まだまだ成長できる!シニア世代が『やりがい』と『スキルアップ』を感じられる仕事とは?

仕事

1.はじめに|なぜ60代・70代でも“スキルアップできる仕事”が増えているのか

近年、60代・70代の働き手が増え続けていることをご存じでしょうか。背景には「年金だけでは不安」「まだ働きたい」という個人の意欲だけでなく、企業側の“シニア採用のニーズ増加”があります。人手不足が深刻化する中、経験豊かなシニア世代は職場にとって貴重な戦力として注目されるようになりました。

特に、小売・事務・介護・サービス業など「人が相手の仕事」では、シニアの強みであるコミュニケーション力や丁寧な対応が評価されています。「新しい仕事に挑戦したい」「いまの仕事で成長したい」というシニアの姿勢に対して、企業も研修制度やスキルアップの機会を提供し始めています。

また、自治体や企業が主催する“シニア向け講座”“職業訓練”“デジタル講座”なども広がっており、今では未経験から新しいスキルを身につけて再スタートする60代・70代も珍しくありません。スマホ講座・パソコン教室・地域のキャリア相談会など、意外と身近な場所に学びの機会があります。

さらに、働くことそのものが心身の健康を支える効果もあります。日常に「役割」や「感謝される場面」が生まれ、生活に張り合いを感じやすくなるため、スキルアップと心の健康は密接に結びついています。

このように、いまは“年齢を重ねても成長できる時代”。やりがいとスキルアップを両立できる仕事が確実に増えているからこそ、第二のキャリアを前向きに選び取るシニアが増えているのです。


2.シニア世代が“やりがい”を感じやすい仕事の特徴とは?

シニア世代が「この仕事、続けたい」「働くのが楽しみ」と感じるとき、その背景にはいくつかの共通点があります。特に60代・70代は、若い頃とは価値観が変化し、「収入だけで働く」のではなく、「生きがいや成長」を大切にする傾向が強まります。ここでは、シニアが“やりがい”を感じやすい仕事の特徴を整理してご紹介します。

■① 人と関わる時間がある仕事

シニア世代が最もやりがいを感じやすいのは、“誰かと関わり、役に立てたとき”です。
お客様への接客、住民へのサポート、職場の仲間とのコミュニケーションなど、日常の中で誰かと温かく交流できる仕事は、人生の満足度を大きく高めます。

Aさんのように「人と話すのが好き」「誰かに必要とされたい」というタイプには、接客・介護・教育・受付などがぴったり。相手の反応を直接感じられるため、働く目的を見失いにくいというメリットもあります。


■② 感謝の言葉が返ってくる仕事

「ありがとう」「助かりました」という言葉は、シニア世代にとって“最大のモチベーション”です。
特に介護・家事支援・地域活動・カスタマーサービスでは、感謝される場面が多く、仕事の意義を強く実感できます。

この“感謝される経験”は、精神的な充実感だけでなく、生活のリズムを整えたり、前向きな気持ちを育てる働きもあります。


■③ 自分のスキルが活かせて、さらに成長できる

以前の職場で身につけた経験(接客、事務、管理、指導など)が活かせる仕事は、習熟が早く、やりがいを感じやすい傾向があります。
また近年は“学びながら働ける仕事”も増えており、パソコンスキルを学べる事務職、資格取得ができる家事代行、研修が充実した介護補助など、シニアでも成長できる環境が整いつつあります。

“昨日より今日、今日より明日できることが増える”という実感は、年齢を重ねても働く喜びを支えてくれます。


■④ 体力や生活リズムに合わせて働ける

シニア世代にとって、無理なく続けられるかどうかは非常に重要なポイントです。
週2〜3日、1日4〜6時間といった柔軟なシフト、座り仕事中心、軽作業中心の仕事は長期的に続けやすく、結果としてやりがいの積み重ねにもつながります。

無理のない働き方は「続けられること=成長できること」につながり、長期的にスキルアップを支える土台となります。


3.60代・70代でもスキルアップできる!おすすめの仕事8選

ここからは、シニア世代でも新しいスキルを身につけながら活躍できる仕事を8つ紹介します。Aさんのように「人と関わりながら成長したい」「自分のペースで働きたい」という方に向けて、スキルアップのポイントもあわせて解説します。


1.事務サポート(パソコンスキル向上)

事務サポートは、シニア世代に人気の仕事の一つです。パソコン操作、書類作成、データ入力、電話応対など、働きながら自然とPCスキルが身につきます。
最近では、Excel・Wordの基本操作を含む“シニア向けPC講座”を自治体が開催しており、未経験から事務職に挑戦する60代も増えています。

事務仕事は体力負担が少なく、座り仕事中心。週2〜3日の勤務でも続けやすいため、定年後の再スタートに適した働き方といえます。


2.介護・介護補助(コミュニケーション力と実務スキルが身につく)

「人の役に立ちたい」「感謝される仕事が好き」という方に最適なのが介護・介護補助。
シニア比率が高く、60代・70代の未経験採用も珍しくありません。
利用者さんとの会話、生活サポート、見守りなどを通じて、コミュニケーション能力や実務スキルが自然に育ちます。

さらに、介護職員初任者研修などを取得すれば、スキルアップと収入アップが両立できます。自治体の補助金や講座を利用すれば、資格取得も経済的負担を軽く始められます。

“ありがとう”が日常的に飛び交う職場なので、やりがいを強く感じやすく、人生の充実度を高めたい方にぴったりです。


3.カスタマーサービス(課題解決力が身につく)

Aさんと同じ「カスタマーサービス」は、会話好きなシニア世代に人気の仕事です。
問い合わせ対応の中で、状況を整理する力、わかりやすく伝える力、トラブルを落ち着いて処理する力が身につきます。

シフトが柔軟で、パート・短時間勤務も多く、体力負担が少ないのも魅力です。
また、IT企業のサポート窓口などではオンライン研修が充実しているため、60代からITリテラシーを高める人も増えています。


4.家事代行・整理収納(資格取得で収入UPも)

掃除・整理整頓が好きな人に向いているのが家事代行。
特別な資格がなくても始められますが、整理収納アドバイザーなどの資格を取ることで収入アップを目指しやすいのが特徴です。

利用者から直接「助かります」「綺麗になって嬉しい」と言われる機会も多く、達成感を得やすい仕事です。
普段の家事経験がそのまま仕事に直結するため、シニア世代が活躍しやすい分野です。


5.教育・学習支援(他者育成スキルが高まる)

子どもや学生の学習支援、地域の読み聞かせ、シニア向けスマホ講座など、「教える仕事」には幅広い選択肢があります。

経験や人生の知恵を伝えることで、“役割を持つ喜び”を感じられるのが魅力。
人に教える過程で、説明力・観察力・寄り添うコミュニケーション力が磨かれ、成長を強く実感できます。

特に地域の学習支援や公共施設の講座は、60代以上の参加者や講師も多く、シニアデビューしやすい分野です。


6.シニアインストラクター・講師(経験の言語化スキル)

製造業の安全講習、接客マナー指導、地域講座の講師など、自分の過去の経験や知識を“伝える側”に回る仕事も増えています。

講師の仕事は「自分がやってきたことを言語化する」必要があり、これが大きなスキルアップに直結します。
長年の経験がそのまま価値となり、「誰かに必要とされる実感」を得られやすい働き方です。


7.地域の支援業務(公共サービス理解が深まる)

地域包括支援センターのサポート、図書館の案内係、公共施設の受付など、地域支援系の仕事もシニアが活躍しやすい分野です。

住民と直接関わるため、コミュニケーション力が伸びるのはもちろん、自治体サービスの理解も自然と深まります。
社会貢献性が高く、「地域の役に立てている」という実感を持ちやすいのも魅力です。


8.オンラインワーク(デジタルスキル向上)

近年は、シニア向けのオンラインワークが増えています。
データ入力、簡単なチェック作業、チャットサポート、オンライン講座の受付管理など、自宅でできる仕事も多数。

働きながら、
・パソコンスキル
・オンライン会議ツールの操作
・デジタル管理能力
などが自然に向上します。

移動が難しい人や、家族の介護をしながら働きたいシニアにも選ばれています。


4.仕事を通じてスキルアップするための3つのポイント

60代・70代で「もう成長できないかも…」と感じる方は多いですが、実はちょっとした工夫で学びは大きく広がります。ここでは、毎日の仕事を“スキルアップの場”に変えるための3つのポイントをご紹介します。


■① 小さな学びを積み重ねる

スキルアップの基本は「毎日の小さな積み重ね」です。
大切なのは、完璧を目指すのではなく、昨日よりほんの少しだけ前に進むこと。

例えば、
・新しいPC操作を1つ覚える
・接客で1つ工夫を試す
・作業の手順を改善してみる

といった“小さな挑戦”が、長い目で見ると大きな成長につながります。

シニア世代の場合、若い頃よりも「理解が深い」「丁寧に学べる」という強みがあるため、ゆっくりでも確実にスキルが身についていきます。


■② 振り返りで成長実感を得る

成長が続く人ほど「振り返り」が上手です。
毎日5分でいいので、以下のようなことを書き留めてみてください。

・今日できるようになったこと
・スムーズに対応できたこと
・周りに褒められた場面

この“小さな成功”を言語化することで、自信や次の意欲がわいてきます。
特にシニア世代は、経験の深さがあるぶん成長の幅が大きく、振り返りの効果が出やすい傾向があります。


■③ 働き方を“組み合わせる”という選択

「1つの仕事だけ」にこだわらず、複数を組み合わせる働き方も、スキルアップの大きな手段になります。

例えば、

・週2日は事務でPCスキル向上
・週1日は地域活動でコミュニケーション力UP
・月数回は家事代行で体を動かす

このように“違う種類の仕事”を並行して行うことで、複数のスキルを同時に育てられます。

無理なく、楽しみながら続けられる働き方は、結果として大きな成長につながります。


5.資格・スキルで広がる!シニア世代が挑戦しやすい学び直しの選択肢

働きながら成長したいシニア世代にとって、「学び直し(リスキリング)」は大きな味方になります。
近年は自治体・企業・オンラインサービスが積極的にシニア向け講座を提供しており、60代・70代でも新しいスキルを習得しやすい環境が整っています。ここでは、特に挑戦しやすく、実用性の高い学び直しの選択肢をご紹介します。


■① 自治体のパソコン講座

多くの自治体では、シニア向けに「はじめてのパソコン」「Excel入門」「オンライン活用講座」などを開催しています。
参加費は無料〜低価格のケースが多く、周囲も同年代なので安心して学べるのが魅力です。
デジタル化が進む中、PCスキルは事務職だけでなく、接客・販売・介護の記録作成など、多くの仕事で役立つ“万能スキル”です。


■② 介護資格(初任者研修など)

介護・介護補助の仕事を希望するなら、「介護職員初任者研修」の取得がおすすめ。
介護の基本、コミュニケーション方法、安全な支援方法などを学べるため、未経験でも安心して働けます。
自治体や福祉団体が資格取得の助成制度を設けている地域もあり、シニア受講者が年々増えている人気資格です。

資格を取ることで、
・仕事の幅が広がる
・時給が上がる可能性がある
・利用者からの信頼が高まりやすい
といったメリットもあります。


■③ 生活支援・整理収納系の資格

「整理するのが好き」「掃除が得意」というシニア女性に人気なのが、

・整理収納アドバイザー
・クリンネスト(お掃除スペシャリスト)
などの生活支援系資格。

家事経験がそのまま活かせるため、取り組みやすく、家事代行・片付けサポートの仕事にもつながります。
とくに整理収納アドバイザーは受講者年齢層が幅広く、シニアデビューしやすいのが特徴です。


■④ オンライン講座(YouTube講座・eラーニング)

最近は、スマホさえあれば学べるオンライン講座が急増しています。
動画で「もう一度見直す」「自分のペースで進める」ことができるため、ゆっくりじっくり学びたいシニア世代と相性抜群です。

学べる内容は、
・パソコン操作
・コミュニケーション講座
・整理収納
・健康 / 栄養
・写真 / 動画編集
・介護の基礎知識
など多岐にわたります。

学び直しが習慣になると、仕事の幅が大きく広がり、生活にも張り合いが生まれます。


6.まとめ|やりがいと成長が両立する“第二のキャリア”へ

60代・70代は、「働く目的」が大きく変化する時期です。
収入のためだけでなく、

・人とつながりたい
・役に立ちたい
・成長したい
という気持ちが強くなり、仕事が“生きがい”そのものへと変わっていきます。

本記事で紹介したように、シニア世代でも挑戦しやすい仕事は年々増えており、介護補助、事務サポート、カスタマーサービス、地域支援、家事代行、オンラインワークなど、どれも「無理なく続けられ、学びがある働き方」です。

また、学び直しや資格取得のハードルも以前に比べて低くなりました。
自治体のPC講座やオンライン学習、介護資格、整理収納系の資格など、60代・70代からでも新しいスキルを身につけられる環境が整っています。

やりがいとスキルアップの両方が手に入ると、
・生活にリズムが生まれる
・気持ちが前向きになる
・健康的に過ごしやすくなる
・社会に必要とされる実感が持てる
といった、多くのメリットにつながります。


「自分にはまだ伸びしろがある」
これは、シニア世代こそ胸を張って言える言葉です。

あなたに合った働き方を選び、ぜひ“第二のキャリア”を前向きに楽しんでください。

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