中高年採用で人手不足とコスト削減を両立!成功のポイントと始め方

【企業向け】シニア採用

1.人手不足の救世主!中高年採用が注目される背景

近年、多くの企業の人事担当者様から「求人を出してもなかなか人が集まらない」「採用にかかる費用が年々高騰している」という切実な声を耳にします。その背景にあるのが、日本の深刻な構造問題である「少子高齢化」と「労働生産人口の減少」です。

リクルートワークス研究所が発表した「未来予測2040」のデータによれば、日本では2030年に約341万人、2040年には約1,100万人もの労働力が不足すると予測されています(※出典:リクルートワークス研究所「未来予測2040 – 労働供給制約社会がやってくる」)。若年層の人材獲得競争はすでにレッドオーシャン化しており、限られたパイを大手企業と奪い合う状況では、採用コストは跳ね上がる一方です。

そこでいま、労働力不足を打破する「救世主」として熱い視線を集めているのが、40代・50代以上の中高年・シニア層の採用です。総務省の「労働力調査(2023年平均)」によると、65歳以上の就業者数は914万人と過去最多を更新しており、働く意欲のある中高年は確実に増加しています(※出典:総務省統計局「労働力調査」)。彼らの豊富な経験や真面目な勤務態度は、若手不足に悩む企業にとって非常に魅力的な解決策となっているのです。


2.中高年・シニア採用でコスト削減ができる3つの理由

中高年・シニア層の採用は、単に「人が採れる」というだけでなく、人事担当者が抱える「採用予算のひっ迫」という課題を解決する力を持っています。ここでは、なぜ中高年採用がコスト削減に直結するのか、具体的な3つの理由を解説します。

1. 採用競合が少なく、一人あたりの採用単価(CPA)を抑えやすい

20代〜30代の若手層をターゲットにした採用市場は、求人広告費や人材紹介手数料が高騰しています。人材紹介を利用した場合、一人あたりの採用単価(CPA)が年収の30〜35%(およそ100万〜150万円以上)かかることも珍しくありません。

一方で、中高年やシニア層をターゲットとした場合、競合となる企業が若手市場に比べて少ないため、比較的安価な広告費で多くの求職者にアプローチすることが可能です。過度な予算を投下せずとも、自社の魅力をしっかりと伝えることで、意欲的で経験豊富な人材を低コストで獲得できる確率が格段に上がります。


2. 定着率が高く、長期的な採用活動費・教育コストを削減できる

採用コスト削減を考える際、見落とされがちなのが「離職に伴う再採用コストと教育コスト」です。せっかく時間と費用をかけて若手を採用しても、数ヶ月で早期離職されてしまえば、投資したコストはすべて無駄になり、またイチから採用活動をやり直さなければなりません。

しかし、中高年・シニア層は若年層に比べて「一つの職場で長く、安定して働きたい」という志向が強い傾向にあります。責任感を持って業務に取り組み、定着率が高いため、結果として「何度も求人を出し直す」という負のループから抜け出すことができます。入社後の教育にかかる時間的・金銭的コストも抑えられるため、中長期的なトータルコストの大幅な削減に繋がるのです。


3. シニア採用にまつわる「助成金」を活用できる

国も高齢者の就労を推進しており、中高年・シニアを採用する企業に対する様々な助成金制度を用意しています。これを賢く活用することで、実質的な採用・人件費の負担を軽減することができます。

代表的なものとして、厚生労働省が実施している「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」があります。これは、ハローワーク等の紹介により、60歳以上の高齢者などを継続して雇用する労働者として雇い入れた事業主に対して支給される助成金です。(※出典:厚生労働省「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」)

条件を満たせば、短時間労働者以外で最大60万円(中小企業の場合)が支給されるため、採用初期のコスト負担を大きくカバーすることが可能です。採用予算に限りがある企業にとっては、見逃せない制度と言えるでしょう。


3.中高年・シニア採用を成功させるための重要なポイント

コストメリットが大きい中高年採用ですが、若手採用と同じ感覚で進めてしまうと失敗するリスクもあります。入社後のトラブルを防ぎ、長く活躍してもらうためのポイントを2つ押さえておきましょう。

求めるスキルと業務内容のミスマッチを防ぐ

中高年層を採用する際にもっとも気をつけたいのが、企業が期待する役割と、本人のスキルや体力との「ミスマッチ」です。「過去のキャリアが立派だから」という理由だけで採用してしまうと、現場のITツールに対応できなかったり、プライドが高く社風に馴染めなかったりするケースがあります。

面接の段階で「今回お任せしたい業務の具体的な内容」「必要なパソコンスキルや体力的な要件」「年下の社員からの指示を受ける場面もあること」などを包み隠さず伝え、双方の認識をすり合わせることが重要です。素直さや学習意欲を重視した選考を行うことが、成功の鍵となります。


柔軟な働き方(時短・週休3日など)を提示する

中高年・シニア層の中には、「フルタイムでバリバリ働くよりも、体力に合わせて無理なく働きたい」「親の介護があるため、時間に融通が利く環境が良い」といったニーズを抱えている方が多くいます。

そのため、「週3日勤務」「1日4〜5時間の時短勤務」「ワークシェアリング」など、柔軟な働き方の選択肢を用意することで、応募数が劇的に増加することがあります。「フルタイム1人を採用するのではなく、パートタイム2人で業務をカバーする」という発想の転換が、優秀な中高年人材を取り込むコツです。


4.コストを抑えて中高年採用を始める4つの手法

では、実際に中高年・シニア層を採用するには、どのような手法があるのでしょうか。それぞれの特徴と、コスト面でのメリット・デメリットを比較表にまとめました。

採用手法費用の目安採用スピードシニア層の集客力
1. ハローワーク等無料遅め△(不特定多数で絞り込み難)
2. リファラル採用低(紹介報酬程度)遅め△(紹介頼みで母数が限定的)
3. アルムナイ採用早い△(対象者が限られる)
4. シニア特化型求人早い◎(ターゲットに直結)

1. 無料で使える「ハローワーク・地元系求人サイト」

採用コストを極限まで抑えるなら、掲載料が無料の「ハローワーク」や、地元密着型の無料求人掲示板「ジモティー」等が挙げられます。特にハローワークは中高年の利用者が多く、助成金申請の条件にもなるため必須の登録先です。ただし、待ちの姿勢になりがちで「希望するスキルを持った人が来るか分からない」「採用までに時間がかかる」といったデメリットもあります。


2. 信頼性が高く定着しやすい「リファラル採用」

自社の社員から、知人や元同僚を紹介してもらう「リファラル採用」もコスト削減に有効です。紹介した社員へのインセンティブ(数万円程度)の支給だけで済むことが多く、事前に社風や業務内容が伝わっているため、ミスマッチが少なく定着率が極めて高いのが特徴です。ただし、社員のネットワークに依存するため、大量採用や急ぎの欠員補充には不向きです。


3. 即戦力として期待できる「アルムナイ(出戻り)採用」

過去に家庭の事情(介護など)で退職した元社員に再び戻ってきてもらう「アルムナイ採用」も注目されています。すでに自社の業務フローを理解しているため教育コストがゼロに近く、即戦力として活躍してくれます。こちらもコストは抑えられますが、アプローチできる対象者が限られている点がネックとなります。


4. ターゲットへ確実に届く「シニア特化型求人サイト」

「ハローワークでは良い人が来ない」「リファラルだけでは人数が足りない」という場合に最も有効なのが、「シニア特化型求人サイト」の活用です。一般的な総合求人サイトに掲載すると若手向けの求人に埋もれてしまいますが、特化型サイトであれば「働きたい意欲のあるシニア」だけが集まっているため、ターゲットにピンポイントでアプローチできます。一定の掲載費用はかかりますが、無駄な応募対応を減らし、短期間で質の高い採用を実現できるため、結果的に最もコストパフォーマンスに優れた手法と言えます。


5.まとめ:中高年採用でコスト削減と人手不足解消を両立しよう

少子高齢化が進む日本において、若手層の採用だけに固執していては、人手不足の解消も採用コストの削減も困難な時代に入っています。

経験豊富で真面目に長く働いてくれる中高年・シニア層は、企業にとって計り知れない価値をもたらす存在です。採用競合が少なく、定着率が高く、助成金も活用できるシニア採用は、採用予算に悩む人事担当者様にとってまさに「切り札」となります。

ミスマッチを防ぐための面接でのすり合わせや、柔軟な働き方の導入といった受け入れ体制を整えつつ、自社に合った採用手法を選択し、ぜひシニア採用という新しい一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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