1.そもそも「潜在人材」とは?企業が見落としやすい人材層
近年の採用市場で注目される「潜在人材」とは、「市場には存在しているのに、企業側が採用ターゲットとして十分に認識していない人材層」を指します。彼らは必ずしも能力が低いわけではなく、むしろ企業が求めるスキルや経験を持ちながら、従来の採用要件や働き方の制限によって採用の網からこぼれ落ちてきた人材です。
人手不足が続くいま、潜在人材を理解し、適切にアプローチできる企業が採用競争で優位に立ちます。
■ 代表的な潜在人材の層
潜在人材は決して「特定の属性だけ」を指すものではありません。以下のように、多様なバックグラウンドを持つ層が含まれます。
● 主婦(主夫)層
子育て・介護などでフルタイム勤務が難しいが、即戦力スキルを持つ人が多い。
「短時間勤務」「リモート」「柔軟なシフト」があれば働けるケースが多い。
● 若年層(第二新卒・フリーター層)
実務経験は浅いが、ポテンシャルが高く、育成次第で長期的な戦力になる。
ミスマッチ離職で再チャレンジを求めている層も多い。
● 副業人材
本業で高い専門性や経験を持つが、フルタイム転職の意向は低い層。
近年の副業解禁トレンドで、時短でジョインできる人材が増えている。
● 地方人材
オンライン化により「居住地の制約」が薄れ、首都圏企業でも採用がしやすくなった。
経済的理由からフルリモートを求める人も多い。
● シニア層(60〜70代)
最大の潜在人材層と言われることも多い。
理由:
・圧倒的な経験値
・定着率の高さ
・若手教育力
・1日4〜6時間勤務など柔軟な働き方にマッチ
といった特性がある。
■ なぜ彼らは“潜在”化しているのか?
原因は多様ですが、大きくは以下の3つに集約されます。
① 従来の採用要件(学歴・フルタイム・経験年数)に縛られていた
② 企業側が「働き方の選択肢」を提示できていなかった
③ 業務分解ができておらず、短時間人材を活かす余地が見つけられなかった
特に③の業務分解は、シニア雇用とも相性がよく、「長時間労働前提」の仕事を分けることで、潜在人材の活躍機会が一気に広がります。
■ 潜在人材を理解することは“採用戦略の第一歩”
潜在人材を活用する最大のポイントは、「これまでの採用枠に収まらない層にも目を向ける」ことです。
そのうえで、どの層をターゲットにするのか、どの働き方を提示すべきなのかを戦略的に考えることが、人手不足時代に勝つ企業の条件となります。
2.潜在人材が採用市場で注目される理由|人手不足と多様性の時代背景
現在の日本企業が直面する最大の課題のひとつが深刻な労働力不足です。総務省「労働力調査(2024年)」でも、15〜64歳の生産年齢人口は減り続けており、企業の採用難は今後さらに加速すると予測されています。
その中で今注目されているのが、「潜在人材の活用」という考え方です。
潜在人材とは、従来の採用枠に合わなかっただけで、「能力や経験が十分にあるのに働けていない人材層」を指します。つまり、労働市場の中で眠っている“宝の山”とも言える存在です。
企業がこの層に目を向け始めている理由は、大きく4つあります。
■ 理由①:少子高齢化による採用難の加速
日本はこれからも労働人口の減少が続きます。
求人倍率が高い状態が常態化し、「応募が来ない」「母集団が集まらない」という状況が多くの企業で起きています。
この状況を打開するには、「これまで採用対象としていなかった層」にアプローチすることが不可欠なのです。
主婦、第二新卒、地方在住者、シニア層などは、まさにその代表格です。
■ 理由②:働き方の多様化で『人を選ばない仕事設計』が求められている
リモートワークや短時間勤務、副業容認など「働く選択肢」が広がったことで、企業側も多様な人材が働ける仕事設計に変える必要性が高まっています。
・フルタイムじゃないと無理
・週5勤務必須
・土日必ず出勤
といった従来の前提条件が通用しなくなり、業務分解(タスクの切り出し) を行いながら、多様な人材が働ける環境を整える企業が増えています。
ここでフィットしやすいのも、短時間勤務を希望する主婦層やシニア層です。
■ 理由③:経験者・即戦力の不足で、採用要件の再定義が必要になった
特に中小企業では、専門職・事務職・管理職など幅広い職種で人材不足が続いています。
しかし「即戦力」を求めすぎた結果、母集団が極端に狭くなっているケースも多数。
そのため今は、
・スキルはあるが働ける時間が限られる層(例:主婦・シニア)
・社会復帰を目指す層(例:若者/中断キャリア層)
などを視野に入れて採用要件を見直す流れが強まっています。
中でもシニア層は、豊富な経験+定着率の高さから各業界で再注目されています。
■ 理由④:多様性(DE&I)を重視する企業価値の変化
企業ブランディング、採用広報、社員満足度の向上など、
組織における「多様性」の価値が以前よりも高まっています。
潜在人材の活用は、まさにこの潮流と相性が良く、
・主婦層で事務効率化
・若手層で柔軟な新規プロジェクト
・シニア層で教育/品質/安全面の強化
など、組織全体にプラスの循環を生みやすいのが特徴です。
■ 潜在人材の活用は“採用戦略”を超えて“組織戦略”に
潜在人材の活用は、単なる母集団形成の手段では終わりません。
業務設計・人材育成・組織文化の変革に直結する“組織戦略そのもの” と言えるのです。
特にシニア層は、経験や安定性、教育力を持ち、他の潜在人材層と比べても組織的メリットが大きい層。
3.潜在人材を発掘する実践ステップ|採用要件の見直しと業務分解
潜在人材を採用するうえで最も重要なのは、企業側の「採用要件の見直し」と「業務分解」の2つを徹底することです。
これらは単なる採用テクニックではなく、組織の生産性向上や人材活用の幅を広げるための根幹となるプロセスです。
ここでは、潜在人材を発掘し、実際に採用へつなげるための実践ステップを解説します。
■ STEP1:採用要件の棚卸し|「本当に必要な条件なのか?」を問い直す
まず取り組むべきは、今設定している応募要件や必須条件を一度“ゼロベース”で見直すことです。
特に注意すべきチェックポイントは以下の通りです。
・フルタイム勤務は本当に必須か?
・経験年数は“必須”ではなく“歓迎”に変えられないか?
・PCスキルはどのレベルが必要か?
・資格は「絶対」なのか、それとも「あると望ましい」なのか?
この見直しだけで、主婦層・シニア層・Uターン人材など“これまで応募してこなかった層”が入ってくることがあります。
▼ 採用要件を一つ変えるだけで母集団が増える例
「週5必須 → 週2〜3でも可」
「9:00〜18:00 → 9:00〜12:00・13:00〜17:00など柔軟化」
「事務経験3年以上 → ブランクOK・基本操作ができれば可」
これらの変化は特にシニア層と主婦層に強く響きます。
■ STEP2:業務分解|仕事を細かく分けて、適切な人材を当てはめる
潜在人材を採用する企業が必ず実施しているのがこの業務分解(タスクの分解・再設計)です。
● 業務分解とは?
大きな仕事を細かいタスク単位に分け、
「このタスクは誰が担当すると最も効率が良いか」を見極める作業です。
例)
「営業職」=ヒアリング、資料作成、データ入力、アポイント調整、外回り…
これを分解すると、
・外回り → 若手/ミドルの営業担当
・資料作成 → 主婦層やリモートワーカー
・データ入力/管理 → シニアの時短勤務
・架電業務 → 副業スタッフ
といったように、“最適配置”が可能になります。
● シニアが特にフィットしやすい業務
業務分解をした企業がよく採用するのが、以下のシニア向けタスクです。
・安全/品質チェック(経験値が反映されやすい)
・顧客対応のバックアップ(落ち着き/安定したコミュニケーション力)
・若手の育成補助(研修/OJT)
・朝〜昼だけの軽作業/サポート業務(働ける時間帯が合いやすい)
■ STEP3:採用チャネルの見直し|ターゲットに合った媒体を選ぶ
潜在人材は、従来の転職サイトだけでなく、以下のチャネルに多く存在しています。
・主婦層:地域密着型サイト、短時間求人媒体
・若手層:SNS・カジュアル面談
・副業層:副業プラットフォーム
・シニア層:シニア特化型求人サイト(例:キャリア65 など)
・地方人材:オンライン面接可の求人サイト
チャネルごとに“響くメッセージ”も異なるため、掲載文もターゲット別に調整することが重要です。
■ STEP4:仕事紹介文の書き換え|「働ける人」を増やす表現へ
潜在人材に応募してもらうためには、求人の書き方にも工夫が必要です。
【NG】
・なんでもできる人
・柔軟に対応できる人
・長時間勤務可能な方
【OK】
・できる業務からスタート可能
・マニュアル完備
・1日3〜5時間の短時間勤務OK
・ブランクOK
・定年後の方も歓迎
とくに「シニア歓迎」の記述は応募数に大きく影響します。
■ 業務分解 × 採用要件の見直し = 潜在人材が活躍する土台が完成する
潜在人材を活用するために必要なのは、人材側を変えるのではなく、企業側の受け皿を整えることです。
採用要件を見直し、業務を分解し、多様な働き方を許容するだけで、これまで出会えなかった人材層が、一気に採用の母集団へ入ってくるようになります。
4.“潜在人材”としてのシニア層の可能性|経験・安定性・教育力に注目
潜在人材の中でも特に企業が注目すべき層が「シニア人材」です。
日本では60〜70代の労働参加率が年々上昇しており、総務省「労働力調査(2024年)」によると、65〜69歳の就業率は50%を超えています。これは、シニア人材が“すでに大きな労働力”であると同時に、“まだ活かし切れていない潜在力”を持っていることを示しています。
ここでは、シニア層が潜在人材として企業成長にどのように貢献できるのかを具体的に解説します。
■ 1. 経験値の高さは唯一無二のアセット
シニア層の最大の強みは、長年の経験に裏打ちされた判断力・業務理解・現場対応力です。
・現場判断が早い
・ミスを未然に防ぐ力が高い
・顧客コミュニケーションが安定している
・トラブル時に落ち着いて対応できる
こうした強みは、若手や中堅にはない“経験の厚み”によって生まれます。
特に製造業、物流、小売、介護、清掃、設備管理など、“経験がすぐに価値になる職種”では即戦力性が非常に高いのが特徴です。
■ 2. 定着率が高く、中長期的な安定戦力になりやすい
企業が悩むのは「採用してもすぐ辞めてしまう」という“早期離職”。
しかし、これがシニア層では大幅に改善されることが多く、実際に多くの企業がシニア採用によって離職率の低下を実感しています。
理由はシンプルです。
・生活の安定が目的のため、意欲が安定している
・転職市場で頻繁に動くわけではない
・無理のない働き方ができれば長く働ける
・職場への忠誠心/責任感が高い
つまり、短時間・柔軟シフトといった条件と組み合わせることで、長期的な安定戦力として活躍する可能性が高まります。
■ 3. 若手教育・品質向上に寄与する「組織の土台づくり」役
多くの現場では、若手や中途社員の育成が滞りがちです。
そこにシニアが入ると、次のような効果が表れます。
・OJTや現場研修で「教える役」を自然に担う
・若手が質問しやすい雰囲気をつくる
・品質基準/安全基準を守る文化を根付かせる
・作業の“暗黙知”を言語化して共有してくれる
特にOJTの質向上は、企業にとって大きなメリットです。
これは、シニアが持つ「落ち着き」「観察力」「伝える力」が発揮される領域で、潜在人材としての価値が際立つポイントです。
■ 4. 短時間勤務・限定業務にフィットしやすい
シニア層は、
・1日3〜6時間勤務
・朝〜昼の時間帯
・週2〜4日
など、短時間勤務を希望するケースが多く、業務分解した仕事と非常に相性が良い層です。
例:
「午前中だけの清掃・見回り」
「簡単なデータ確認」
「軽作業・チェック業務」
「来訪対応・電話一次受け」
これらはフルタイム前提の採用では埋まりにくく、
むしろシニア層が得意とする領域です。
■ 5. ミドル・若手との組み合わせで“組織が強くなる”
シニアを採用した企業の多くが実感しているのが、「チーム全体が落ち着く」「コミュニケーションが円滑になる」という変化。
シニアの存在が
・ミドル層の心理的負荷を軽減
・若手の離職防止
・トラブル時の安心感
につながるという声も少なくありません。
これは単に人数を増やすのではなく、組織の質と安定性を底上げする採用であると言えます。
■ シニア層は“最大の潜在人材”である理由
潜在人材は多くの層に存在しますが、
その中でもシニア層が特に価値を生む理由は次の3点です。
1.経験の深さ→ 即戦力性が高い
2.働き方の柔軟性 → 短時間・限定業務に合う
3.組織への貢献力 → 育成・品質・安定性を高める
「人手不足を解消したい」
「若手の育成が追いつかない」
「組織の安定感を強めたい」
という課題を持つ企業ほど、シニア層は採用効果が出やすい層と言えます。
5.ターゲットごとの採用方法|主婦層・若者・シニア・地方人材の攻め方
「潜在人材」を採用するうえで重要なのは、ターゲットごとに“響く条件・働き方・採用チャネル”が異なるという点です。
同じ求人でも、見せ方や条件を変えるだけで応募者層は大きく変わり、採用の幅が一気に広がります。
ここでは、代表的な4つのターゲット層について、それぞれ最適な採用方法を具体的に整理します。
■ 1. 主婦(主夫)層|短時間・柔軟シフト・近距離の3点が鍵
主婦層は「働きたいが働けない」という潜在ニーズが最も多い層です。
派遣会社・地域求人媒体でも、主婦層の求職理由として以下が上位を占めます。
主婦層が応募しやすい条件
・1日3〜5時間勤務
・平日のみ/週2〜3日
・子どもの行事での休暇OK
・家から近い/送迎不要
・マニュアルが整っている仕事
特に「短時間求人」の需要は高く、働くハードルを下げるだけで応募が増える傾向があります。
主婦層に響く仕事の例
・事務補助
・データ入力
・商品の梱包や検品
・コールセンター一次対応
・店舗での品出し
・経理/総務の一部業務(業務分解後の限定タスク)
採用チャネル
・地域密着型の求人サイト
・Indeed/求人ボックスの「短時間」タグ
・チラシや店頭POPも効果的
■ 2. 若者(第二新卒・フリーター)|“育成前提”のポジションと相性が良い
若年層はポテンシャルが高い一方、
「何ができるかわからない」
「自信がない」
といった心理的ハードルが強い層でもあります。
そのため、以下のような求人が特に響きます。
若者層に響く条件
・未経験歓迎/研修あり
・キャリアアップが見える
・20〜30代活躍中
・カジュアル面談OK
・副業可(働き方の柔軟性の証明)
若者がフィットしやすい業務
・SNS運用
・接客/販売
・軽作業
・サポート事務
・現場作業(育成前提)
採用チャネル
・SNS広告(Instagram/TikTok)
・Indeed/エン転職
・若手向けの職業訓練校/自治体の若者支援機関
■ 3. シニア層(60〜70代)|業務分解と短時間勤務が鍵
シニアは潜在人材の中でも最も“即戦力”になりやすい層です。
ただし、フルタイムよりも 1日3〜6時間程度の短時間勤務 を求めるケースが非常に多いのが特徴。
シニア層が応募しやすい条件
・短時間勤務
・週2〜4日
・身体に負担が少ない業務
・マニュアル整備
・教える業務がある(得意領域)
シニアに向いている業務
・清掃/見回り
・商品補充/バックヤード作業
・軽作業
・受付/案内、電話一次対応
・品質チェック、設備管理サポート
採用チャネル
・シニア向け求人サイト(キャリア65 など)
・ハローワーク
・地域包括支援センター/シルバー人材センター
・企業HPの「シニア歓迎」明記で自然流入も増加
ポイントは、“業務分解した後の限定業務”を提示すること。
「何でもやる仕事」では応募が来ないため、仕事内容は具体的に記載します。
■ 4. 地方人材・リモートワーカー|オンライン完結の仕組みが必須
オンライン化の進展で、地方在住者やリモート人材も採用対象に入ります。
地方・リモート層に響く条件
・完全在宅またはハイブリッド勤務
・チャット中心のコミュニケーション
・パソコン貸与あり
・シフトの自由度が高い
向いている業務
・カスタマーサポート
・データ入力
・Web制作/SNS関連業務
・オンライン研修サポート
・経理/労務の一部業務
採用チャネル
・リモート特化型求人媒体
・SNS(副業人材が多い)
・クラウドソーシングサイト
・オンライン面接を受付
■ 層別採用の最大のポイントは「採用要件の再設計」
ターゲットごとに
・求める条件
・働ける時間帯
・得意な仕事(スキル/身体負荷)
・応募しやすい言葉/媒体
が全く異なるため、“1つの求人で全員に刺そうとしないこと”が成功の鍵になります。
求人を「誰に向けて書くか」を決めて調整するだけで、応募の質が大きく変わります。
6.潜在人材の活用が企業にもたらす効果|生産性向上・離職率低下・組織学習
潜在人材を活用する採用戦略は、単に「人を補う」だけではありません。
むしろ最も大きなメリットは、採用→業務設計→組織文化まで、企業全体の質を底上げする効果がある点にあります。
ここでは、潜在人材活用によって企業にもたらされる3つの主要な効果について具体的に解説します。
■ 1. 生産性向上|“適材適所”による業務効率の最大化
潜在人材は、働ける時間・得意なスキル・身体負荷の許容範囲などが明確です。
そのため、業務分解したタスクに非常にフィットしやすい という特徴があります。
例:
・主婦層 → 午前中の事務/バックオフィス
・若手層 → スピードが必要な現場作業
・シニア層 → 品質チェック/顧客対応/指導
・副業人材 → 専門業務(デザイン/IT/会計など)
このように配置することで、
1人で抱えていた仕事を分割し、“得意な人が得意な仕事を担当する”構造が実現します。
結果として、
・業務のムダが減る
・作業品質が安定する
・仕事の属人化が減り、リスクが低下する
といった効果が生まれます。
これは単なる人数の補填ではなく、組織の仕事設計そのものを最適化するプロセスです。
■ 2. 離職率の低下|心理的負荷の分散とチーム力の向上
潜在人材──特にシニア人材の活用で大きいのが、
離職率の低下 です。
背景を整理すると、企業の離職要因には以下があります。
・業務量が多く、疲弊する
・職場がバタつき、雰囲気が不安定
・教育が追いつかず、若手が孤立
・ベテランが辞めてノウハウが消える
これらは、潜在人材を配置することで大きく改善します。
● シニアが加わることで…
・若手が質問できる環境が増える
・現場の空気が落ち着く
・作業手順が安定し、混乱が減る
・品質問題/クレームが減る
● 主婦層・短時間人材が加わることで…
・業務ピークをカバーし、残業が減る
・社員の負担が軽減
・計画的な休暇取得が進む
結果として、「辞めたくなる理由」を根本から減らすことができる のです。
■ 3. 組織学習の促進|知識の循環が生まれ、強い会社へ
潜在人材の活用は、組織の“学習力”に大きく貢献します。
特にシニア層は、長年の経験に基づく「暗黙知」を持っているため、若手育成の中心的存在になります。
● 暗黙知の見える化
シニアが業務に入り、
・作業手順
・品質基準
・トラブル対応
・顧客対応のコツ
を言語化することで、組織に知識が蓄積されていきます。
● 若手の心理的安全性向上
若手は「聞きやすい人」がいるだけで、業務吸収力が大きく高まります。
シニアの存在はまさにその土台をつくる役割です。
● 組織全体の安定化
・ベテラン → 教える
・若手 → 改善提案
・中堅 → 調整役
・短時間人材 → 業務の再設計
という循環が生まれ、組織が持続的に強くなっていきます。
■ 潜在人材活用は「採用改革」ではなく「組織改革」
潜在人材を採用する企業が増えているのは、
単に人が足りないからではありません。
・生産性が上がり
・離職が減り
・組織学習が進み
・多様性が高まり
・働き方の自由度が広がる
という “組織そのものを強くする効果” があるからです。
採用に悩む企業ほど、潜在人材の活用は大きな転機になります。
7.まとめ|潜在人材の活用は“採用戦略”から“組織戦略”へ
人手不足が続く現在、企業が成長し続けるためには、
「これまで採用対象としていなかった層」に目を向けることが不可欠です。
主婦層・若者・副業人材・地方在住者・シニア層……。
働く意欲や能力を持ちながら、条件が合わず就業機会を得られなかった“潜在人材”は、いま最も価値の高い労働力と言えます。
本記事で紹介してきたように、潜在人材を活かすためには、
・採用要件の見直し
・業務分解による役割再設計
・ターゲットごとの採用チャネルの工夫
・短時間勤務や柔軟シフトの整備
といった「企業側の変化」が欠かせません。
人材が見つからないのではなく、これまでの枠組みでは見えていなかっただけ です。
潜在人材の代表格ともいえるシニア層は、
・豊富な経験
・安定性
・若手育成力
・品質向上への寄与
といった強みから、組織に大きな“底上げ効果”をもたらします。
主婦層が業務ピークを支え、若者が新しい視点を持ち込み、シニアが品質と教育を支える。
このような多様な人材が共存するチームは、生産性・離職率・風土のすべてにプラスの循環 を生み出します。
つまり、潜在人材の活用は、「採用の幅を広げる施策」ではなく、企業の組織戦略を再構築する強力な手段 なのです。
人材難に悩む企業こそ、潜在人材へのアプローチは最も効果が出やすい領域。
そして、シニア層を含む多様な人材を迎え入れることは、企業の未来を安定させる“投資”になります。
シニア人材の採用を強化したい企業様へ。経験豊富で即戦力となる人材を探すなら、シニア特化型求人サイト「キャリア65」を活用してみませんか?


