定年後は座り仕事より「動く仕事」がおすすめ!健康と収入を両立できる働き方

仕事

1.定年後の仕事選び、なぜ「座り仕事」より「動く仕事」が注目されているのか?

定年後の生活における「健康維持」と「収入」のバランス

定年退職を迎えた後のセカンドライフにおいて、多くの方が直面するのが「健康の維持」と「生活資金の確保」という2つの課題です。内閣府が発表している「令和5年版 高齢社会白書」によると、60歳以上の就業者のうち、働く理由として「収入がほしいから」に次いで「働くのは体によいから、老化を防ぐから」が高い割合を占めています。
(引用元:内閣府「令和5年版 高齢社会白書」就業の動向より)
つまり、単に生活費や趣味のための収入を得るだけでなく、心身の健康を保つ目的で仕事を探す方が増えているのです。この「健康と収入のバランス」を効率よく両立させる手段として、デスクワーク中心の「座り仕事」よりも、日常の業務を通じて自然と身体を動かせる「動く仕事」への注目度が高まっています。


長時間の座り仕事がもたらす健康への懸念点

事務職やパソコン作業などの「座り仕事」は、体力的な負担が少ないように思われがちですが、長時間のデスクワークは健康リスクを高めることが指摘されています。世界保健機関(WHO)の「身体活動・坐位行動ガイドライン」でも、座りっぱなしの行動(坐位行動)が長くなることは、心血管疾患などのリスクを上昇させる可能性があると警告されています。
(引用元:世界保健機関(WHO)「身体活動・坐位行動ガイドライン」)
定年後の生活では、通勤などの日常的な運動の機会が減少しがちです。そこに長時間の座り仕事が加わると、筋力の低下や血流の悪化を招きやすくなります。そのため、「せっかく働くのであれば、健康寿命を延ばすためにも適度に体を動かす仕事を選びたい」と考える方が増えているのは、理にかなった選択と言えます。


2.定年後に「動く仕事」を選ぶ3つの大きなメリット

1. 日常的な運動不足の解消と体力づくりができる

動く仕事を選ぶ最大のメリットは、仕事そのものが適度な運動になる点です。ウォーキングやジム通いを習慣にするのは意志の力が必要ですが、仕事であれば責任感やシフトに合わせて自然と身体を動かすことができます。
たとえば、施設内を巡回したり、荷物を運んだりする動作は、下半身の筋力維持や心肺機能の向上に役立ちます。無理な激しい運動ではなく、歩行や軽いストレッチに近い動作が中心の仕事を選ぶことで、日常生活の中で無理なく運動不足を解消し、将来的な寝たきり予防や体力づくりへとつなげることが可能です。


2. さまざまな人との関わりの中で「社会とのつながり」を実感できる

自宅にこもりがちになると、家族以外とのコミュニケーションが極端に減ってしまうことがあります。動く仕事の多くは、同僚やお客様、施設利用者など、さまざまな人と接する機会に恵まれています。
「おはようございます」「ありがとう」といった日常の何気ない挨拶や会話は、脳に良い刺激を与え、孤立感を防ぐ効果があります。特に、自分の働きが誰かの役に立っていると直接感じられることは、定年後の生活において大きな自己肯定感や生きがいをもたらします。社会の歯車としてではなく、一人の人間として社会とつながり続ける喜びを感じられるのは、動く仕事ならではの魅力です。


3. 適度な疲労感が質の高い睡眠やストレス解消につながる

「夜、なかなか寝付けない」「眠りが浅い」といった睡眠の悩みは、年齢とともに増える傾向があります。その原因の一つに、日中の活動量が足りず、身体が十分に疲れていないことが挙げられます。
適度に身体を動かす仕事に就くことで、夕方には心地よい疲労感を得ることができます。この身体的な疲労感は、夜の自然な眠気を誘い、睡眠の質を向上させる効果が期待できます。また、身体を動かすことはリフレッシュ効果もあり、頭の中の悩みやストレスを発散させるのにも役立ちます。健康的な生活リズムを取り戻すためにも、動く仕事は非常に効果的です。


3.シニア世代が「動く仕事」を探す際の注意点と選び方

自分の体力に合わせて「無理のないシフト」を選ぶ

動く仕事を選ぶ際に最も重要なポイントは、「自分の現在の体力と相談し、決して無理をしないこと」です。健康維持が目的であっても、急に週5日のフルタイムで働き始めると、かえって疲労が蓄積し、体を痛めてしまう恐れがあります。
まずは「週2〜3日、1日4時間程度」といった短時間のシフトから始められる職場を選ぶことをおすすめします。慣れてきて体力に余裕が出てくれば、少しずつシフトを増やすことも可能です。面接の際には、柔軟なシフト調整が可能かどうかをしっかりと確認しておきましょう。


新しい環境や業務に対して「学ぶ姿勢」を大切にする

これまでの経験は貴重な財産ですが、新しい職場では全く未経験の業務に挑戦することも多くなります。その際、過去のプライドに縛られず、新しい業務手順やルールを素直に「学ぶ姿勢」を持つことが、長く楽しく働き続けるための秘訣です。
年下のスタッフから教えを受ける場面も出てきますが、コミュニケーションを大切にし、協調性を持って取り組むことで、職場の人間関係も円滑になります。わからないことはそのままにせず、積極的に質問する前向きな姿勢が、周囲からの信頼と自身のやりがいにつながっていきます。


4.定年後におすすめ!適度に身体を動かせる職種5選

以下の表は、定年後の方に人気がある「動く仕事」の特徴をまとめたものです。

職種身体の動かし方主なやりがい・特徴
介護補助歩行、車椅子の移動、物品準備など利用者からの感謝を直接受け取れ、社会貢献度が高い
保育補助園内の見守り、片付け、園庭の清掃など子どもたちの成長を見守り、笑顔から元気をもらえる
警備施設内の巡回、長時間の立位(適度な歩行)人々の安全を守る責任感と、自分のペースを保ちやすい
軽作業商品のピッキング、梱包、仕分けなどモクモクと作業に集中でき、適度な歩数を稼げる
清掃・施設保全モップ掛け、ゴミ回収、施設内の移動空間がきれいになる達成感があり、未経験でも始めやすい

おすすめ職種1:社会貢献度が高くやりがいのある「介護補助」

福祉業界は常に人手不足の状況にあり、資格や経験がなくても始められる「介護補助(介護助手)」の求人が豊富にあります。主な業務は、居室の掃除やベッドメイキング、食事の配膳や片付け、備品の補充など、身体介護を伴わない周辺業務が中心です。
施設内を歩き回るため適度な運動になり、何より利用者の方から直接「ありがとう」と感謝される機会が多いのが特徴です。社会の役に立っているという実感を強く得られるため、やりがいを重視する方に非常に人気があります。


おすすめ職種2:子どもたちの笑顔から元気をもらえる「保育補助」

保育士のサポートを行う「保育補助」も、体を動かしながら社会貢献できる素晴らしいお仕事です。おもちゃの片付けや消毒、給食の配膳、園庭の掃除、お昼寝中の見守りなどが主な業務となります。資格がなくても、子育て経験や人生経験を十分に活かすことができます。
活発に動き回る子どもたちと同じ空間で過ごすことで、自然とこちらも元気をもらうことができます。若い世代のスタッフとも関わる機会が多いため、世代を超えたコミュニケーションを楽しみたい方にぴったりです。


おすすめ職種3:責任感を持って適度に体を動かせる「警備(施設・交通など)」

商業施設やオフィスビルでの「施設警備」や、工事現場などでの「交通誘導警備」は、多くのシニア世代が活躍している職種です。施設警備であれば、館内の見回り(巡回)などで適度に歩くため、健康維持に効果的です。
立っている時間が長い場合もあるため体力は必要ですが、無理のないシフトを組んでくれる会社も多く存在します。「人々の安全を守る」という明確な役割があり、責任感を持って業務に取り組めるため、真面目で誠実な性格の方に非常に適したお仕事と言えます。


おすすめ職種4:自分のペースで取り組みやすい「軽作業(ピッキング・梱包など)」

倉庫や工場での「軽作業」は、指示書に従って商品を集める(ピッキング)や、箱に詰める(梱包)といった作業がメインです。接客対応がないため、コミュニケーションに少し不安がある方でも、自分のペースでモクモクと作業に集中できるのがメリットです。
特にピッキング作業は、広い倉庫内を歩き回りながら商品を探すため、「1日の勤務でかなりの歩数を歩くことができ、ウォーキング代わりになる」と健康目的で選ぶ方も少なくありません。手順が決まっているため、未経験からでもすぐに覚えられます。


おすすめ職種5:感謝される機会が多い「清掃・施設保全」

オフィスビルやマンション、病院、商業施設などの「清掃スタッフ」も、身体を動かす定番のお仕事です。モップ掛けや掃除機がけ、ゴミの回収など、日常的な家事の延長として取り組めるため、特別なスキルがなくてもスタートしやすいのが魅力です。
施設内を動き回ることで全身運動になり、自分が作業した場所がきれいになるという目に見える達成感があります。また、施設を利用する方から「いつも綺麗にしてくれてありがとう」と声をかけられることも多く、穏やかな気持ちで長く続けやすい職種です。


5.まとめ:動く仕事で健康と収入を両立し、充実したセカンドライフを!

定年後の働き方として、「動く仕事」を選ぶことのメリットやおすすめの職種についてご紹介しました。座り仕事に比べて、日常的に体を動かすことは運動不足の解消につながり、質の高い睡眠やストレス軽減など、健康面で多くの良い影響をもたらします。
また、介護補助や保育補助、警備などの仕事を通して社会と関わり続けることは、経済的な安定だけでなく、日々の生活に大きなハリとやりがいを与えてくれます。ご自身の体力に合わせて無理のないペースで働きながら、心身ともに充実したセカンドライフを楽しんでいきましょう。

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