1. 採用コストは企業戦略の要!まずは「求人サイトの種類」を知ろう
人手不足が深刻化する中小企業にとって、求人活動のコストは避けて通れない課題です。とくに非正規雇用の採用では「少ない予算でいかに効率よく人材を集めるか」が重要になります。まずは、求人サイトの種類と仕組みを理解し、自社にとって最適なサービスを見極めることが第一歩です。
【無料と有料の違いとは?求人サイトの掲載モデルを比較】
求人サイトは大きく「無料で掲載できるもの」と「費用がかかる有料掲載型」の2つに分かれます。
比較項目 | 無料サイト | 有料サイト |
---|---|---|
掲載費用 | 無料(0円) | 掲載期間や成果に応じて課金 |
掲載内容の自由度 | 限定的(文字数・写真枚数など制限あり) | 高い(PR文や写真を多く掲載可能) |
表示順位 | 後ろに埋もれやすい | 優先的に上位表示されるケースが多い |
応募数 | 少なめ | 多くの応募を集めやすい傾向 |
無料の求人サイトは「とりあえず出してみたい」という場面で有効ですが、競合が多い業種・地域では埋もれてしまうこともしばしば。一方、有料サイトはある程度の費用はかかるものの、表示回数や応募数で効果を実感できる設計になっています。
【特化型と総合型の違いもチェックしよう】
もうひとつ注目すべきは、求人サイトが「特化型」か「総合型」かという点です。
・特化型サイト:シニア人材、主婦、建設業、介護業界など特定の層や職種に特化。例:シニア求人ナビ、しゅふJOBなど。
・総合型サイト:年齢・職種を問わず幅広い求人を扱う。例:インディード、タウンワークなど。
特化型はターゲットが明確な分、マッチ率が高く、無駄な応募を減らせます。一方、総合型は露出を増やしたいときに有効です。自社の採用ターゲットに合わせて、使い分けるのが効果的です。
2. 無料で使える求人サイトおすすめ5選
採用コストを抑えたい企業にとって、無料で使える求人サイトは非常に心強い存在です。ここでは、実際に人事担当者の間でも評価が高い、完全無料または無料プランのある求人サイトを5つ厳選してご紹介します。
【① ハローワークインターネットサービス】
厚生労働省が運営する公的な求人サイトで、完全無料で求人掲載が可能です。掲載には事業所登録が必要ですが、一度手続きすれば、全国の求職者に求人情報を届けることができます。高齢者向け求人も多く、60歳以上歓迎や年齢不問求人を出す企業にとっては特に有利です。
・特徴:公共性が高く、地方採用にも強い
・向いている業種:介護、警備、清掃、事務補助など
【② ジモティー求人】
地元情報の掲示板として知られる「ジモティー」は、実は求人情報も掲載できます。投稿・掲載・応募のやりとりまで完全無料で行えるため、コストゼロで採用できる可能性があります。
地域密着型なので、近隣のシニア層や主婦層を狙った採用活動にぴったりです。
・特徴:スマホでも使いやすいUI。個人事業主にも人気
・注意点:信頼性担保のためにやりとりの管理がやや必要
【③ 求人ボックス(無料プラン)】
カカクコムが運営する「求人ボックス」は、無料掲載枠がある点が特徴です。企業の公式サイトに求人情報があればクローリングで自動掲載される場合もあり、掲載自体にコストはかかりません。
・特徴:クリック課金の有料プランもあり、無料で試して有料に切り替える運用が可能
・向いている業種:飲食、接客、物流など幅広く対応
【④ エンゲージ】
エン・ジャパンが運営する求人媒体「エンゲージ」は、登録・掲載・応募対応まですべて無料で使えるサービスです。自社の採用ページ(採用HP)も無料で作成できるため、ブランディングにも活用できます。
・特徴:中小企業・ベンチャーに支持される設計
・注意点:競合が多い都市部では表示順位が下がりやすい
【⑤ スタンバイ(無料掲載可能)】
求人検索エンジン型の求人サイトで、自社HPに求人情報があれば自動で掲載される仕組みが特徴です。また、掲載申請を行えば無料で求人掲載が可能。応募が増えない場合は、クリック課金型の有料オプションにも切り替え可能です。
・特徴:無料掲載でも露出機会あり。柔軟な運用が可能
・向いている業種:清掃、施設管理、軽作業、物流系など幅広く対応
・メリット:自社サイトからの自動収集に対応。運用負担が少ない
3. 有料でも成果が出る!費用対効果の高い求人サイト5選
無料掲載に限界を感じたら、有料の求人サイトを活用することで「見られる・応募が来る・採用できる」確率が一気に上がります。特に非正規雇用の募集では、費用対効果が高い=確実に採用につながるコスト感が重要です。
ここでは、課金モデルごとに分類しながら、コストパフォーマンスに優れた5サイトをご紹介します。
【① タウンワーク(掲載課金型)】
リクルートが運営する国内最大級の求人メディアで、パート・アルバイト採用に絶大な知名度を誇ります。料金は掲載期間(例:1週間〜4週間)ごとの固定制。エリアや原稿サイズによって価格が異なります。
・特徴:紙とネットの併用で広範囲にリーチ可能
・料金目安:首都圏4週掲載で5万円台〜(2025年時点・公式プラン参照)
【② マイナビバイト(掲載課金型)】
マイナビが運営するアルバイト・パート専門の求人サイトで、若年層から中高年層まで幅広い年代に支持されています。掲載課金型の料金体系で、エリアや原稿サイズによって費用が決まります。シニア歓迎の求人も扱っており、“学生〜シニアまで”の層を一度にカバーしたい企業におすすめです。
・特徴:知名度が高く、スマホユーザーにも強い
・料金目安:4週間掲載で5万円前後〜(エリア・原稿サイズによる)
・向いている職種:飲食、販売、軽作業、接客など
【③ インディード(クリック課金型)】
世界最大級の求人検索サイトであり、求職者の利用率が非常に高いのが特徴です。無料掲載も可能ですが、「スポンサー求人」として有料枠に出すことで表示順位が上がり、応募数が大幅にアップします。
課金方式はクリック課金型(CPC)で、求人がクリックされた分だけ費用が発生します(1クリック30円〜150円程度が相場)。
・特徴:大量のアクセスが見込め、母集団形成に強い
・向いている採用:飲食・販売・軽作業など大量募集系に特に有効
・注意点:応募の質は選定しにくいため、スクリーニングが必要
【④ シニア求人ナビ(掲載課金型)】
シニア層(60代・70代)の採用に特化した求人サイトで、掲載課金型の料金体系です。掲載料は原稿サイズや掲載期間によって変動し、1〜2万円台から掲載可能。年齢不問・シニア歓迎の求人に特化しているため、高齢者層の応募が集まりやすい媒体です。
・特徴:シニアに特化しており、応募のミスマッチが少ない
・向いている職種:清掃、警備、施設管理、軽作業など
・メリット:高齢者を採用したい企業には非常に効率的
【⑤ バイトル(掲載課金型)】
ディップが運営するバイトルは、若年層~中高年層まで広く支持されているアルバイト・パート専門サイトです。掲載課金型で、掲載期間とエリア・原稿サイズによって価格が決まります。
動画を使った求人PRや、シニア歓迎の特集コーナーもあり、多様な年齢層の応募を獲得しやすいのが特徴です。
・特徴:動画、写真付き原稿で差別化可能。スマホとの相性も◎
・料金目安:4週間掲載で5万〜10万円台(エリアによる)
・向いている職種:接客、軽作業、施設系など幅広い
4. 掲載料・課金方式の違いを理解しよう
求人サイトを選ぶうえで「どれくらい費用がかかるか」は最重要ポイントです。ただし、費用のかかり方には複数のパターンがあり、自社の採用目的や応募数の目標に合った課金方式を選ぶことが、コスト最適化のカギを握ります。
【求人広告の4つの課金モデルとは?|掲載・クリック・応募・採用の違い】
求人サイトにおける課金モデルは、主に以下の4パターンに分類されます。
課金方式 | 概要 | 主な媒体 |
---|---|---|
掲載課金型 | 決まった期間で一定料金を支払う | タウンワーク、バイトル、シニア求人ナビ |
クリック課金型(CPC) | 求職者がクリックした分だけ課金 | インディード、求人ボックス(スポンサー枠) |
応募課金型(CPA) | 応募があったタイミングで課金 | 一部人材プラットフォームで採用 |
採用課金型(CPS) | 採用が決まった時点で費用が発生 | 人材紹介会社、一部業界特化型求人サイト |
・掲載課金型は予算が立てやすく、応募数に関わらず一律の料金が請求されます。結果的に応募が少ないと「割高」に感じるケースも。
・クリック課金型は、見てもらった分だけ課金されるため、広告効果の検証がしやすく柔軟に調整可能です。
・応募課金型、採用課金型は成果ベースのためリスクが少ないですが、1件あたりの単価が高くなる傾向があります。
【求人タイプや採用難易度で使い分けるのがカギ】
課金方式の選定で重要なのは、「どんな人材を」「どれくらいのスピードで」「どれだけの予算で」採用したいかという視点です。
例えば…
・急募、大量採用ならクリック課金 or 応募課金型
→短期間で多数の応募を集めやすく、効果測定もしやすい。
・シニアや専門職などターゲットが限定されている場合は掲載課金型の特化媒体
→無駄なクリックや応募を避け、的確な母集団形成が可能。
・人材の質を重視し、失敗できない採用なら採用課金型(紹介会社含む)
→1人あたりの費用は高いが、確実性とサポートが期待できる。
媒体選びの前に、まず「自社の採用ターゲット」と「採用コストの許容範囲」を明確にしておくことが、失敗しない媒体選定につながります。
5. 高齢者採用に適した求人サイトとは?
近年、シニア人材の活用が注目を集めています。とはいえ、高齢者を採用する際には「どの求人サイトを使えば応募が来るのか?」と迷う人事担当者も少なくありません。ここでは、シニア採用に強い求人サイトを選ぶ際のポイントと、実際に成果を出している企業の傾向をご紹介します。
【「年齢不問」だけで選ばない!高齢者向け求人の特徴とは】
求人原稿で「年齢不問」と書かれていても、実際には若年層がメインターゲットのこともあります。高齢者に本当に届く求人とは、以下のような特徴を持っています。
・仕事内容が具体的にイメージしやすい(例:清掃、施設管理、軽作業など)
・勤務時間や日数が柔軟(週2〜3日、午前中のみ等)
・シニア歓迎、60代以上活躍中などの表記が明確
・写真や動画などで職場の雰囲気が伝わる
こうした配慮がある求人は、「自分にもできそうだ」と感じてもらいやすく、応募につながりやすいのです。
【成功企業が選んだ“シニア採用に強い”媒体とは】
高齢者採用に成功している企業がよく使っているのが、以下のようなシニア特化型または非正規雇用に強い媒体です。
【成功企業が選んだ“シニア採用に強い”求人サイト5選】
媒体名 | 特徴 | 課金形態 |
---|---|---|
シニア求人ナビ | 60代・70代歓迎の求人に特化。経験重視の再就職に◎ | 掲載課金型 |
シニアジョブ | 職種ごとの求人検索が使いやすく、定年後の継続雇用にも対応 | 採用課金型 |
グラン・ジョブ | 地方含め、幅広い年代層のミドル・シニア層に訴求 | 掲載課金型 |
マイナビミドルシニア | 主婦・シニア層に広くリーチ可能。副業・短時間枠も充実 | 掲載課金型 |
キャリア65 | 65歳以上の非正規雇用に特化。高年齢者雇用安定法にも対応 | 採用課金型 |
これらの媒体はいずれも「60代・70代の応募実績が豊富」「シニア採用に特化した検索設計」「企業と高齢求職者のミスマッチを防ぐ運用体制」が整っており、本気でシニア採用を進めたい企業には非常に有効です。
シニア層は、「安心感」「職場の雰囲気」「体力面への配慮」を重視する傾向が強いため、求人情報の出し方も含めて最適化していく必要があります。
6. 【まとめ】コストと目的に応じて最適な求人サイトを選ぼう
求人活動において、媒体選びは「応募が来るかどうか」を左右する極めて重要な要素です。特に非正規雇用やシニア人材の採用においては、どのサイトに・どんな課金方式で掲載するかによって、採用効率やコストに大きな差が出ます。
✅この記事のポイントをおさらい
・無料掲載サイトは、コストを抑えながら母集団形成に役立つ
・有料サイトは、表示順位や応募数に直結しやすく費用対効果が高い
・課金方式は「掲載・クリック・応募・採用」の4タイプ。目的に応じた使い分けがカギ
・高齢者採用を意識するなら、専用媒体や“シニア歓迎”表示が明確な媒体を選ぶべき
☑媒体選びで迷ったら…
・掲載コストを抑えたい → ハローワーク、ジモティー、エンゲージ
・広く集めたい&スピード重視 → インディード、求人ボックス(スポンサー枠)
・高齢者、ミドル層に特化した求人を出したい → シニア求人ナビ、マイナビミドルシニア
最終的には、自社の採用ターゲット、採用人数、スピード感、そして予算を整理したうえで、最もマッチする求人サイトを選ぶことが重要です。
採用媒体は「使い分ける」ことで最大の効果を発揮します。まずは無料枠で試し、反応を見て有料に移行するなど、柔軟な運用設計が成功への近道です。
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