長く元気に働くには“働かない時間”がカギ!シニア世代の新・生活習慣とは

仕事

1.働きすぎは逆効果!?年齢に応じた「疲労との付き合い方」

年齢を重ねると「同じ時間働いているのに、前より疲れやすい」と感じる方が増えてきます。これは決して気のせいではありません。
加齢に伴って体力や筋力が低下することに加え、睡眠の質が落ちたり、回復力が遅くなったりするため、若い頃と同じペースで働き続けるのは難しくなっていくのです。

実際、厚生労働省の「高年齢者の雇用状況(令和5年)」でも、65歳以上で働いている人の多くが「疲れを感じやすい」「無理をすると数日引きずる」と答えています。
無理をして体調を崩してしまえば、かえって長く働くことができなくなってしまいます。

そのため大切なのが、「働くペースを調整する」こと。
たとえば1日8時間×週5日ではなく、1日5時間×週3日にしたり、立ち仕事なら途中で座る時間を意識的に確保したり。
また、休憩時間に軽いストレッチを取り入れるなど、疲労を溜めこまない習慣を持つことも効果的です。

「少し物足りない」くらいで仕事を終える方が、翌日以降の仕事にも集中でき、結果的に継続しやすくなります。
働きすぎないことは、手を抜くことではありません。自分の年齢や体調としっかり向き合い、調整することこそが、長く元気に働くための第一歩なのです。


2.“働かない時間”が心と体を整える|リフレッシュの効能とは?

働かない時間――つまり「休息の時間」は、単なる“空白”ではありません。
むしろこの時間こそが、心身の健康を支える“栄養”とも言える存在です。

実際に、仕事の合間や終業後に意識してリフレッシュを取り入れることで、脳のパフォーマンスや身体機能が回復し、翌日の活力が高まることが科学的にも示されています。
たとえば、ハーバード大学の研究によれば、短時間の休息でも集中力や記憶力の回復に効果があることがわかっています(※Harvard Health Publishing「Give your brain a break」より)。

特にシニア世代にとっては、休息の質が日々の体調に大きな影響を与える重要な要素です。
心が疲れていると、意欲がわかず、仕事もプライベートも楽しく感じられなくなってしまうことがあります。
逆に、気持ちがリラックスしていると、多少の疲れも前向きに乗り越えられるものです。

では、どのような「働かない時間」が心と体にとって良い影響を与えるのでしょうか?
それは“自分が心地よいと感じること”を行う時間です。
たとえば、好きな音楽を聴く、軽く体を動かす、自然の中を歩く、おしゃべりを楽しむ──こうした行動が心のリセットにつながります。

また、「何もせずにボーッとする時間」も脳にとっては重要です。思考の整理やストレスの軽減に効果があると言われています。
つまり、働かない時間は、次に働くための“準備時間”とも言えるのです。

仕事をがんばるためには、しっかり休む。このメリハリこそが、長く働き続ける人たちの共通点なのです。


3.シニア世代におすすめの「休み方」5選|何もしないは逆効果?

「休み=何もしない」と思っていませんか?
もちろん、何もせずに身体を休める時間も大切ですが、それだけでは心の充電は不十分。
特にシニア世代にとっては、“心と体の両方がほぐれる休み方”を意識することが、元気に働き続けるためのカギとなります。

ここでは、シニア世代におすすめしたい“質の高い休み方”を5つご紹介します。


① 軽い運動(ウォーキング・体操)

短時間でもいいので、毎日少し歩くだけで血流が促され、脳もリフレッシュ。
日光を浴びることで体内時計も整い、夜の睡眠の質も高まります。
歩く習慣がある人は、疲れにくく、うつ症状の予防にも効果があるとされています。


② 趣味を楽しむ

絵を描く、編み物をする、園芸に取り組むなど、好きなことに没頭する時間はストレスを和らげます。
特に「手を使う」趣味は脳の活性化にもつながり、認知症予防にも良いとされています。


③ 誰かと話す(家族・友人・地域の仲間)

何気ない会話でも、声を出すことで心が軽くなります。
孤立感を防ぎ、安心感を得られるため、週に数回は“誰かと話す日”を設けるのがおすすめです。


④ 学びの時間(読書・オンライン講座)

「知りたい」「学びたい」という気持ちが、脳に良い刺激を与えます。
図書館やカルチャーセンター、オンラインでの無料講座などを利用して、新しい知識に触れる時間を設けてみましょう。


⑤ 昼寝・瞑想などの“静かな時間”

午後の15〜20分程度の仮眠は、脳をリセットし、午後の活動を活発にします。
また、呼吸を整える瞑想や深呼吸も、不安を和らげ、自律神経のバランスを整える効果があります。


これらの休み方は、どれも“働かない時間”を「無駄な時間」ではなく、「自分を整える時間」に変える方法です。
何もせずボーッと過ごしているだけでは、かえって体が重くなったり、気分が落ち込んだりすることも。
自分に合った“活動的な休み方”を見つけていくことが、心と体のバランスを整える第一歩です。


4.「働く・休む」のバランスが大事!週3勤務や短時間勤務という選択

シニア世代が長く働き続けるためには、「週何日働くか」「1日何時間働くか」といった“働き方の設計”がとても重要です。
フルタイムで頑張りすぎると、体力的な負担が大きく、続けること自体が難しくなってしまうことも。
だからこそ、無理のない働き方=“働く・休む”のバランスを整える働き方を選ぶことがポイントになります。

最近では、シニア世代向けの雇用形態も多様化しています。
たとえば、以下のような柔軟な勤務スタイルが注目されています。


■ 週3日勤務のパートタイム

週に3日ほど働き、残りの時間は自分の趣味や健康維持に充てるスタイル。
特に70歳を超えて働く人には、この働き方が「心身の負担が少ない」と好評です。
実際、厚生労働省の調査(※「高年齢者雇用実態調査」令和4年)でも、65歳以上の就業者の約6割が週4日以下の勤務を選んでいます。


■ 1日3〜5時間の短時間勤務

「午前中だけ」「午後だけ」などのシフト制で、1日の労働時間を短く設定する働き方です。
体力的な疲労を避けやすく、家庭との両立もしやすいのがメリット。
特にカスタマーサービスや清掃、受付などの職種ではこの形が多く見られます。


■ シフト希望制や曜日指定勤務

「月・水・金だけ働きたい」「土日は休みたい」など、自分の生活リズムに合わせてシフトを組める職場も増えています。
特に高齢者を積極採用している企業では、無理のない勤務形態を用意していることが多く、求人サイトでも「曜日応相談」などの記載があります。


このように、働き方を工夫することで、体への負担を最小限にしながら、長く現役でいることが可能になります。
働くことは大切ですが、「無理して続けること」は目的ではありません。
自分の体力や生活リズムに合った働き方を選ぶことで、仕事も日常生活も、どちらも充実させることができるのです。


5.「メリハリある生活習慣」が第二の人生を豊かにする

長く元気に働くには、「仕事」と「休み」の両方をうまく取り入れたメリハリある生活習慣が不可欠です。
このメリハリがあることで、仕事に張りが生まれ、プライベートもより充実し、結果として人生そのものの満足度が高まります。

たとえば、次のような日々の過ごし方をしているシニアの方は、仕事を長く続けている傾向があります。


■ 朝のルーティンを整える

朝起きて、軽く体を動かし、朝食をきちんととる。
このような規則正しい朝の習慣は、体内時計を整え、仕事のパフォーマンスにも良い影響を与えます。


■ 予定に“余白”を残す

毎日ぎっしりと予定を入れず、1日の中に「何もしない時間」や「のんびりする時間」を意識的に設けることで、疲れが蓄積しにくくなります。


■ 週末や休日は“仕事を完全に忘れる”

働いている日と完全にオフの日を分けることで、頭と心を切り替えやすくなります。
週末は自然に触れる、公園を散歩する、趣味に没頭するなど、仕事と違う活動を取り入れるのが効果的です。


■ 睡眠・食事・運動の3本柱を大切に

基本的な健康管理も、働き続けるためには見逃せません。
バランスのよい食事や質のよい睡眠、無理のない範囲での運動習慣が、疲れにくい体づくりを支えます。


仕事はもちろん、働かない時間も「自分の時間」として大切に扱うことが、充実した第二の人生につながります。
「今日もいい1日だった」と感じられるような、バランスの取れた生活を意識することが、明日もまた元気に働くためのエネルギーになるのです。


まとめ|長く働くには、うまく休む“習慣”が必要

シニア世代が長く元気に働き続けるためには、「働く時間」だけでなく「働かない時間」の過ごし方がカギになります。
疲れをためこまず、心身をリセットする時間を意識的に確保することは、決して“さぼること”ではなく、“長く働くための準備”とも言えるのです。

年齢とともに変化する体力や集中力に合わせて、勤務時間や日数を調整し、無理のない働き方を選ぶこと。
そして、仕事以外の時間も豊かに過ごすことで、心の余裕や生きがいが生まれ、日々の生活全体が充実していきます。

これからも働き続けたいと考えている方こそ、「休む力」「整える力」を意識して、メリハリある毎日をつくっていきましょう。
それが、“第二の人生”を健やかに、楽しく過ごすための一番の近道になるはずです。

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