定年後の収入と健康を両立!趣味を活かす仕事で毎日が充実する始め方

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Senior woman and young woman knitting in the room

はじめに|“趣味を活かす働き方”が注目される理由

定年後の生活を迎えると、多くの人が「これからの時間をどう使おうか」と考え始めます。家でのんびり過ごすのも悪くありませんが、最近は「自分の趣味を活かして働く」シニアが増えています。単に収入を得るだけでなく、好きなことを通して人と関わり、社会の一員としてのやりがいを感じられる点が注目されています。

実際、厚生労働省の「高年齢者雇用状況等報告(2024年)」によると、65歳以上の就業率は過去最高の26%を超えました。その背景には、「お金のためだけではなく、健康維持や社会参加のために働きたい」というシニアの意識の変化があります。趣味を仕事にすれば、楽しみながら体を動かし、心の充実も得られます。

たとえば、園芸が好きな人が公園や施設の植栽管理の仕事をしたり、写真が得意な人が地域イベントの撮影を引き受けたりするなど、趣味をそのまま活かした働き方が広がっています。これらは「やらされる仕事」ではなく「自分から選ぶ仕事」だからこそ、長く続けやすく、健康や生きがいにもつながるのです。

次の章では、趣味を仕事にすることで得られる“3つの大きなメリット”について詳しく見ていきましょう。


1.趣味を仕事にするメリット|やりがい・健康・つながりの3拍子

「趣味を活かした仕事」は、単なる副収入の手段ではありません。多くのシニアが口をそろえて感じているのは、“生きがい”としての充実感です。ここでは、趣味を仕事にすることで得られる3つのメリットを見ていきましょう。

1.やりがいを感じやすい

自分の得意なこと、好きなことを活かす仕事では、「誰かに喜ばれる」「自分の経験が役立つ」という実感を得やすくなります。例えば、長年の釣りの知識を活かして釣具店でアドバイザーを務めたり、手芸の技術を地域のサークルで教えたりするなど、自分のスキルが社会に還元される場面が増えます。これは「働く=我慢」ではなく、「働く=喜び」と感じられる大きな転換点です。


2.健康維持につながる

趣味を仕事にすれば、自然と体を動かす時間や外出の機会が増えます。特に園芸やウォーキング指導など、身体を使う趣味を活かす仕事は、生活習慣病や筋力低下の予防にも効果的です。
内閣府「高齢社会白書(2024年版)」によれば、仕事を持つ高齢者は、無職の人に比べて「主観的健康度」が高い傾向にあるとされています。仕事が日々の生活リズムを整え、心身の健康を保つ支えになっているのです。


3.社会とのつながりが生まれる

趣味を通じた仕事は、人との出会いを生み出すきっかけにもなります。同じ趣味を持つ仲間やお客様との交流は、孤立感を防ぎ、地域社会との関係を深めてくれます。とくに定年後は人間関係が狭まりがちですが、仕事を通して「ありがとう」と言われる瞬間が、何よりの励みになります。

このように、趣味を活かす仕事は「やりがい」「健康」「つながり」の3つを同時に満たす、理想的な働き方です。次の章では、具体的にどんな趣味が仕事に結びつくのか、その代表例を紹介します。


2.趣味を活かせる代表的な仕事5選

定年後の働き方のなかでも人気が高いのが、「趣味をそのまま仕事にする」という選択です。ここでは、シニア世代に特に人気のある5つの仕事を紹介します。どれも自分の得意分野やライフスタイルに合わせて始められるものばかりです。

① 園芸・ガーデニング関連

花や植物が好きな方には、造園業や施設の植栽管理、地域公園の清掃・緑地管理などが向いています。園芸知識がある人は、ホームセンターの園芸コーナーや花屋での仕事もおすすめです。自然の中で身体を動かす仕事は、体力づくりにも役立ち、心のリフレッシュにもなります。


② 写真・映像撮影

写真やカメラが趣味の方は、地域イベントや子ども行事の撮影、フォトスタジオでの補助業務などでスキルを活かせます。最近では、シニア向けのフォト講師や「出張撮影サービス」なども増えており、自分の経験を教える立場として活動する人もいます。


③ 手芸・クラフト制作

裁縫や編み物、木工などの手作業が得意な方には、作品販売やワークショップ講師という形で仕事を広げるチャンスがあります。オンラインショップ(例:Creema、minneなど)を利用して販売するシニアも増えており、「好きなことが収入になる」成功例も多い分野です。


④ 音楽・演奏・カラオケ指導

楽器演奏や歌が好きな方は、地域の音楽教室や高齢者施設でのボランティア・講師活動を通じて、仕事につなげることができます。音楽は心の健康にも良い影響を与えるため、「自分も楽しみながら誰かを元気にできる」やりがいの大きな活動です。


⑤ スポーツ・健康指導

ウォーキングやストレッチ、太極拳など、自分が続けてきた運動を活かしてインストラクターとして活動する人もいます。特に地域のシニア体操や介護予防運動指導員の仕事は、経験や年齢を問わず需要が高く、自治体の講座で学んで資格を取ることも可能です。

これらの仕事はいずれも、「自分のペースで」「人の役に立ちながら」続けられるのが魅力です。次の章では、こうした趣味をどのように“仕事へと変えていく”のか、具体的なステップを紹介します。


3.趣味を仕事に変えるためのステップ

「好きなことを仕事にする」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、実は少しずつ準備を進めることで現実的に実現できます。ここでは、趣味を仕事に変えるための4つのステップを紹介します。

ステップ1.得意分野を整理する

まずは、自分がどんなことを得意としているのかを整理しましょう。たとえば「写真を撮るのが好き」「花の世話が得意」「話すことが好き」など、ジャンルを具体的に書き出してみることが大切です。自分の強みや経験を見える化することで、「誰に・どんな形で役立てるか」が見えてきます。


ステップ2.需要をリサーチする

次に、その趣味がどんな場で求められているかを調べます。地域の掲示板や市民センター、ハローワークの求人情報を確認すると、「地域イベントスタッフ募集」「園芸ボランティア募集」など、意外と多くのチャンスが見つかります。また、シニア向け求人サイトを活用することで、自分の趣味に近い仕事を検索できます。


ステップ3.スキルを磨き、形にする

必要に応じて講座や検定を受けて、スキルを「見える化」しましょう。たとえば園芸なら「グリーンアドバイザー」、健康系なら「介護予防運動指導員」、手芸なら「講師認定資格」などがあります。資格を取ることで自信がつき、仕事の幅も広がります。


ステップ4.小さく始めてみる

いきなり本格的に仕事にするのではなく、まずは地域のボランティアや短時間の仕事から始めてみましょう。続けるうちに自分に合った働き方が見えてきます。初めは無償活動でも、口コミや紹介を通じて有償の依頼につながるケースも多いです。

趣味を仕事にすることは、特別な才能が必要なわけではありません。大切なのは「好きだから続けられる」「自分のペースでできる」という気持ちです。次の章では、趣味を仕事にする際に気をつけたいポイントを紹介します。


4.注意点|趣味を嫌いにならないために意識すべきこと

「好きなことを仕事にする」というのは理想的ですが、実際に始めてみると「思ったより大変だった」「楽しさが減ってしまった」と感じる人もいます。せっかくの趣味を長く続けるためには、いくつかの注意点を押さえておくことが大切です。

1.“義務”ではなく“楽しみ”の延長と考える

仕事として取り組むと、納期や責任が生まれます。これがストレスになり、「好きだったことが苦痛に…」というケースも少なくありません。そこで大切なのは、「完璧を目指さない」「できる範囲で取り組む」姿勢を持つことです。趣味を仕事にしても、あくまで“楽しむ気持ち”を忘れないことが、長く続けるコツです。


2.収入よりも「やりがい」を重視する

もちろん、仕事にするからには報酬が発生します。しかし、最初から収入だけを目的にすると、プレッシャーを感じたり、無理をしたりしがちです。大切なのは、「誰かに喜ばれた」「自分の経験が役立った」と感じる瞬間を大切にすること。これが結果的に、やりがいを感じながら続けられる働き方につながります。


3.オン・オフの切り替えを意識する

趣味を仕事にすると、つい四六時中そのことを考えてしまいがちです。あえて「仕事としてやる時間」と「純粋に楽しむ時間」を分けることで、バランスを保てます。たとえば「週に2日はボランティア活動」「週末は自分の趣味だけの日」など、リズムを決めておくと無理なく続けられます。


4.周囲の理解を得ておく

家族やパートナーとのコミュニケーションも大切です。趣味の仕事で家を空ける時間が増えたり、材料費がかかったりすることもあるため、事前に相談して理解を得ておきましょう。周囲の応援があると、活動の幅も広がります。

趣味を仕事にするというのは、自分らしい生き方を見つけることでもあります。焦らず、自分のペースで楽しむ姿勢があれば、趣味を通じて新しい人生の喜びが生まれるはずです。


まとめ|「好き」が続く働き方で、定年後もいきいきと

定年後の人生をどう過ごすかは、人によって答えが異なります。しかし共通して言えるのは、「好きなことを続ける人ほど、心も体も若々しい」ということです。
趣味を活かした仕事は、収入だけでなく、健康維持や社会とのつながりといった“人生の質”を高めてくれます。自分の好きなことを仕事にすることで、日々の充実感が増し、生活にリズムと目標が生まれます。

また、趣味を通じて出会う人々との関係は、老後の孤立防止にもつながります。内閣府の調査でも、仕事や社会活動に関わる高齢者は「幸福度が高い」と感じる割合が有意に高いことが示されています(出典:内閣府「高齢社会白書 2024年版」)。

「もう年だから」とあきらめる必要はありません。むしろ、これまで積み重ねてきた経験や知識を活かすチャンスが、今だからこそあるのです。園芸、写真、手芸、音楽、スポーツなど、どんな趣味でも社会に求められる場があります。

自分の“好き”をもう一度見つめ直し、小さな一歩から始めてみましょう。そこから生まれる「やりがい」は、きっとあなたの毎日を明るく変えてくれるはずです。

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