シニア求人は何歳まで働ける?60代・70代・80代の「仕事の選び方」完全ガイド

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1.法律上は何歳まで働ける?定年・再雇用・雇用上限の基本知識

「シニア求人って、結局何歳まで働けるの?」と考えたとき、多くの人がまず気になるのが“法律上の上限”です。結論から言うと、日本の法律には「〇歳までしか働けない」という明確な年齢制限はありません。むしろ、制度としては高齢になっても働ける方向へ、年々拡張されているのが実情です。

まず、日本の多くの企業で設定されている定年は60歳です。ただしこれは「会社ごとの制度」であって、国が定めた絶対ルールではありません。実際には、60歳で定年を迎えたあとも「再雇用制度」や「継続雇用制度」によって、65歳まで働ける仕組みが一般的になっています。最近では65歳まで働くことは、もはや特別なことではなく“標準”に近い状態です。

さらに注目すべきなのが、「70歳までの就業機会確保努力義務」です。2021年に改正された高年齢者雇用安定法により、企業は70歳までの就業機会を確保するよう努力することが求められるようになりました。これは義務ではなく努力義務ではありますが、国としては「70歳現役時代」を本気で想定していることが分かります。

つまり、制度面だけを見ると、

・原則定年:60歳
・継続雇用の標準ライン:65歳
・社会的な目標ライン:70歳

という流れになっています。ただしこれはあくまで「制度上の話」であり、実際のシニア求人市場では、70代・80代で働いている人も珍しくありません。法律はむしろ「高齢でも働ける環境を整える」方向に動いていて、年齢だけを理由に排除する流れではないのです。

参考としては、以下のような公的情報がベースになります。
・厚生労働省「高年齢者雇用安定法」
・内閣府「高齢社会白書」

ただ、法律を知るだけでは「じゃあ自分は本当に働けるのか?」という不安は消えませんよね。次のパートでは、制度論ではなく、実際の求人市場で起きている変化、つまり「年齢不問求人が広がっている現実」について見ていきます。


2.実は今、日本では「年齢不問求人」が増えている

「法律上は70歳まで働けるとはいっても、現実には年齢で落とされるんじゃないの?」と感じている人はとても多いと思います。実際、ひと昔前までは「年齢〇歳まで」とはっきり書かれた求人が当たり前でした。しかし今の日本では、その流れが大きく変わりつつあります。

背景にあるのが、雇用対策法による年齢制限の禁止です。企業は原則として、求人募集で年齢制限を設けてはいけないと法律で定められています。たとえば「35歳まで」「50歳以下」といった表現は、正当な理由がない限り使えません。その代わりに、現在の求人では「年齢不問」「シニア歓迎」「60代活躍中」といった表現が増えています。

もちろん、「年齢不問」と書いてあっても、実際には若い人のほうが有利な職種が存在するのも事実です。ただ、それでも以前と決定的に違うのは、企業側が「年齢で線を引く」採用を公然とできなくなったという点です。少なくとも書類上は、年齢ではなく「できること」「働き方」「健康状態」を基準に見る流れに変わっています。

もう一つの大きな理由が、深刻な人手不足です。特に清掃、物流、介護補助、警備、受付、軽作業などの分野では、若い人材だけでは回らず、シニア層の力が欠かせない状態になっています。そのため企業側も、「何歳まで働けるか」ではなく、「どのくらい無理なく働けるか」に注目するようになってきました。

実際、ハローワークやシニア向け求人サイトを見てみると、

・年齢不問
・60代、70代活躍中
・定年なし
・高齢者歓迎
・シニア世代歓迎

といった表現の求人がかなりの数並びます。これは単なる建前ではなく、「高齢者でも本当に来てほしい」という実務上のニーズから生まれているものです。

つまり今の日本の求人市場は、「年齢そのものが壁」になっているというより、体力・働ける時間・職場との相性のほうが重要視される時代に入っています。年齢だけを理由に諦める必要は、以前より確実に小さくなっていると言えます。

次のパートでは、そうした現実を踏まえたうえで、60代という世代が、どんな強みを持ち、どんな仕事を選びやすいのかを具体的に見ていきます。


3.【60代】経験と体力のバランスが取りやすい世代|仕事の選び方

60代は、シニア世代の中でも特に「仕事の選択肢が多い」年代です。多くの人がまだ一定の体力を保ちつつ、これまでの職歴や社会経験も豊富に持っています。そのため、収入面・働きがい・生活リズムのバランスを取りながら、自分に合った働き方を選びやすい時期だと言えます。

まず特徴的なのは、「これまでの経験がそのまま武器になる」という点です。事務職の経験があれば一般事務やデータ入力、接客経験があれば受付や販売補助、管理職経験があればスタッフ指導や現場サポートなど、若い世代よりも“即戦力”として評価されやすい場面も少なくありません。特別な資格がなくても、「社会人としての常識」や「人との対応力」そのものが価値になるのが60代の強みです。

働き方の選択肢としては、フルタイムとパートの両方が現実的です。年金を受給しながらフルタイムで働く人もいますし、週3日〜4日の短時間勤務で生活費の一部を補う人もいます。ここで重要なのは、「収入の最大化」よりも、「無理なく続けられるかどうか」を基準に考えることです。60代で無理をして体調を崩してしまうと、その後の働き方の選択肢が一気に狭まってしまいます。

仕事選びで意識したいポイントは、大きく3つあります。
1つ目は体力面。立ち仕事か座り仕事か、移動が多いか少ないか。
2つ目は通勤距離。自宅から無理なく通える範囲か。
3つ目は人間関係。年齢を自然に受け入れてくれる職場かどうか。

60代の段階では、「多少きついけど頑張れる仕事」よりも、「少し余裕がある仕事」を選ぶほうが、結果的に長く働けるケースが多いです。実際、70代になっても働いている人の多くは、60代の時点で無理のない職場に切り替えています。

60代は、キャリアの“終盤”ではなく、「働き方を再設計できる最後の余白期間」とも言えます。ここで自分に合った働き方を見つけられるかどうかが、70代・80代の選択肢を大きく左右します。


4.【70代】働き方は「負荷の軽さ」と「人との関わり」がカギ

70代になると、仕事選びの基準は大きく変わってきます。60代では「収入」「やりがい」「経験の活用」などを重視していた人も、70代ではまず「体への負担が少ないか」「無理なく続けられるか」が最優先になります。この世代の働き方のキーワードは、まさに「軽さ」と「安心感」です。

実際に70代で多い仕事のタイプは、清掃、受付、見守り、軽作業、簡単な事務補助などです。どれも専門的なスキルよりも、誠実さや丁寧さが求められる仕事で、スピードや体力勝負ではありません。企業側も「長時間バリバリ働いてほしい」というより、「決まった時間に来て、安定して仕事をしてくれる人」を求めています。

働く日数や時間も、週2〜3日、1日3〜5時間程度が主流になります。フルタイムで働き続ける人もいますが、70代では「少し余裕のあるスケジュール」を組んでいる人のほうが、結果的に長く働ける傾向があります。無理をしてしまうと、体調を崩したときに一気に生活リズムが崩れてしまうからです。

もう一つ大きなポイントが、「人との関わり」です。70代になると、仕事そのものよりも「誰と関わるか」がモチベーションに直結しやすくなります。職場で挨拶を交わす、ちょっとした会話をする、頼られる場面がある。こうした日常のやり取りが、精神的な健康や生活の張りにつながります。

実際、70代で働いている人の多くは、「収入よりも、家にこもらず外に出る理由が欲しい」「人と話す機会があるのがうれしい」と感じています。仕事はあくまで“手段”であって、“社会とつながる場”としての意味合いが強くなっていくのです。

70代の仕事選びで重要なのは、「できるかどうか」ではなく、「続けられるかどうか」。多少できそうでも、毎日しんどい仕事より、「少し物足りないくらい」の仕事のほうが、結果的に何年も続くことが多いです。


5.【80代】収入より「生きがい重視」|無理なく続けられる仕事とは

80代になると、仕事の意味合いはこれまでとは大きく変わります。60代・70代では「収入」や「生活費の補填」が重要だった人も、80代では多くの場合、「生きがい」「役割」「社会とのつながり」が主な目的になります。この世代では、働くことそのものが“生活の一部”というより、“人生を豊かにする活動”に近づいていきます。

実際、80代で続けやすい仕事は、報酬の高さよりも負担の軽さが重視されます。たとえば、地域の見守り活動、図書館や公民館のサポート、学校の登下校見守り、町内会やボランティア団体での役割などです。これらは「仕事」というより「役割」に近いですが、決まった場所に行き、誰かに必要とされる体験そのものが大きな価値になります。

また、企業での就労でも、80代で働いている人は少数ながら存在します。多いのは、週1〜2日の軽作業、簡単な受付業務、施設の簡易清掃、知人の店の手伝いなどです。いずれも共通しているのは、「責任が重すぎない」「ミスが致命的にならない」「自分のペースでできる」という条件が揃っていることです。

80代の仕事選びでは、必ず家族や医師と相談することも重要になります。体調の変化が起きやすい年代なので、「今日は少ししんどいから休む」といった柔軟さが許される環境であるかどうかは、とても大切なポイントです。無理に“働かなければいけない”状態を作ってしまうと、心身ともに負担が大きくなってしまいます。

この世代になると、「何歳まで働けるか」という問いよりも、「どんな形で社会とつながっていたいか」という問いのほうがしっくりきます。仕事は収入源というより、「居場所」や「役割」を持つための手段になっていくのです。

80代の働き方に正解はありません。収入ゼロでも、人に感謝される場があること、週に一度でも外に出る理由があること。それだけで、生活の質は大きく変わります。


6.年齢より大事なのはここ!シニア求人で本当に見られている3つのポイント

「結局、何歳まで働けるか」が気になる気持ちはとても自然ですが、実際の採用現場では、年齢そのものよりも重視されているポイントがあります。シニア求人で本当に見られているのは、「この人は無理なく、安定して働けそうか」という一点に集約されます。

1.健康状態・通勤可能距離

まず最も重視されるのが、健康面です。特別な病歴があるかどうかというより、「毎週決まった時間に来られそうか」「長時間立ちっぱなしにならないか」といった、現実的な体力とのバランスが見られます。企業側が心配するのは年齢よりも、「すぐに体調を崩してしまわないか」という点です。

また、通勤距離も非常に重要です。片道1時間以上かかる場合、本人が大丈夫と思っていても、実際には負担になりやすく、欠勤や退職につながるリスクが高くなります。シニア求人では、「家から30分以内」など、無理のない範囲を選ぶ人のほうが、長く続きやすい傾向があります。


2.コミュニケーション力

次に見られるのが、スキルよりも人柄です。挨拶ができる、指示を素直に聞ける、分からないことを質問できる。こうした基本的なコミュニケーション力は、若い人以上に評価されます。特にシニア採用では、「一緒に働きやすいかどうか」が採用判断に直結します。

企業側が本当に求めているのは、「完璧に仕事ができる人」ではなく、「職場の雰囲気を壊さず、周囲と協力できる人」です。多少作業が遅くても、誠実で協調性のある人のほうが、結果的に重宝されます。


3.「長く続けられそうか」という安心感

最後に、意外と大きいのが「この人は長く続けてくれそうか」という印象です。シニア求人では、短期間で辞められることが企業にとって最大のリスクです。そのため面接では、「どのくらい働きたいですか」「無理はありませんか」といった質問がよく出ます。

ここで大切なのは、「頑張れます!」と無理にアピールすることではなく、「週3日くらいで、無理なく続けたいです」と正直に伝えることです。結果的に、そのほうが企業側も安心して採用しやすくなります。


つまり、シニア求人での採用基準は、能力や年齢よりも、「健康・人柄・継続性」という3点に集約されます。この3つが揃っていれば、年齢はほとんどハンデになりません。


7.シニア求人を探すときの現実的なルート3選

「働きたい気持ちはあるけど、どこで探せばいいのか分からない」という声はとても多いです。シニア求人は、探し方によって出会える仕事の質が大きく変わります。ここでは、実際にシニア世代が多く利用している、現実的で失敗しにくいルートを3つ紹介します。

1.ハローワーク

最も王道なのがハローワークです。全国にあり、誰でも無料で利用できます。シニア向け求人も多く、「高年齢者歓迎」「年齢不問」などの条件で検索することが可能です。職員に相談しながら応募できる点も安心材料で、履歴書の書き方や面接対策までサポートしてくれます。

特に70代以上の方や、ネットが苦手な方にとっては、対面で相談できるハローワークは心強い存在です。一方で、求人の質にはばらつきがあり、仕事内容が曖昧なものも混ざるため、「条件は必ず細かく確認する」姿勢は必要です。


2.シニア専門の求人サイト

近年増えているのが、シニア層に特化した求人サイトです。最初から「シニア歓迎」を前提にしているため、年齢で気後れする必要がありません。働き方も、週2日、短時間、未経験OKなど、シニア向けに設計された求人が多いのが特徴です。

また、スマホから簡単に応募できるものが多く、複数の求人を比較しやすいのもメリットです。特に60代・70代で「まだ働けるけど、何が合うか分からない」という人には、一番相性の良い探し方と言えます。


3.地域の紹介・知人ネットワーク

意外と侮れないのが、地域のつながりです。自治会、友人、元同僚、家族の紹介などから仕事につながるケースは非常に多く、「知っている人がいる職場」という安心感があります。特に80代では、求人サイトよりもこうしたルートのほうが現実的です。

報酬は高くない場合が多いですが、その分プレッシャーが少なく、柔軟な働き方ができるのが魅力です。「少し手伝ってくれる?」から始まり、自然に役割が生まれるパターンも珍しくありません。


この3つのルートに共通して言えるのは、「一発で理想の仕事を見つけようとしない」ことです。複数を同時に使いながら、「条件を少しずつ調整していく」くらいの気持ちで探すほうが、結果的に満足度の高い仕事に出会いやすくなります。


8.まとめ|「何歳まで働けるか」より「どう働くか」がシニアの正解

「シニア求人は何歳まで働けるのか」という問いに、明確な答えはありません。法律上の上限はなく、実際の求人市場でも、60代・70代・80代と、さまざまな年代の人がそれぞれの形で働いています。大切なのは年齢そのものではなく、「自分の体力や生活に合った働き方を選べているかどうか」です。

60代では、これまでの経験やスキルを活かしながら、収入と働きやすさのバランスを取ることができます。70代になると、負荷の軽さや人とのつながりが重要になり、80代では収入よりも生きがいや役割が中心になります。どの年代にも共通しているのは、「無理をしないこと」と「続けられること」が、結果的に一番の成功条件になるという点です。

また、シニア求人で本当に見られているのは、年齢ではなく、健康状態、通勤のしやすさ、コミュニケーション力、そして「長く働けそうか」という安心感でした。これは裏を返せば、年齢が高くても、これらの条件が整っていれば十分に採用のチャンスがあるということです。

今の日本では、年齢不問求人が広がり、シニア世代の働き方は確実に多様化しています。「もう年だから」と諦める時代ではなく、「どう働くか」を自分で選べる時代になっています。仕事は生活費のためだけではなく、社会とのつながりや、生きがいを支える大切な要素です。

何歳まで働けるかではなく、何歳になっても「自分らしく働ける形」を見つけること。それこそが、これからのシニア世代にとっての、本当の正解と言えるでしょう。

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