新しいお知らせを貼る、切れた電球や異常箇所を報告。
15:00 点検立会い
 消防・電気・水道などの定期点検業者に同行し、作業の安全を見守る。
16:00 日報作成、報告
 その日の業務内容や異常事項を記録。必要に応じて写真を添付して管理会社に送る。
17:00 引継ぎ、退勤
 次の勤務者がいる場合は口頭で引継ぎ。不在なら日報と鍵を所定の場所に保管。


代務員の一日は、「安全の確認」「住民対応」「記録と報告」の3本柱で回っています。初めての現場でも、業務の流れをつかめば安心して対応できます。


5.勤務条件と報酬相場

◎ 勤務形態の違い

代務員の雇用形態は大きく3種類あります。

1.派遣契約
 管理会社や派遣会社に登録し、欠員が出たときにスポットで派遣されます。シフトの自由度が高い反面、呼び出しは不定期です。

2.請負契約
 業務委託として「この期間はこのマンション」と契約するスタイル。比較的まとまった日数を担当することが多く、安定感があります。

3.直雇用(パート契約)
 管理組合や管理会社に直接雇われるケース。代務専任というより、管理員と兼任で配置される場合もあります。


◎ シフトの入り方

代務員は、次のような働き方が可能です。

スポット型:1日だけ、数時間だけなど単発勤務
短期連続型:管理員が休暇を取る1週間〜10日間などをカバー
定期代務型:月に数回、特定曜日に定期的に入るケース

家庭の都合や体力に合わせやすく、シニア世代には働きやすい仕組みです。


◎ 報酬・時給の目安

報酬は地域や管理会社によって幅がありますが、目安としては以下の通りです。

時給制:1,050〜1,300円程度
日給制:6,000〜9,000円程度(1日6〜8時間勤務の場合)

※参考:求人ボックスの統計(2023年)ではマンション管理員の平均時給は約1,166円〜1,598円、Indeed調べ(2023年)では平均約1,313円とされています。代務員の募集もこのレンジに収まるケースが多く、1,050〜1,500円程度が相場といえます。

また、交通費は別途支給される場合が多く、場合によっては早朝手当や残業手当がつくこともあります。


このように、勤務条件は多様で、自分の生活リズムや希望に合わせて選びやすいのが代務員の特徴です。


6.応募に必要な条件・資格・研修

◎ 必要資格はある?

代務員の仕事に特別な国家資格は必要ありません。ほとんどの場合は「未経験可」で応募できます。ただし、以下のような経験や資格があると評価が高まる傾向があります。

・接客や販売など、人と接する仕事の経験
・ビル管理やマンション管理の実務経験
・「防火管理者」「防災センター要員」「清掃関連資格」など、建物管理に関わる資格

必須ではありませんが、「信頼感」と「安心感」をアピールできる要素になるため、履歴書に書いておくと有利です。


◎ 事前研修と現場OJT

多くの管理会社では、代務員を現場に送る前に短期研修を実施しています。内容は次のような基本事項です。

・挨拶や身だしなみなどの接遇マナー
・共用部清掃の方法や巡回時のチェックポイント
・鍵の管理、紛失防止ルール
・緊急時の通報フローと初期対応

その後、現場に配属されてからOJT(現場研修)で実際の業務を覚えます。1〜2日の引継ぎ期間が設けられる場合もあり、未経験者でも安心です。


◎ 安全・防災・個人情報の基本ルール

代務員は短期間の勤務であっても「住民の安心を守る立場」です。次の3つは特に徹底されます。

1.安全:電気・水回り・防火設備に異常を見つけたら、独断で対応せず管理会社へ速やかに報告。
2.防災:災害や火災などの際は、指示書どおりに行動し、住民を安全に誘導。
3.個人情報:住民名簿や来訪者記録を外部に漏らさない。廃棄物の中の個人情報にも注意。


資格がなくてもスタートでき、研修を経て徐々に慣れていける点がシニア世代にとって大きな安心材料となっています。


7.はじめ方ガイド|応募〜現場デビューまで

◎ 応募準備

まずは履歴書と職務経歴書を準備しましょう。代務員の仕事では「資格」よりも「人物像」や「接客経験」が重視されます。

・履歴書では「地域で安心感を与えられる人物であること」をアピール
・職務経歴書では「接客・清掃・受付など、人と接する業務経験」を具体的に記載

文章力よりも、丁寧さや誠実さが伝わる書き方が大切です。写真も清潔感のある服装で撮影しましょう。


◎ 面接で見られるポイント

代務員の採用面接は、一般的に1回〜2回程度。重視されるのは以下の点です。

接客姿勢:挨拶、表情、声のトーンなど、住民に安心感を与えられるか
報連相の意識:トラブル時に「勝手に判断せず、指示に従う」姿勢があるか
身だしなみ:スーツ必須ではありませんが、シンプルで清潔感のある服装が望ましい

面接で「これまでの接客経験」「柔軟に働ける姿勢」を具体的に伝えると評価されやすいです。


◎ 配属前チェック

採用が決まったら、配属前に必ず確認しておくことがあります。

持ち物:メモ帳、筆記用具、腕時計、上履き(指定がある場合)
服装:シンプルで清潔なポロシャツや作業着。派手すぎず動きやすいもの
通勤動線:勤務先が自宅から通いやすいか、アクセス方法を事前確認
緊急連絡:体調不良やトラブル時の連絡先を控えておく

初出勤の不安を減らすには、現場に向かう前に管理会社へ「勤務当日の流れ」や「担当者の連絡先」を聞いておくのが安心です。


代務員の仕事は「人に安心感を与えること」が何より大切です。応募から現場デビューまでの流れを押さえておけば、未経験からでもスムーズにスタートできます。


8.求人の探し方と見極め方

◎ 探し方

代務員の求人は、いくつかのルートで見つけることができます。

管理会社の募集ページ
 マンション管理会社が自社サイトで直接募集しているケースがあります。登録すると、欠員時に優先的に案内を受けられることも。
派遣会社、人材会社
 「マンション管理代務員」「管理員代行」などの職種で求人を掲載している派遣会社も多数あります。幅広い現場を経験したい人におすすめです。
求人サイト
 大手求人検索エンジンや「シニア歓迎」の専門求人サイトでも、代務員案件が掲載されています。勤務地・シフト・報酬で条件検索できるのが利点。
地域の求人媒体
 地元紙や市区町村の広報誌、シニア向け就労支援センターにも情報が出ることがあります。近所で働きたい人に向いています。
自治体やNPOの窓口
 シニア雇用促進の一環として、地域の団体がマンション管理補助の募集を行っている場合もあります。


◎ チェックすべきポイント

応募の際には、以下を確認しておくと安心です。

就業場所:自宅からの距離、通勤手段
勤務時間:フルタイムか短時間か、開始~終了時間は無理なく通えるか
担当範囲:清掃中心か、受付中心か、それとも両方か
引継ぎ体制:業務マニュアルや引継ぎノートが整っているか
緊急対応フロー:火災/停電/設備故障などの際に、誰へ連絡すればよいか明示されているか


◎ 働きやすい現場の見分け方

長く安心して働くためには「住民の雰囲気」と「現場のルール」が重要です。

管理規約や掲示物が整っているか
 掲示板や案内文がきちんと整理されているマンションは、ルール遵守意識が高い住民が多い傾向があります。
共用部の清掃状態
 共用部が清潔に保たれている現場は、清掃負担が軽く、住民マナーも良いことが多いです。
理事会、管理組合のサポート体制
 代務員への引継ぎや緊急時のサポートが整っているかを事前に確認できると安心です。


代務員は短期やスポット勤務が多いため、現場選びで働きやすさが大きく変わります。「無理なく続けられる条件かどうか」を意識して探すことがポイントです。


まとめ|シニアにフィットする「代務員」という選択

マンション管理員の不在を支える「代務員」は、シニア世代にとって無理なく続けられる再就労の選択肢です。

柔軟な働き方:週1日からスポットまで、生活リズムに合わせやすい

感謝されるやりがい:住民から直接「ありがとう」と言ってもらえる機会が多い
地域で働ける安心感:自宅近隣で勤務でき、通勤負担も軽い
未経験から挑戦できる:資格不要、研修やOJTで徐々に慣れていける

特に「人と接するのが好き」「体を動かしながら社会とつながりたい」「責任を持って役割を果たしたい」という人にはぴったりです。


どんな人に向いている?(簡易チェック)

✔ 短時間勤務やスポット勤務を希望している
✔ 地域や人との関わりを大切にしたい
✔ 接客・販売などの経験を活かしたい
✔ 無理のない範囲で社会参加したい

一方で、急な呼び出しに柔軟に対応できない人や、マニュアルに沿って冷静に動くことが苦手な人にはやや不向きかもしれません。


次のアクション

・興味を持ったら、求人サイトや管理会社の募集ページをチェックしてみましょう。
・面接に備えて、これまでの経験を「人と関わったエピソード」として整理しておくと安心です。
・初めての現場でも「報告、連絡、相談」を徹底すれば、すぐに信頼を得られます。

代務員は、シニア世代の「健康的に、安心して、社会とつながる」暮らしを後押ししてくれる仕事です。これからの生活に新しいハリを求める方にとって、挑戦する価値のある選択肢といえるでしょう。

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